カネにキズ持つ小池百合子の「裏金作り疑惑」を徹底追及しようー猪瀬・舛添同類の知事はゴメンだ。

都知事が2代続けて「汚れたカネ」でつまずいて、辞任に追い込まれた。今回都知事選は、いつにもまして候補者の「政治資金収支のクリーン度」が問われている。カネにキズ持つ候補者は、今回都知事選に出馬の資格がない。

昨日の当ブログで、「落選運動を支援する会」のサイトを引用して、小池百合子候補の「政治とカネ」疑惑4件をお伝えした。今日(7月24日)になって、そのうちの1件に進展があった。小池百合子の「政治資金疑惑」の色が一挙に濃くなったのだ。小池は、思想的に右翼というだけではない。「政治資金のクリーン度」不足についても徹底した批判を受けなければならない。赤旗と日刊ゲンダイが伝えているニュースだが、もっと多くの有権者に小池百合子「裏金作り疑惑」を知っていただきたいと思う。

政治資金の流れは、徹底して透明でなければならない。これをごまかそうというのが、「裏金作り」だ。適宜に調達した領収証を利用して、政治資金収支報告書には実体のない支出の報告をしておく。こうして浮かせた金が、国民の目から隠れた支出に使われる。計画的で組織的な、ダーティきわまるカネの使い方。もちろん、政治資金規正法における「収支報告書への虚偽記載の罪」に当たる。小池百合子にその疑惑濃厚なのだ。

昨日の当ブログの該当個所は、以下のとおりである。
 小池百合子自民党衆議院議員(元防衛大臣)の政治資金問題その2
「不可解な「調査費」支出とその領収書問題
http://rakusen-sien.com/rakusengiin/6730.html
既にない企業へ世論調査を依頼し、「調査費」の領収証をもらったという不可解。
  こんなことをしている政治家に、クリーンな都政を期待できるのか。」

落選運動のサイトから、疑惑を再構成してみよう。
☆政治資金収支報告書によれば、小池百合子議員の政党支部「自民党・東京都第10選挙区支部」(代表者・小池百合子)は、2012年から2014年まで、「M-SMILE」(当初、東京都新宿区新宿5-11-28、後に東京都渋谷区広尾5-17-11)という先に「調査費」合計210万円を支出している。
☆上記住所の「M-SMILE」は、インターネットで検索しても該当するものが見あたらない。会社としての登記もない。実在が怪しい。
☆「日刊ゲンダイ」の調査報道(「小池百合子氏に新疑惑 “正体不明”の会社に調査費210万円」2016年7月5日)によると、同紙の問合せに対する小池事務所の説明は次のとおり。
「当初は『M―SMILE』という会社名だったのですが、現在は『モノヅクリ』という名前に変更されています。・・・支出目的? 選挙の際、世論調査をお願いしました」
☆この説明は不自然で、疑惑が残る。
・『モノヅクリ』は実在するが、「オーダースーツ専門の株式会社」で、調査をする会社とは思えない。
・この点の疑惑に関して、『モノヅクリ』の代表者はこう説明している。
「私は09年ごろから、個人的に『M―SMILE』という名で世論調査の事業を始めました。小池さんから仕事をいただき、軌道に乗れば法人登録したかったのですが、うまくいかなかった。そのため、12年に『モノヅクリ』を立ち上げ、オーダースーツの事業をメーンにしています」(「日刊ゲンダイ」)
・小池事務所の「『M―SMILE』という会社名が、『モノヅクリ』という名前に変更された」と、『モノヅクリ』側の「12年に『モノヅクリ』を立ち上げた」は齟齬がある。「調査」と「スーツ」、事業目的の違いはあまりに大きく商号変更というには無理があろう。
☆2012年には既に企業としては存在しなくなっている『M―SMILE』に、2012年から2014年まで調査費を支払ったということはあまりに不自然。
・仮に、「『M―SMILE』という会社名が、『モノヅクリ』という名前に変更」されたとしても、13年・14年とも『M―SMILE』の領収証を添付し続けたことが、これまたあまりに不自然。
☆実は、調査の依頼などの事実はなく、存在しない(あるいは、存在しなくなった)会社の領収書が意図的に作成された疑惑が残る。政治資金収支報告書上は調査費支出としておいて、実は210万円を裏金とする操作をしたのではないか。これは、政治資金規正法上の収支報告書への虚偽記載に当たる可能性がある。

ここまでは、昨日まで判明の「疑惑」。ここからが「本日さらに濃くなった疑惑」である。
本日(7月24日)の赤旗・社会面のトップと、「日刊ゲンダイ」(デジタル)が、新たな調査で判明した疑惑を報道している。

「小池百合子氏「裏金疑惑」 都議補選に出馬“元秘書”の正体」(「ゲンダイ」)、「『調査費』210万円の実態不明会社 社長の正体は元秘書」(赤旗)という各見出し。
「ああ、やっぱり」というべきなのだ。「疑惑」は限りなくクロに近くなった。

