子どもたちが見たビキニ事件

 都立第五福竜丸展示館(東京・夢の島)が「子どもたちが見たビキニ事件」と題する企画展を9月19日(土)から2021年3月14日(日)まで開催します。

 ビキニ事件とは、1954年3月1日に太平洋のビキニ環礁で米国による水爆実験が行われ、静岡県のまぐろ漁船・第五福竜丸乗組員(23人)と周辺の島々の住民が「死の灰」を浴び、急性放射能症にかかった事件です。このため、同船の無線長だった久保山愛吉さん(当時40歳)が同年9月23日に亡くなりました。水爆実験による初めての犠牲者でした。この事件は世界的な反響を呼び起こし、原水爆禁止運動が高揚しました。
 被災した第五福竜丸はその後、数奇な運命をたどりますが、1976年に東京・夢の島に都立展示館が完成し、福竜丸はそこで保存されています。

 毎年、久保山さんの命日の9月23日の前後には、久保山さんを偲ぶ催しが行われますが、今回の企画展「子どもたちが見たビキニ事件」もその一つです。
 入院中の久保山さんに全国から寄せられたお見舞い・激励の手紙は3000通にのぼりました。その半数が子どもたちからの手紙でした。企画展では、そのうちの約50通が展示されます。

 月曜休館、入館無料

 都立第五福竜丸展示館は、JR京葉線、メトロ有楽町、りんかい線の新木場駅から徒歩10分

 問い合わせは第五福竜丸平和協会(03-3521-8494)へ

初出:「リベラル21」より許可を得て転載http://lib21.blog96.fc2.com/