ここに紹介するのは、シリアに20年暮らしているカトリック(カルメル 会)の修道女アグネス・マリアムさんの証言です。9月6日に配信したロシア・トゥディの電話 インタビューですから、まだ米国のシリア攻撃が危ぶまれていた時期で、彼女は不公正な世界のメディアに憤り戦争は「もうたくさんだ!」と 訴えています。拙訳ですが紹介させていただきます。
このインタビューは、インティファーダ・パレスタインが10日に掲載しており、さらに16日には、グローバル・リサーチ誌が彼 女も約束していた詳細な調査リポート(pdf、ビデオ・写真・解説で50ページ)を紹介しています。
そ こで彼女は次のように語っています。「誘拐された子どもたちの家族の一部が、ビデオの中に自分たちの子どもがいたと私たちに連絡してきた その瞬間から、私たちは徹底的にビデオを調べることに決めました…。」http://www.globalresearch.ca/the-chemical-attacks-in-east-ghouta-used-to-justify-a-military-intervention-in-syria/5349928
国連調査団報告書にかんして、米英仏の政府当局がただちに「ア サド政権側が使用したことが裏付けられている」とした声明を発表、しかしロシアは「反体制派が使用した証拠を厳正に調査せず政治的な報 告」と非難しています。いずれにしても、最初の出処である8月21日のビデオの厳格な再調査が必要のよ うです。
●global research が「錬金術(化学)の嘘とメディアのニセ情報」として80ものレビューを並べています。
http://www.globalresearch.ca/week-in-review-chemical-lies-and-media-disinformation/5350752
●わが国では太田光征さんが「平和への結集ブログ」にいくつかの 情報を集め ています。
http://unitingforpeace.seesaa.net/article/374892474.html
Origenal Url:www.rt.com
Published time: September 06, 2013 12:29
http://rt.com/op-edge/mother-chemical-attack-footage-fraud-509/
Url of this article:Posted: 10 Sep 2013 03:59 AM PDT
http://feedproxy.google.com/~r/intifada-palestine/yTiY/~3/gj416REKC8M/?utm_source=feedburner&utm_medium=email
※【訂正】前回送信しました、「「反テロ世界戦争」はどうなったのか?」の私の書いた前文で、「しかし、パレスチナ問題は蓋をされたままで、イスラエルをめぐる周辺イスラム諸国に対する 分断・懐柔、絶えざる不安定化という米国・西側の基本戦略は生きており、」の「不」が脱字していました。「安定化」ではありません。お詫 びして訂正いたします。松元
Mother Agnes Mariam: “Footage of Chemical Attack in Syria is Fraud”
修道女アグネス・マリ アム:シリアの化学攻撃の映像は欺き
【アグネス・マリアムの写真Url】http://i0.wp.com/www.intifada-palestine.com/wp-content/uploads/2013/09/mother-agnes-chemical-attack-footageN.jpg
RT(ロ シア・トゥデイ):疑われて いるシリアの化学攻撃の映像は捏造された証拠があると、シリアのカーラ(Qara)聖ジェイムズ修道院のアグネス・マリ アム・エルサリブ(Mother Agnes Mariam el-Salib)修道院長が 電話インタビューで語った。彼女は、調べたことを国連に提出すると話している。
カトリック の尼僧、マザー・アグネスは、20年間シリアで生活しており、戦争で破 壊されている国に何が起きているか活発に報告してきた。彼女は、8月にシリアのグータ(Guta、Ghoutaに同じ)村で伝えられた化学兵器攻撃の犠牲者を登場 させているビデオを入念に調べたと語っており、これからその出処の信頼性について質問する。
RTとのイ ンタビューで、 マ ザー・アグネスは、ほんのわずかな 撮影時間しかないはずの映像の可能性に疑いを抱いている。また恐らく死んだ子どもたちの両親はどこにいるのだろうと問うて、彼女はその報 告書をかならず国連に届けると約束している。
反乱軍過激 主義者によって、実際は女性や子どもを含めて500人もの民間人が死んだまま放置された ラタキア(Latakia)の大虐殺を見て見ぬふりをしている世 界のメディアに、尼僧は怒っている。
ロシア外務 大臣は、修道女アグネス・マリアム・エルサリブによって暴露されたことに注意を払うよう国際社会に呼びかけた。
RT:アメ リカ合州国は、シリア政府に対して不利な証拠を集めるために東ゴータで想定された化学兵器攻撃のビデオ映像とインターネット画像を使 いました。あなたは、これらのファイルを見ることができましたか?それらにかんして、何か話すことがありますか?
