衆議院を強行突破し、いま参議院で審議されている特定秘密保護法案は、権力によるとめどない「国家機密」の拡大で市民の手足を縛ります。そのことは、権力を監視し、情報の市民に届けることを任務とする第一線記者・編集者の仕事や活動の場を奪うことでもあります。さまざまな媒体を使って情報を発信している無名の記者、編集者、ブロガ―、ツイッターやフェイスブックなどによる情報発信者、映像制作者、フォトジャーナリスト、翻訳家などなど、数多くの方々に、特定秘密保護法案廃案・廃止に向け、言論ゲリラ戦を呼び掛ける声明を発します。賛同いただけり方は「呼びかけ人」になっていただき、声明の輪を広げていきたいと考えています。連絡先は「ベリタ」内に置きます。よろしくお願いします。(大野和興)
以下声明文-
私たちは大小、ミニのメディアの最先端で働く名もなき記者、編集者です。日々こき使われ、正直へとへとですが、衆議院で強行採決され、いま参議院で審議が始まっている特定秘密保護法案を黙って見逃すことはできません。なぜなら、この法律が成立したら、私たちの生計の道・活動の道が断たれてしまうからです。取材し発信することが極度に制限されるこの法律は、私たちの仕事や活動の場を奪い、食えなくさせてしまうでしょう。
特定秘密保護法案は「特定」「とは名ばかりで、人々が知りたい、あるいは知らなければならないあらゆることが、権力によって秘密のベールに覆われ、その秘密をもらした人も秘密に接近しようとした人もその秘密を発信した人も、身辺を洗われ、パソコンを押収され、あげくは厳罰に処せられることになります。
私たち非有名記者、編集者はもとより金に縁はなく、とても貧乏ですが、この仕事が好きで、誇りをもって働いています。その仕事をこんな法律で奪われることを断固拒否します。幸い私たちにはたたかう武器があります。ウエブサイト、ブログ、ツイッター、ファイスブック、印刷・手書きの紙媒体、映像・写真、ファックス、手紙などなどあらゆるメディアを使い、聞き込み張り込み尾行をはじめとする鍛え抜かれた取材技術を駆使して、特定秘密保護法案廃案・廃止に向け言論ゲリラを展開します。
以上、宣言します。
◆呼びかけ人(アイウエオ順)(12月1日現在)
印鑰智哉 Tomo’s blog
上垣喜寛 記者(地域、経済) The Journal
大野和興 記者(農業・食料) 日刊ベリタ
岡本和之 記者(アジア)
笠原真弓 映像
上林裕子 記者(環境、食、消費、人権)
坂本正義 記者(労働、人権) 地域と労働運動誌
西岡千史 記者(社会 経済、政治) The Journal
西沢江美子 記者(農、食、女性)
偽百姓 「Nice百姓通信」編集長
根本行雄 著述者(人権、司法)
平田伊都子 国際ジャーナリスト
堀 純司 有機農業ニュースクリップ 映像
村上良太 記者 テレビディレクター
山下 茂 IT情報発信 「うぃんど~ず注意報」
山崎芳彦 歌人 短歌評論
(以下続々増えます)
◆連絡先 大野和興
〒169-0051 東京都新宿区西早稲田1-9-19-207 日刊ベリタ
korural@gmail.com fax:020-4665-2232
「非有名人記者・編集者は特定秘密保護法案を廃案・廃止に追い込むために言論ゲリラ戦を展開する」声明
http://www.nikkanberita.com/index.cgi?cat=special&id=200908311826261