テント日誌10月23日(金) 経産省前テントひろば1504日

続く金曜官邸前抗議行動から

 一時期からみれば数は少なくはなっている。それがどうした、ということだろうが、金曜官邸前抗議行動は続いている。よく知られるようになった茱萸坂(国会東リと)と正門前での2か所では集会が開かれ、安倍政治への批判の声をあげている。経産省前テントもそうだけれど、1960年代型の政治決戦型ではなく、持久戦型の運動だから、予想を超えて持続しているのである。茱萸坂を訪れ、原発反対の声を挙げた人は数えきれないし、膨大にいる。毎週の抗議行動に欠かさず参加している人もいれば、一度だけで姿を見せない人もいるだろう。それは多様であるが、ここに参加した人の多くは、その後は足が遠のいても原発に無関心になったわけではないと思う。何らかの形でそれはこころ(意識)に残っているだろうし、機会あればまた加わろうと思っているし、別の運動の形態やスタイルを考えているのかもしれない。こころには原発のことがあり、脱原発運動の裾野を形成しているのであり、この裾野は一基や二基の再稼働で変わるわけではない。口惜しい思いをしてはいるだろうが、機会あればそれは表面にでてくるにちがいない。国民の原発に対する意識の層という基盤はゆるぎなくあるのだ。ぼくらはこのことに自信を持って行っていいのである。

 毎週のように欠かさずきてもいいし、少し休んでもいい。週末にはいろいろのイベントも増えたし、そちらに参加するのもいい。長い射程を必要とする脱原発闘争だから、それに対応するこころづもりで臨めばいいのであり、短兵急な発想をもたなくてもいいのである。脱原発の運動は重層的であり、多様である。政府や官僚、あるいは業界筋の衰退する原子力時代に逆行する動きはあるが、長く、大きく見ればこれは押し流されていくものであり、何年かたてば様相の変化として僕らの目の前に事態ははっきり見えてくるだろう。政府や官僚、業界は急いで再稼働をするが、そのいくつかが動いてもかつてのような原発幻想が復活することはないし、原発の時代がやってくることはない。彼ら自身が原発幻想を持ってはいないし、原発を社会構想の中に位置づけ得ていないのである。政府や官僚や業界は国民とは切り離された機構のなかで、既得権益の擁護として原発に固執するが、伝統的な権力のあり方を駆使しての所業であり、彼らもその未来には自己疑念を抱えているのだ。再稼働反対の運動とは少し離れて見えるが、電力は売買自由化が来年には大きく進む。これと脱原発の運動が社会運動として結びつけば、脱原発運動は基盤を拡大するし、イメージも変わっていくだろう。政府筋が一番恐れていることかもしれないが、そんな時代もやってくる。中島みゆきの『時代』ではないが時代は変わる。僕らはそれをイメージにえがきつつ、変えるという方向にもっていきたい。そんな展望を描くことも持久戦ならではのことであるが、それは可能性としてあることだ。官邸前や国会正門前を歩きながら、頭に浮かんだことを記したがやはりほんの少ししか書けなかった。(三上治)

テントニュース63号発行
皆様
テントニュース63号を本日発行します。添付ファイルをご確認ください。(O)

テントニュース63号

10月24日(土)6時からテント1500日を祝し今後のための交流会

10月24日(土)18時からテントにて設立1500日を祝す会をやります。皆さん、参加して明日に向かうエネルギーを充電しましょう。18時第二テントにて。500円+一品持ち寄りで。参加は自由です。

10月26日(月)テント裁判判決日 当日の予定
● 13時30分 テントひろば前集合
● 14時   東京高裁前集会
● 15時   判決(102号法廷)
● 15時30分 記者会見
16時   報告集会 衆院第二議員会館 多目的会議室