ゴールデンウィークはテント前ひろばで祝祭を!

2012年4月27日 連帯・共同ニュース第249号

■ ゴールデンウィーク(GW)、誰が名付けたかは知らないがこの言葉にはかつては輝きがあった。「おもしろうてやがてかなしき…」という思いはどんな祭りも付きものだが、それでもこれには響くものがあった。いつころからだろうか。この輝きは失われたのは。このことは僕らが、日本の社会のビジョンを描きづらくなっていることと深く関係しているのだろう、と思う。この停滞感を破りこのゴールデン ウィークを祝祭にし、輝きを取り戻そう。今年はそれができる。少し前までは予測できなかったことだが、この日々を祝祭にすることができる。テントひろばで原発ゼロの実現を祝してお祭りをやろう。原発なき社会の展望を切り開く道筋を衆議して行こう。集団ハンストは続き参加者は増えており、百名に近づいている、これを包み込んだ行動をやろう。

■ 経産省や原子力ムラという原発推進の中枢は福島第一原発事故の直後から、今年の春に全原発の稼働が停止することの対応に戦略を定めてきた。脱原発や反原発の運動や世論の高まりに対抗するには原発が現に動いている既成事実を積み上げ、時間の中での運動や世論の風化を待つということだった。ここには過去の脱原発運動の動きを見てきたということもある。脱原発とエネルギー転換の盛り上がりも議論の段階で実際は現状に押しとどめておけるという判断もあった。原発が稼働している現実や既得利害の強さについての経験的自信があるのだ、と思う。また、現在の政府には原発存続の根本転換をやり抜く政治能力はないとみてもいる。脱原発の運動が長い時間を要し、具体的な径路を構想しにくいところを見ているともいえる。彼らも再稼働の難しさはある程度は予測していたにせよ、これまでとは思ってはいなかったふしがある。

■ 原発再稼働停止(原発ゼロ)の実現は予想以上に大きい出来事だ。人々が福島第一原発事と現に存在する原発を結び付けて考えるようになってきていること。政府などの「電力不足」宣伝に対応してその実際を検討しはじめたこと。さらに、これは代替エネルギーを現実的に考えはじめることになる。それを加速させる。電力業界が独占事業であることにより振る舞えた力に対抗し、風穴をあけることができ始める。稼動停止が長引けば長引くほど、脱原発社会の実現に向けた現実活動がはじまる。見えなかった脱原発の径路(具体的道筋)も見え始める。これで人々の意識もまた変わる。テント前ひろばでは祝祭と呼ぶにふさわしい催しがある。GW(連休)はテント前の活動を中心にスケジュールを組もう。お祭り企画の持ち込みを。  (文責 三上治)