ゲッティンゲンの猫たち

ゲッティンゲンの宿には猫が2匹飼われている。それ以外にウサギもいる。ときどきペトラ(宿の女主人)はウサギも籠から出して放し飼いにしている。聞くと、猫とウサギは時々は喧嘩もするらしいのだが、僕が見ている限りでは相互不干渉の状態である。猫は親子で、親猫(母親)の方の名前はKimija(キミヤ)、子猫(雄猫)の方はSimba(ジンバ)という。ロシア猫の血が混じっているとのこと。子猫の方の毛が長くて、尻尾が太いのはそのせいだろうとペトラはいう。いつもいたずらをしてはペトラを困らせているのは勿論ジンバである。大きな蠅が飛んでいるとジャンプ一番、それを捕まえて食べている。僕らの部屋の戸が少しでも開いていると、どこからともなく現れては素早く入り込んでくる。僕のリュックに乗っかってみたり、匂いを嗅いでみたり、いつ入ったのか知らない間に食堂から飛び出してきたり、トイレに飛び込んできたり、風呂場の洗濯機の上で昼寝をしたり、水道の蛇口に口をつけて水を飲んだり、なかなか忙しい奴である。壁をひっかいて、転げまわりながら「猫じゃ猫じゃ」をやっていたので、背中をなぜてやると、途中までは黙ってなぜられていて、そのうちじゃれて噛んだり、ひっかいたりしてくる。キミヤと遊んでいると、すごい勢いで飛びかかってくる。全くのわんぱく坊主である。僕らが旅行していて部屋を空けていると、キミヤが部屋の戸をカリカリやりに来るそうだから、これでも少しはなついてくれたのかもしれない。犬と違って、来年になればまた忘れているのかもしれないが…。(写真、上がKimijaで、下がSimbaです)