マザー・アグネス:私はその映像を注意深く調べまし た。少し後で、それについて文書で分析したものを提示します。事件全体が陰謀であったと断言します。それは、シリア政府を犯人として陥れ る目的で、あらかじめ準備され実行されたのです。
鍵となる証 拠は、ロイターが朝の6時05分にこれら のファイルを公表したことです。化学攻撃は、ゴータ(Guta)で朝の3時と5時の間に浴びせられたと言われていま す。200人以上の子どもたち300人もの若い 人々をひとつの場所に集め、応急手当てをし、カメラでインタビューし、そしてすべて3時間以内で1ダースもの異なる映像作 品を集めることはどうして可能なのでしょうか?いったいそんなことが現実的ですか?ニュースの業界で働いている人なら、すべてがどのくら いかかるか分かるでしょう。
私たちが映 像の中で見る子どもたちと10代の若者たちの体は、誰ですか?彼ら に何が起こったのですか?彼らは本当に殺されたのですか?どうして毒ガス攻撃の前に起こり得ますか?あるいは、もし彼らが殺されていな かったとしたら、彼らはどこから来たのでしょう?彼らの両親はどこにいますか?おそらく死んでいる子どもたちすべてのなかに女性の体が見 られないのはどうしてでしょう?
私は、この 地域で化学物質が使われなかったと言っているのではありません。それは確かにありました。でも、現在、証拠としてうわさが広められている 映像は、あらかじめ捏造されたものだと強調します。私はそれを非常に注意深く調べてみました。そして、ジュネーブにある国連人権委員会に 私のリポートを提出し委ねます。
RT: あなた は最近、ラタキア(Latakia)とその 隣接地域を訪れ、アル・ヌスラがラタキアで実行した民間人の虐殺の目撃者と話をしました。それについて、何か話していただけますか?
MA:まず 最初に私が聞きたいことは、8月5日早朝、ア ル・キァドルの夜(ラマダーン27日目の夜で祝日)にラタキアで、子ど もたち、女性、お年寄りを含む500人以上が襲撃された攻撃ですが、この 残忍な殺戮のカーニバルをどうして国際社会が無視できるのかということです。彼らすべてが、大量殺戮されました。どんなケースにもまさる 残虐行為が犯されました。でも、国際マスメディアでこのことに触れようとしたものはまったくありません。わずか「インデペンデント紙」の 小さなひとつの記事だけだったと思います。
私たちはこ れらの村々に代表を送り、仲間が現地で状況を見て地元の人々とも話しました。もっとも重要なことは、虐殺の生存者の話しを聞いたことで す。
どうして西 側メディアが、このケースにダブルスタンダードを適用するのか、私には理解できません。彼らは、ひっきりなしに化学兵器の使用に帰着する 大量殺害にかんしておしゃべりしますが、ラタキアの大虐殺にかんしては口をつぐみます。
RT:あな たは、ラタキアで捕えられた人質のその後について何か知っていますか?
【写真キャプション】2013年8月20日、シリア・アラブ・ニュース通信社(SANA)が発表した資料映像は、伝えられるところでは、地中海 沿岸地域のラタキア北部で多数の墓地で発見され腐敗した死体をくるんでいる政権軍に忠実な兵士を見せている。(AFP Photo)
写真Url:http://i2.wp.com/www.intifada-palestine.com/wp-content/uploads/2013/09/3.jpg
MA:エストレバ(Estreba)村 で は、住民すべてを虐殺し、それらの 家を全焼させました。アルクラッタ(al-Khratta) 村では、地元の人々37人 ほぼ全員が殺害されました。わずか10人 が逃れることが出来ました。
全 部で12のアラ ウィ派の村々が、この恐ろしい 攻撃にさらされました。それは本当に屠殺場のようでした。人々は、手足を切断され首を切られていました。ひとりの少女が生きたまま手足を 切断されているビデオさえあります。―生きたままですよ!―電動鋸で―。最終的に死んだ犠牲者は、人質として捕えられた150人から200人を含め て400人を超え ていました。その後、人質の 一部が殺害され、彼らの死んだ場面が撮影されました。
現在、私た ちは他の人質を探していて、過激派戦闘員との解放交渉をしていますが、今のところ、そこに達するまでにはうまくいっていません。
RT:私た ちは、過激派によって迫害されているキリスト教徒の報告をしばしば聞きます。ちょうど一昨日、住民の大部分がキリスト教徒であるマー ルーラ(Maaloula)村で攻 撃がありました。シリアのキリスト教徒は、重大な危険に直面していますか?