赤旗の記事を引用しておこう。
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「東京都知事選(31日投票)に立候補している元防衛相、小池百合子氏の政党支部が、実態不明の会社に「調査費」名目で210万円を支出していた問題で、同社の社長は、小池氏の元秘書だったことが、23日までにわかりました。まさに政治資金の“横流し”といえるもの。しかも小池氏は、この元秘書を22日に告示された都議補選・新宿区に無所属で擁立しており、小池氏側に説明責任が浮上してきました。
政治資金収支報告書によると、小池氏が支部長を務める「自民党東京都第10選挙区支部」は、2012年~14年に計210万円を「調査費」名目で「M―SMILE」に支出しています。

本紙の調べによると、このM―SMILEなる会社は、当該住所に存在しませんでした。本紙の「架空支出ではないのか」との問い合わせに、小池事務所は「M―SMILEは現在、『ものづくり』という会社で、世論調査を発注、結果を受け取っていた」と文書で回答してきました。

今回、都議補選に立候補した小池氏の元秘書は、森口つかさ氏(34)。同氏のオフィシャルサイトによると、08年9月に「衆議院議員小池百合子事務所」に入所し、12年10月に「株式会社モノヅクリ設立」とあります。

登記簿やホームページによると、「モノヅクリ」は、東京都渋谷区広尾に「本店」を置き、資本金100万円のオーダースーツ専門会社。森口氏が社長でした。
元秘書のオーダースーツ専門会社に「調査費」名目で支出していたことになります。
第10選挙区支部は、12年~14年の3年間で4875万円の政党助成金を自民党本部から受け取っています。これは、同支部の収入総額(約9140万円)の53・3%にあたります。国民の税金が、「調査費」名目で自分の秘書の会社に流れていた可能性があります。

小池氏は、森口氏擁立にあたって、「都議会に私の仲間というか、方向性を同じくする者が存在するということは意義深いことだ」と語り、22日の告示日にも応援に立ちました。

小池氏は、知事選立候補表明直後に掲げていた「利権追及チームの設置」にいつのまにか言及しなくなりました。「しがらみなくクリーンな若い力で、不透明な都政を変えます」と主張している森口氏ともども、不透明な政治資金支出について、明確な説明が求められています。

以下は「日刊ゲンダイ」の記事
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「31日投開票の都知事選に出馬している小池百合子元防衛相(64)に新たな「政治とカネ」問題が浮上した。今回はナント! 「裏金づくり」疑惑だ。

日刊ゲンダイは小池氏が代表を務める「自民党東京都第十選挙区支部」の収支報告書に添付された領収書の写し(2012~14年分)を入手。この領収書を精査すると、不可解なカネの流れが判明した。

同支部は12~14年、「M―SMILE」という会社に「調査費」として計210万円を支出していたのだが、この会社は登記簿を調べても記載がなく、実体不明の会社だったからだ。

小池事務所は「現在は『モノヅクリ』という社名に変わっている。選挙の際の世論調査を依頼した」と説明。そこで日刊ゲンダイが改めて「M-SMILE」の代表者に確認すると、代表者の男性は「09年ごろ、個人的に『M―SMILE』という名で世論調査の事業を始めた。12年に、『モノヅクリ』を立ち上げ、オーダースーツの事業をメーンにしている」と説明。つまり、実体のないスーツ会社が、小池氏から多額の政治資金を受け取り、世論調査を請け負っていた――という怪しさを記事にした。

■小池氏、元秘書とも問い合わせにダンマリ
そうしたら、小池陣営が22日、都議補選(31日投開票)で新宿選挙区から擁立した男性の名前を見て驚いた。何を隠そう「M-SMILE」の代表者、森口つかさ氏(34)だったからだ。しかも、肩書は小池氏の「元秘書」だったからビックリ仰天だ。

つまり、小池氏は自分の秘書がつくった“ペーパーカンパニー”に多額の政治資金(調査費)を支払っていたことになる。これほど不自然で、不可解なカネの流れはないだろう。政治資金に詳しい上脇博之・神戸学院大教授もこう言う。

「小池氏の政党支部が(M-SMILE)に調査費を支出した時期に森口氏が秘書を務めていたのなら大問題です。通常、議員のために調査を行うことは秘書としての業務の一環で、調査の対価は給与として支払い済みのはず。それを秘書が経営する(幽霊)会社に調査費用を支払うというのは、あまりにも不自然です。裏金をつくったり、不正な選挙資金を捻出していたと疑われても仕方がありません。そうでないのならば、小池氏は説明責任を果たすべきです」

果たして小池氏と森口氏はどう答えるのか。両者に何度も問い合わせても、ともに一切回答なし。知事が2代続けて辞職に追い込まれた「政治とカネ」問題は、今回の都知事選でも間違いなく重要な争点だ。それなのに小池氏、元秘書ともそろってダンマリでいいはずがない。
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以上の各報道が問題点を語り尽くしている。「M-SMILE」にせよ、「モノヅクリ」にせよ、その代表者(森口つかさ)は小池百合子の元秘書なのだ。現在も、小池が都議補選候補に擁立する間柄。小池百合子を代表者とする政治団体が、小池百合子の秘書(あるいは元秘書)に「調査」を依頼し、その秘書(あるいは元秘書)が作成した領収証を受領していたというのだ。領収証はどうにでも作れるではないか。到底些事として看過できることではない。
(2016年7月24日)

初出:「澤藤統一郎の憲法日記」2016.07.24より許可を得て転載

http://article9.jp/wordpress/?p=7216

〈記事出典コード〉サイトちきゅう座 https://chikyuza.net/

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