報道に見る「狭山事件」の新たな展開

狭山事件50年、市民運動の方がインターネットで狭山事件50年を送信されています。

新たな世論の広がりをみせています。

【1】テレビ東京「ニュースアンサー」

http://www.tv-tokyo.co.jp/mv/newsanswer/newsl/post_40392

昭和38年、50年前のきょう、埼玉県狭山市で一人の女子高校生が殺されると

いう事件が起きました。狭山事件です。この事件で逮捕されたのは、被差別

部落に住むある青年です。無期懲役の判決を受けた後、仮釈放されました。

今も、裁判のやり直しを訴えていて、弁護側も事件に関する証拠を全て明ら

かにするよう求めています。

【2】NHKニュース

http://www3.nhk.or.jp/news/html/20130501/k10014306601000.html

昭和38年に埼玉県狭山市で女子高校生が殺害された「狭山事件」が起きてから

50年となる1日、事件現場の近くで集会が開かれ、有罪判決を受けて服役した

あと、再審、裁判のやり直しを求めている男性が、改めて無実を訴えました。

狭山事件は、昭和38年5月1日、狭山市で、当時16歳の女子高校生が行方不

明になったあと殺害されたもので、石川一雄さん(74)が強盗殺人などの罪で

無期懲役が確定しました。

平成6年に仮出所した石川さんは、無実を訴え再審を求めていて、7年前に3回

目の申し立てを行いました。

事件発生から50年となる1日、現場の近くで集会が開かれ、石川さんは「時間

がかかってもいいので裁判所には真実を究明してほしい」と改めて無実を訴えま

した。その後、石川さんは支援者らと共に事件現場とされる場所を歩いて回りま

した。

再審の申し立てを巡っては、4年前に、裁判所が検察に対して、これまでの裁判で

提出していなかった証拠を明らかにするよう勧告し、弁護団によりますと、これま

でに129点が開示されたということで、裁判所が、今後、どのような判断を下す

のか注目されています。石川さんは「本当の犯人が見つかることは被害者にとって

もいいことだと思う。明らかになった証拠をきちんと見ることで真実は明らかにな

ると信じています」と話していました。

他の新聞報道。

【1】『東京新聞』「特報」2013年4月28日

http://www.tokyo-np.co.jp/article/tokuho/list/CK2013042802000136.html

狭山事件から50年 悲鳴 聞かなかった、男性が証言

埼玉県狭山市で女子高校生が殺害された狭山事件の発生から、五月一日で五十年。

無期懲役の判決を受けて三十一年余り服役した石川一雄さん(74)は「被差別部

落に対する差別による冤罪(えんざい)」を訴え、今も三回目の再審請求が続いて

いる。半世紀を経た現場を訪ね、石川さんに思いを聞いた。

(出田阿生、さいたま支局・岡本太)*Wwb公開分転載

【2】『埼玉新聞』4月30日(火)15時37分配信

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20130430-00010002-saitama-l11

狭山事件50年、5月1日に集会と現地調査

埼玉県狭山市で1963年5月1日、高校1年の女子生徒=当時(16)=が誘拐されて殺さ

れた狭山事件は、今年で事件発生から50年を迎える。犯人として逮捕された石川一雄

さん(74)は無期懲役の判決が確定後に服役。1994年に仮釈放されたが、冤罪(えん

ざい)を訴え、第3次再審請求を東京高裁に申し立てている。

狭山事件50年を機会に、石川さんを支援する市民団体などは5月中に集会や現地調

査を実施する。50年目に当たる5月1日午後1時から、「狭山事件の真相を探る5・1集

会と現地調査~50年前の5月1日、狭山市で何があったのか?~」(主催・部落解放

同盟埼玉県連合会)が、狭山市富士見の市立富士見集会所2階学習室で開かれ、その

後、現地調査を行う。石川さんと狭山事件主任弁護人の中山武敏弁護士が出席する予定。

5月22日午後1時から、「石川夫妻の幸せを願う宗教者の集い~狭山事件の再審開始

を求めて~」(主催・宗教教団連絡会議)が東京都中央区の築地本願寺で実施される。

午後1時から宗教者のアピール、午後2時から再審を求めるパレードを築地本願寺~日

比谷公園のコースで行う。

5月23日午後1時からは、狭山事件の再審を求める市民集会(主催・同実行委員会)

