カンショ踊りで菖蒲も柏餅も映えた五月五日(祝)

2012年5月07日 連帯・共同ニュース第253号

■    子供の日と言えば、子供たちと日暮れまで遊んでいた西行や良寛のことを思い浮かべる。子供たちと毬蹴りやかくれんぼをして遊んだ彼らのこころの豊かさを誰でもが感じることができる。また、日本社会は子供などの小さきものを慈しみ大事にしてきたところがある。柳田国男もそのことを記している。これは僕らの伝統の一つであるのだろうが、それはまた失われつつあることでもある。原発はその現在を象徴する存在でもある。僕らが福島原発事故で感じたことだ。原発稼働ゼロを実現することで5月5日(祝)を祝おう、それが子供の日の最大の贈り物だということを誰かが言いだした時にこれはみんなに率直に受け入れられた。そして、その実現は大飯原発3・4号機の再稼働を急ぐ政府との緊張をした闘いを経てなった。だから、僕らは今、この実現を率直に祝いたいと思う。しかし、同時になにかずっしりとした責任感のようなものも負った気分だ。子供たちへの約束として。僕はどこまで行けるかもしれないがこれを果たしたいと思う。果たすだけの闘いをやって行きたい。本当に原発ゼロをめざしてである。

■    5月5日は12時から経産省テント前で4月17日から続けられてきた集団ハンストの終了とセレモニーが行われた。今日は子供の日でもあって、手作りの鯉のぼりや菖蒲などがプレゼントとして用意されている。小さなお子さんを連れたお母さんなどの姿もいつもより目立つ。セレモ二―ではそれぞれの挨拶などと共に全国各地から寄せられたメツセージも読み上げられた。誰の顔もとにかく原発ゼロを勝ち取ったという喜びにあふれていた。柏餅を口にしての笑顔は5月の空に映えた。セレモニーが終わり、芝公園での「さよなら原発1000万署名」主催の集会に出掛けた。テント前ひろばの椎名千恵子さん等の発言もあったが、会場でカンショ踊りを披露した。17時から経産省をカンショ踊りで包囲する行動の誘いのために。芝公園での集会は5500人の参加があり、稼働原発ゼロの実現もあって盛り上がった。デモが終わったあと、経産省前行動に参加した人も多かった。経産省テント前ひろばでは17時からのカンショ踊りによる経産省包囲行動が賑やかに展開された。この佳日を僕らは胸に刻んで今後の闘いの糧にして行きたい。

■    稼働原発ゼロの状態の後、政府はさしあたり大飯原発3・4号機。伊方原発3号機を突破口に再稼働を画策してくる。稚拙な政治決定を反省して出直してくるか、より強引の方法で出てくるからはわからない。国民的な意識の高まりを希望として次の闘いを準備する。  (文責 三上治)