iwatsukihi55@ozzio.jpの執筆一覧

＊この小論は、ある研究会での報告のために準備したレジュメを基にしたものです。レジュメそのものではあまりに味気ないと思い、多少資料などを引用して肉付けしました。今回の研究会で私に与えられた時間の制限もあり、ここではヘーゲル

「秘密工作に充てる財政規模は、戦争に比べると、圧倒的に少ない額で済む」

書評:『世界を変えたスパイたち』春名幹男著（朝日新聞出版2025.2）この本の副題は「ソ連崩壊とプーチン報復の真相」である。つまり、これはスパイにまつわる近現代史について書かれたものではなく、あくまでソ連崩壊の直前から

5 .イエスの磔刑ローマの執政官ピラトはイエスにある種の興味を抱いていたようだ。ヘーゲルが『エンチクロペディ―』のどこかで書いていたが、法廷でピラトはイエスに次の尋問をする。「真理とは何か？」ところがイエスはそれに対し

４－2．イエスの変貌－「自分だけを崇めよ」この本の第19章の「次第に増して行く熱情と興奮」から以降の諸章はイエスの変貌を追いかける上で非常に興味深い。イエスが次第に「神がかり」になると同時に、弟子に対して「自分だけを崇

４－１．イエスの変貌－始祖（教祖）としての権威化と使徒たち前回（その２）の終わりで、イエス自身の、また取り巻き組織（教団）の変質について触れ、またそれに対するユダのイエス批判（反発）があったのではないか、と述べた。私は

大急ぎで「その2）を書かなければならない羽目になったのは、前回の拙論の中での私の間違いをお詫びして訂正させていただきたいからだ。それは映画「ダ・ヴィンチ・コード」について書いた次の個所です。「しかし、その後ダ・ヴィンチ