好ましからざる政府=米国政府

2日の Bloomberg によれば「ロンドン・上海証取間の相互上場を中国が一時的に差し止め」たという。その詳細はよく分からないが,ある関係係者によれば,「香港の抗議デモに対する英政府の姿勢が今回の差し止め決定につながった要因の一つ」であるという。https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2020-01-02/Q3GYH2T0AFB901?srnd=cojp-v2

フランスの黄色いベスト運動はまだ続いているが香港の暴徒デモはまだ続いているのであろうか。去年のことを新年早々に考えるのは少々気が引けるが,「容疑者引き渡し」条例を香港政庁が考えた理由はなんであろうか。それは台湾旅行中の,内縁関係にある2人が仲違いして男性が女性を殺して香港に戻ったということに端を発するらしい。

香港政庁に台湾政府から要求された人物を送り返す法律はないから新たに「容疑者引き渡し」条例を造ろうとした。それに乗じて北京政府がこの条例を利用したかどうかは分からない。しかし英米政府がこれをタネにデモ隊を焚きつけたことは明らかである。

幸か不幸か,香港デモの平和な,第一回目のデモをテレ朝の報ステで観たが,米国人,英国人が一人ずつ撮影班の質問に応えていた。もう一人は”No Extradition” のプラカ-ドを掲げてデモに参加していた。蛍光灯の頭の持ち主の小生だが,これでピンときた。英米が裏で糸を引いている・・・。

しかし”No Extradition” のプラカ-ドはどこかで見たことがある。それはウィキリ-クスのアサンジ氏の支持者たちも”No Extradition” を掲げていたからである。そこから華為5Gの孟晩舟氏まで遠くない。本人たちは有罪と認定されたわけではない。英加両政府はそれでも引き渡せと米国政府から強制されている。

殺人容疑者とアサンジ・晩舟両者の共通点は,香港でも英国でもカナダでもまだ当該人物は裁判を受けていないのに「逃亡犯」にされていることである。別に米国から逃げたわけではない。しかしレバノンへのゴ-ン氏は日本から逃げた「容疑者」である。

台湾から逃げた容疑者以外の,3者の共通点は,米国政府からみて,「好ましからざる人物=ノン・グラ-タ」であるということであろう。

しかしノン・グラータはシリアの石油を盗み,バクダッドを空襲する米国の方であろう。