書評:『世界を変えたスパイたち』春名幹男著(朝日新聞出版2025.2) この本の副題は「ソ連崩壊とプーチン報復の真相」である。つまり、これはスパイにまつわる近現代史について書かれたものではなく、あくまでソ連崩壊の直前から
本文を読む合澤清の執筆一覧
「人間」イエス・キリストとは?-ルナン著『イエス伝』を読む(その5)
著者: 合澤清5 .イエスの磔刑 ローマの執政官ピラトはイエスにある種の興味を抱いていたようだ。ヘーゲルが『エンチクロペディ―』のどこかで書いていたが、法廷でピラトはイエスに次の尋問をする。「真理とは何か?」ところがイエスはそれに対し
本文を読む「人間」イエス・キリストとは?-ルナン著『イエス伝』を読む(その4)
著者: 合澤清4-2.イエスの変貌-「自分だけを崇めよ」 この本の第19章の「次第に増して行く熱情と興奮」から以降の諸章はイエスの変貌を追いかける上で非常に興味深い。イエスが次第に「神がかり」になると同時に、弟子に対して「自分だけを崇
本文を読む「人間」イエス・キリストとは?-ルナン著『イエス伝』を読む(その3)
著者: 合澤清4-1.イエスの変貌-始祖(教祖)としての権威化と使徒たち 前回(その2)の終わりで、イエス自身の、また取り巻き組織(教団)の変質について触れ、またそれに対するユダのイエス批判(反発)があったのではないか、と述べた。私は
本文を読む「人間」イエス・キリストとは?-ルナン著『イエス伝』を読む(その2)
著者: 合澤 清大急ぎで「その2)を書かなければならない羽目になったのは、前回の拙論の中での私の間違いをお詫びして訂正させていただきたいからだ。それは映画「ダ・ヴィンチ・コード」について書いた次の個所です。 「しかし、その後ダ・ヴィンチ
本文を読む「人間」イエス・キリストとは?-ルナン著『イエス伝』を読む(その1)
著者: 合澤 清テクスト:『イエス伝』ルナン著 津田 穣訳(岩波文庫1941/57) 1.「神と呼んでもよいほどに偉大なる『比類ない人間』」 キリスト教にも、キリスト教史にも縁遠い評者=私が読んでも、よくこのような思い切ったことが書けた
本文を読む「ルネサンス」-「宗教改革」-「マキアヴェッリ」(4)
著者: 合澤 清都市の貧困に輪をかけた地方(農村)の貧しさ 歴史家が挙げるこの時代の特徴は、それまでの中世封建制社会(地方領主が中心になってその周辺に家臣団をまとめた群雄割拠の社会構成)が崩壊し、絶対主義(中央集権的に君主の至上権のもと
本文を読む現代史研究会「廣松渉没後30年シンポジウム」
著者: 合澤清*特に予約は不要ですが、会場がいっぱいになり次第締め切らせていただきます。 主催:現代史研究会 担当&進行係・合澤清 日時:2024年11月30日(土)12:30~17:00(開場は12:00) 場所:専修大学神田校舎本
本文を読む現代史研究会「廣松渉没後30年シンポジウム」
著者: 合澤清主催:現代史研究会 担当&進行係・合澤清/cell1917kiyoshi@yahoo.co.jp 日時:2024年11月30日(土)13:00~17:00 場所:専修大学神田校舎本館2階201教室〔130名強収容〕 会場
本文を読む専修大学名誉教授・内田弘先生の訃報に接して
著者: 合澤 清実は3月29日に開催された日・中合同「第8回廣松渉哲学国際シンポジウム」の後の懇親会で、すぐ近くに座っておられた石塚良次さん(元専修大学教授・経済学)から、「内田さんが亡くなられたようだ」ということをお聞きした。 こうし
本文を読む「汚染」を「除染」と言い包めて汚染を放置する原発関係者(政府、東電)
著者: 合澤 清参考資料:青木美希著『地図から消される街』(講談社現代新書) A. 3.2シンポジウムの意義 3月2日、文京区民センターで、ジャーナリスト・作家の青木美希さんの福島原発事故と能登半島地震の報告と鵜沼久江(福島県双葉町から