が東京都千代田区の日比谷野外音楽堂で開催され、午後3時半からデモ行進する。

【3】『毎日新聞』5月1日(水)10時57分配信

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20130501-00000041-mailo-l11

狭山事件:きょう50年 石川さんら、無実訴え集会 /埼玉

狭山市で1963年、女子高校生が殺害された「狭山事件」は1日、発生から50

年を迎える。同事件で無期懲役が確定し、第3次再審請求をしている石川一雄さん

(74)=仮釈放中=らは同日、事件現場とされる同市内で集会などを開き、無実

を訴える。

第3次再審請求を巡っては東京高検が10年5月、石川さんが「自白」した捜査

段階の取り調べ録音テープなど36点を弁護団に開示した。第2次再審請求中の88

年以来、22年ぶりの証拠開示だった。

開示された証拠は、石川さんが自白した63年6月ごろの取り調べ時の録音テープ

9本▽「殺害現場」とされた雑木林近くにいたものの、弁護団には「争う声は聞い

ていない」と証言した男性の供述調書▽石川さんの筆跡が分かる書類4通--など。

石川さんはこれまでの記者会見などで「一日も早く(証人尋問などの)事実調べを

して再審開始決定を出してほしい」と無罪を訴え続けている。【海老名富夫】

5月1日朝刊

【4】『共同通信』 2013年5月1日19時31分

http://news.infoseek.co.jp/article/01kyodo2013050101001760

石川さん「一日も早く無罪を」 狭山事件50年

埼玉県狭山市で1963年に女子高校生=当時(16)=が殺害された「狭山事件」

で、事件発生から1日で50年を迎え、仮釈放中で第3次再審請求をしている石川

一雄さん(74)が、同市で開かれた集会で「裁判所に真実を見極めてもらい、一

日も早く無罪を勝ち取りたい」と訴えた。集会には支援者ら約80人が参加。弁護

団の中山武敏弁護士は「3次では何としても鑑定人、証人の尋問を実現させて、再

審開始に結びつけたい」と語った。

【5】『読売新聞』2013年4月30日

http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/saitama/news/20130429-OYT8T00873.htm

狭山事件、あす50年 石川さん、無実訴え続け

狭山市で1963年に女子高生(当時16歳)が殺害された狭山事件が5月1日、

発生から50年を迎える。強盗殺人罪などに問われて無期懲役刑が確定し、現在

は仮釈放中で第3次再審請求をしている石川一雄さん(74)は各地で無実を訴

え続けている。当日は事件現場とされる同市内を歩く集会が行われる。(宗村元)

「もう一度裁判を開いてもらえば必ず無実と分かってもらえるはず。その気持ちは

50年たった今も変わらない」。逮捕当時24歳だった石川さんは、連日のように

講演をしたり、裁判所前で署名を呼びかけたりして無実を訴える。

事件が起きたのは、東京五輪の開幕を翌年に控えた63年5月1日。石川さんは同

23日に逮捕されて否認していたが、29日間の取り調べの末に自供。1審では死

刑判決を受けた。

64年に東京拘置所で出会った刑務官が「人間らしく生きなさい」と語りかけてく

れたことがきっかけとなり、「真実を話そう。日本の司法を変えなければいけない」

と考えを変えた。控訴審から否認し、94年に仮釈放され、無実を訴えている。

第1次、第2次再審請求は棄却されたが、取り巻く環境は大幅に変わった。2010

年には足利事件の菅家利和さんが、12年には、東電OL殺害事件のゴビンダ・プラ

サド・マイナリさんがそれぞれ無罪判決を受けた。

「狭山事件」でも、06年から東京高裁で始まった第3次再審請求で、これまでは行

われなかった裁判所、検察、弁護側による「3者協議」が初めて行われた。

高裁が検察に証拠の開示勧告を出し、検察は取り調べ時の録音テープや石川さんが逮

捕時に書いた上申書など121点の証拠を初めて開示した。弁護団は、被害者宅に届

いた脅迫状と上申書の筆跡が一致しないとする鑑定書などの新証拠を提出した。

弁護団の中山武敏弁護士は「50年の節目を迎え、大きな流れが来ている。検察は証

拠の全面開示を行い、裁判所は早期に事実調べの決定をしてもらいたい」と話す。

獄中で両親を亡くしたが、一度も墓参りをしていないという石川さんは「無罪を勝ち

取って両親に報告したい。それまでは支援者とともに訴え続ける」と語っている。

(2013年4月30日  読売新聞)

〈記事出典コード〉サイトちきゅう座 http://www.chikyuza.net/
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