MA:シリアでは、誰もが重大な危険に直 面しています。誘拐され首を切られたイスラム教徒の宗教指導者のケースがありました。彼らは屈辱を加えられ拷問されました。イスマイール 派、ドゥルーズ、キリスト教徒、すべてシリア社会の一部を成す人々が大量に殺害されているのです。もしこれらの残忍な殺し屋に国際的な支 援がなかったなら、大胆にもこうした限界を超えるようなことはしなかっただろうと、私は言いたい。しかし今日、あいにくにも、シリアでの 人権侵害とジェノサイド(組織的大量殺害)が、国際的なレベルでかばわれているのです。国際社会が大きな権限を持つ信頼できるグループの 関与によって、一致してシリアの状況を評価してストップすることを、私は要求します。シリアの人々は日々殺されています。できるだけ多く の人々を殺すためにシリアに送られ兵器と一緒に補給されている請負人たちのために、シリアの人々は犠牲者に陥っているのです。真実は、シ リアの人々はどこででも、誘拐され、拷問され、強姦され、強盗されているのです。これらの犯罪は、処罰されないままです。なぜなら、鍵と なる大国が、主権国家を破壊する方法として国際テロリズムを選んだからです。彼らは、別の国々でもそれをやっています。そして彼らは、ま さしくそれをやり続けるでしょう、国際社会が「もうたくさんだ!」と言わない限り。
RT:あな たはいくつかの機密情報を手に入れたようです。これは、過激派を危うくする可能性のある文書を持つ者としてあなたの命が脅かされるよ うなことはありませんか?誰かがあなたを脅すとか?
MA:そのとおりです。私は脅迫を受けて います。彼らは、私の評判を傷つけようとしています。人々を殺した犯罪者として私にレッテルを貼る本が、まもなくフランスで出版されるこ とを私は知っています。でも、どんな信者でも、まず真っ先に、彼らの神への信仰、彼らの良心を信頼する必要があります。それは、彼らが罪 のない命を救うことに役立つでしょう。私自身の命のことは心配いりません。私の命は、悪事を正当化する証拠として利用される体を持ってい るどんなシリアの子どもたちよりもまったく大切ではありません。これは、歴史上かつて犯された最大の犯罪です。
RT:シリ ア人は彼らが被っている悲劇を止めるために何をすべきですか?
AFP Photo :http://i1.wp.com/www.intifada-palestine.com/wp-content/uploads/2013/09/5.jpg
MA:シリア人自身はこれを止めるために 何もできません。彼らはただ、ロシア、中国、インドのような世界の大国、友好的な国々、そして国際社会に頼ることができるだけです。シリ アに対して起りうる戦争に英国議会が国として参加することに反対した評決のニュースを私たちは熱狂して歓迎したものです。たったいまシリ アに対して起こっているのは、テロリストの戦争です。国際社会とシリアの友人たちは、力を合わせて言うべきです:もうたくさんだと!さら にそうするために、あらゆる機会を利用する必要があります。そうでなければ、いまシリアが直面しているこの脅威は、万人の平和にたいする 脅威に変わるでしょう。
RT:バチ カンとキリスト教の他の拠点は、この悲劇に終止符を打つために何をすべきでしょう?
ローマ法王 は、飛行機もない、爆弾もない、軍隊もない、と言っています。その代り彼は、真実の力、語られた真実をもっています。シリアの軍事介入に 反対する強い勧めのメッセージが、世界中のどこにでも現れています。それらを聞く人々は、それを意思するでしょう。法王、族長、女性たち を含むノーベル賞受賞者、一斉に同じことを言い続けるのです:戦いはやめましょう!軍事的手段では紛争を解決することなど出来ません。炎 を掻き立てるのは止めましょう!
世界中のあ らゆる著名人が、戦争反対を表すために立ち上がりました。誰もがその心を表しましたが、米国は耳を貸そうとしません。世界の世論は米国に 反対しています。アメリカたった独りというのは、歴史上初めてのことです。彼らは10ヵ国に支持されたというでしょう。で もそうではないと私は強く言いたい。なぜなら、これらの国々の人々は政府に対して異議を唱えています。アメリカ国民でさえも政府に反対し ているではありませんか。
RT:シリ アが、民族的、宗教的なアイデンティティの違いにもかかわらず、この悲劇が終了してシリア人すべての母国として残るとあなたは思いま すか?
MA:私自身はシリア人ではありません が、20年間シリア で暮らしてきました。ダマスカスが世界最古の都市であることを、みなさんに思い出してほしいと思います。シリアが文明発祥の地であること を、みなさんに思い出してほしいと思います。ここが主要な世界宗教生誕の聖地であることを、みなさんに思い出してほしいと思います。シリ アで起こっていることは、みなさんの教訓に役立つでしょう。私は、政治的な意味ではなくむしろ実存的な意味で言っています。私は、神の助 けと共に、シリアの人々が外国人傭兵とテロリストたちのすべてを追い払い、互いに和解し、傷が癒され、力強く生き続けると確信していま す。シリアが平和になることを信じています。しかしそのためには、国際社会の助けが必要です。
(以上、翻 訳終り)
The article was originally published at www.rt.com
The post Mother Agnes Mariam: “Footage of Chemical Attack in Syria is Fraud” appeared first on Intifada Palestine.
〈記事出典コード〉サイトちきゅう座http://www.chikyuza.net/
〔eye2402:1301005〕