本文を読む能登半島地震と原発-メディアと信頼の問題を問い返す
著者: 合澤清【続発する大地震と原発再稼働】 すでにちきゅう座の画面でご紹介しておりますのでご承知かと存じますが、来る3月2日(土)午後1時から、文京区民センターで、ジャーナリストで作家の青木美希さんをお招きして、「3/2現代史研究会
本文を読む12/9 現代史研究会 討論集会 「21世紀の世界戦争(ウクライナ/パレスチナ)と日本(わたしたち)の進路をめぐって」
著者: 合澤清主 催:現代史研究会(メディア・ネットちきゅう座) 日 時:2023年 1 2 月 9 日(土) 1 3 ~ 1 6 時(開場 1 2 時 3 0 分) 会 場:日本キリスト教会館 新宿区西早稲田2丁目3 早稲田奉仕園
本文を読む書評:『従兄ポンス』バルザック作 水野 亮訳(岩波文庫1930/75)
著者: 合澤 清これは文庫本で上、下の二冊よりなる長編小説である。バルザックの長編小説の特徴は、最初に、当該小説の主人公にまつわるかなり長ったらしい状況説明(住んでいる家屋敷の造りや家具、あるいはその人物の経歴や趣味など)がくどくどと述
本文を読む『自由の現実化こそ理性の絶対的目的である—若きヘーゲルの苦闘』
著者: 合澤 清書評:『若きヘーゲル』上 ルカーチ著 生松敬三・元浜清海訳(白水社1998) ルカーチの『若きヘーゲル』は上、下二巻から成る大作である。上巻では、ヘーゲルのベルン時代とフランクフルト時代が俎上に載せられ、そ
本文を読む4月2日(土)現代史研究会のご案内
著者: 合澤清4月2日(土)午後1:00~5:00 場所:明治大学駿河台校舎・研究棟第9会議室 講師:滝口清栄(法政大学教員・日本ヘーゲル学会) テーマ:ヘーゲル『法哲学』の世界 滝口清栄氏は、 「ヘーゲル『法(権利)の哲学』」(御茶
本文を読む古代の中国史を逍遥する(1)
著者: 合澤 清参照文献:『都市国家から中華へ 殷周春秋戦国』平勢隆郎著(講談社:中国の歴史02 2005)/『黄河の水』鳥山喜一著(角川文庫1963)/『新十八史略』駒田・常石ほか著(河出文庫1,2 1993) はじめに 新型コロナの
本文を読む「共犯者」とならないために―「独ソ戦争」での大量犠牲者をすかして政府のコロナ対策を考える!
著者: 合澤 清書評:『独ソ戦 絶滅戦争の惨禍』 大木 毅著(岩波新書2020) 「独ソ戦」について書かれたものはこれまで数冊通読したことがあった。 それらの本からつくられたイメージでは、軍事力で圧倒的に優越しているナチス・ドイツが「独
本文を読むコロナ禍のゲッティンゲンからの短信
著者: 合澤清毎年夏になるとドイツへ行く習慣になっている。 大抵は今頃(6月中旬から下旬ごろ)出発し、9月初めごろまで涼しい-とはいえ、日中は40℃位になり、直射日光の強さは日本よりはるかに強烈である。涼しさは、専ら湿度の差から来る-
本文を読む「新型コロナウイルス」のパンデミックと「ペスト」
著者: 合澤清今や「新型コロナウイルス」が世界的に大流行(パンデミック)です。パンデミックなどという聞き慣れない言葉に驚かされたのですが、ギリシャ語のパンpan(汎)+demos(大衆)から来ていることを辞書を調べて初めて知りました。
本文を読む「伊達判決60周年記念集会」/伊達判決の意義を生かし、国家の責任を糺していこう
著者: 合澤清4月6日、日比谷図書文化会館地下大ホールで「伊達判決60周年記念集会」が行われた。熱心な方々が開場前から続々と詰めかけ、ざっと120~150名位に膨らんでいたように思う。弁護団代表の吉永満夫弁護士や武内更一弁護士は、故伊
本文を読む「東大闘争」から50年経つ/教育は変わったのか?
