テント日誌 6/20日 経産前省テント広場―284日目 原発ゼロ46日目…台風の当たり年なんて誰も歓迎をしないのだけれど

今年は空梅雨がいいのだけれど…なんてかってな祈願をしていたが、どうやら台風の当たり年になってしまった。天候だけでなく、政治も経済も大荒れのようだ。これは世界的なことで人間の傲慢さに対する天の怒りか。むかしの中国なら天帝のお告げということになったのだろうが、こうなれば覚悟をして矢でも鉄砲でも来いというほかない。高校の同窓のメンバーとの歓談の会があって昨夜は少し遅れたテントについた。テントでは台風が直撃するかも知れないという情報もあって緊張して待機した。台風は予測よりも早目に過ぎたようでたいしたことはなかった。台風が来るたびにあれこれと騒ぎになるが、今年はこんなことを繰り返すのであろうか。

台風一家の通り過ぎた後の爽やかな一日というわけには行かなかったが、それでも日差しの強い日になった。昨夜までの雨で濡れた毛布などの虫干しがはじまる。周辺の植木などに毛布や寝袋などを干すのは外観的によくないし、なんとなしに恥ずかしい。でも、健康上はそんなことを言ってはおれないわけだからエイと決意して日干しをする。ついでにテントの内部整理をする。なるべく不要になったものは捨てるようにはしているが、テント内では溜まるものも増え所狭しという感もする。この際、思い切って不要なものは捨てテント内は清々とした。これも台風のおかげかもしれない。

早朝から昨夜の台風を心配する電話がかかるが、大丈夫だったよという声はやはり自然に弾んでいる。それよりも消費増税に直撃されている様相の国会のことが気にかかる。新聞を読んでも国会の動きはよくわからないところがある。

長引く経済的な停滞の中で税収が減り続けるなかで、既得権益を守りたい官僚たちの税収確保が消費増税である。名目は社会保障であるがそちらに回る前に官僚の既得権益に吸い取られる。次々と消費税という名の国民収奪が進むのだろう。この第一歩のところで食い止めないと大変な事態になる。官僚たちは強権で抑え込む法案を秘密裡に進めているが次の時代の政治を想像すると恐ろしいことになりそうだ。原発再稼働と構造的には似ている。原発再稼働→原発保持は電力会社や官僚たちの既得権益の防衛や擁護としてなされるのだからである。本当のことを言わないマスメディアもその一翼をなすのである。台風より強権体制へ向かう政治の方にこそ目を向けなければならない。

午後になったら6・20東京総行動(主催;けんり総行動実行委員会)の皆さんが激励のためにたち寄られた。東京総行動は首都で争議を持つ官庁や企業などに対する共同行動をやられており、本日は総務省を皮きりに多くを回るものであり、テントを訪ねて頂いてエールを交換したのである。テント前ひろばでは昼間の集会は久しぶりであった。テントからは第二テントの椎名さんが発言をされた。最後のシュプレヒコールは霞ヶ関一帯に響きわたった。あたり前の権利があたり前ではない日本社会の中で頑張っておられる皆さんに敬意を表したい。連日の行動が霞ヶ関周辺では繰り広げられているが、明日の22日には首相官邸前の行動がある。日毎に力を増してきた動きにここちよい緊張が走る。  (M/O)