著者: 合澤 清「東大闘争」から50年経つ/教育は変わったのか? 紹介:『東大闘争総括 戦後責任・ヴェーバー研究・現場実践』折原 浩著(未来社) 定価:本体2,800円+税 発行日:2019年1月18日(初版第一刷発行)/書店には既
本文を読む4月21日の渡部富哉講演会=現代史研(「解明されたゾルゲ事件の端緒-日本共産党元顧問真栄田(松本)三益の疑惑を追って-」)に参加
著者: 合澤清今回の講演会は「朝日新聞」で報道されたこともあり、260人収容の部屋はほぼ満杯状態。主催側としては全員入りきれるかどうかと「うれしい」心配をしましたが、どうやら無事全員入ることができ、また4時間の長丁場を乗り切ることがで
本文を読む佐川・麻生・安倍の三悪人追放デモに参加!
著者: 合澤清昨日(2月16日)、醍醐聰・東京大学名誉教授たちが運営している「森友・加計問題の幕引きを許さない市民の会」の主催した「モリ・カケ追求!緊急デモ-納税者一揆」に連れ合いと一緒に参加した。 日比谷公園の西幸門前に少し早めにつ
本文を読む書評:『「飽食した悪魔」の戦後』-戦後日本社会の闇を形作る731部隊の亡霊
著者: 合澤 清『「飽食した悪魔」の戦後-731部隊と二木秀雄「政界ジープ」』加藤哲郎著(花伝社2017 ) 加藤のこの大冊(「人名索引」を入れると400頁を超える)をそれでも一気に読み上げた。著者一流の綿密で広範な文献渉猟よりなるこの
本文を読む「日本会議」から見える日本社会の崩壊現象 (3)
著者: 合澤清9/30,10/7(https://chikyuza.net/archives/77092) (https://chikyuza.net/archives/77242) よりの続き 序論 3.「日本会議」的発想の淵源は
本文を読む「日本会議」から見える日本社会の崩壊現象 (2)
著者: 合澤 清9/30ちきゅう座掲載(https://chikyuza.net/archives/77092)よりの続き 序論 2.日本の現状(大まかなデッサン) 先述したように、今日の日本社会が抱える問題は、世界が抱える普遍的な問題
本文を読む2017年ドイツ紀行(10)
著者: 合澤清殺虫剤フィプロニル(Fipronil)騒動から日本の環境問題を考える 8月4日以来の卵、パプリカ、トマト、シャンピニオン(マッシュルーム)など、一連の輸入制限騒動もどうやら一週間たって落ちついてきたようだ。 野菜の方は最
本文を読む2017年ドイツ紀行(9)Hardegsenでの日々の徒然
著者: 合澤清Hardegsenでの生活 雨が降らない朝は、ほとんど毎日スーパーに買い物に行くついでに近くの山道を迂回しながら散歩している。時々自動車が通る以外は、実に静かで、左手の急斜面には牛が放し飼いされて、雑草を食べている。もち
本文を読むGlobal Headlines:ドイツでの「フィプロニル:毒卵事件」(Fipronil:Die Sache mit dem Gift-Ei)am 12. August 2017, ZEIT ONLINE
著者: 合澤清http://www.zeit.de/wissen/umwelt/2017-08/fipronil-gift-eier-verbraucherschutz-bioeier-rueckruf-landwirtschaf
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