阪口徳雄君は、大阪で活躍の同期(23期)弁護士。弁護士としてのスタート時の事情から、同期では唯一の有名人。何とも元気はつらつで、昔と少しも変わらない。徹底した市民派として、情報公開・株主オンブズ・政治資金規正問題などに精力的に取り組んでいる。とりわけ森友問題が話題になってからは、地元の問題として果敢に発言し、行動を起こしている。その彼の発言の舞台の一つが、「弁護士阪口徳雄の自由発言(2)」という下記のブログ。
http://blog.livedoor.jp/abc5def6/
同ブログの趣旨について、阪口君らしくこんな書き込みがされている。
「裁判、地方自治、政治、企業、社会的事件などに関する弁護士の自由発言にヤフーブログ(http://blogs.yahoo.co.jp/abc5def)を使っていたが、広告が多すぎ不愉快で本ブログに引っ越し。ヤフーブログは自分が関与した事件、裁判の記事が多かったが、パート(2)では思いつくままに自由に発言予定。」
昨日(9月21日)、そのブログに「森友・加計問題等を隠蔽した自民党・公明党の与党にきついお灸をすえる選挙」という記事がアップされた。
この記事は、このたび急浮上した10月総選挙を、政権選択選挙とはせず、9条改憲阻止選挙とも言わず、敢えて「もりかけ疑惑隠し徹底糾弾選挙」として位置づけようという同君の提案。
記事のエッセンスは、冒頭に掲記の通り、
「森友・加計問題は国民が選挙で投票することでしか真相解明できない。今度の選挙は、真相解明の為の国民の出番。」というもの。「森友・加計問題の真相究明を求める国民の声を投票で示そう。」「驕れる自・公両与党の議席を減らすことで、その意思表明をしよう」という呼びかけなのだ。以下、阪口節のご紹介。
安倍総理は自民党、公明党の議席多数におごり、森友、加計問題を通常国会でうやむやに処理した。安倍総理と夫人が関係していると思われるのに、全てを否定する官邸の傲慢な態度。これに国民は支持率低下で反応した。
安倍総理は内閣改造で「仕事人内閣」などと目先をごまかし、「森友、加計問題を丁寧に説明する」と繰り返し、あたかも反省したかのごとき形を作った。
通常国会後にNHK、フジテレビ、関西テレビ、朝日新聞などのマスコミ(読売、産経新聞を除く)の奮闘で森友問題の価格交渉内容などが取材やテープなどで相当明らかにされた。森友問題の「真相解明を求める弁護士・研究者の会」のメンバーは臨時国会が面白い展開になると期待していた。
しかし安倍総理がこれを恐れて解散に踏み切った。森友、加計問題等隠蔽解散であることは明白。
森友問題は当事者の財務省が自ら第三者委員会を設置するなどして解明するのが本筋である。しかしその官僚達は真相を解明しないどころか、国会で「虚偽答弁」を繰り返し、安倍政権に「遠慮」した中央省庁の官僚達の隠蔽姿が明らかになった。泥棒が泥棒の犯人を調査することは不可能だ。
国会は国会で野党の奮闘があったが、最後は自民党、公明党の与党多数に押し切られ、真相解明をすることはできずうやむやで通常国会は終わった。
泥棒の親分が安倍総理である以上、その親分の用心棒・子分である与党国会議員多数では最初から真相解明ができないことは明らか。
このような時こそ泥棒を取り締まる検察の特捜部の出番であると思い、弁護士・研究者246名で告発した。
http://kokuyuuti-sinsoukaimei.com/
現場の捜査に従事している検事らの頑張っている姿は見えるが、泥棒の親分に人事権を握られている検察・法務省の上層部は安倍政権に遠慮して真相解明に極めて消極的である。
安倍政権が隠蔽した、森友・加計、自衛隊日報問題など。泥棒の関係者では真相解明ができない。一度はこれらの隠蔽に怒った多くの国民の声を投票に表そう。泥棒の親分(安倍総理)や、その用心棒・子分である与党国会議員らに投票せず、真相解明を求める政党・候補者に投票することが真相解明の一番の早道だ。
残念ながら泥棒の親分の用心棒・子分である与党に代わる政党が頼りないとかの批判はその通りであろう。その為に真相解明に熱心な野党が受け皿となる候補者を統一して欲しい。
今回が政権選択の選挙となるとは思われない。中心になる民進党がそれほど国民から支持されていないからである。今回は、政権選択という難しい話でなく、自民党、公明党の与党が隠蔽した、これらの問題の真相解明を求め、隠蔽した泥棒らに「きついお灸」を据える選挙である。そしてこれらの真相解明を求める国民の世論を示す選挙である。そのために真相解明で野党候補を統一して欲しい。
真相解明ができるかどうは自民党、公明党をどれだけ減らすかにかかっている。与党議員を大幅に減少させることがではれば、真相解明に大きく前進する選挙となる。選挙の結果が真相解明を左右することになる。
最後は国民一人一人が決める。真相解明を求める国民は安倍泥棒親分に「きついお灸」をすえよう。
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安倍泥棒親分に「きついお灸」をというのが、阪口君の提案。安倍は「泥棒親分」とされている。いったい何を盗んだのだろうか。
なによりも、政治や行政の公正さに対する国民の信頼を盗んだというべきだろう。
政治家も官僚も私利私欲で動く存在であってはならない。「まさか、日本の首相たる者が私利私欲のために、政治や行政を歪めることがあるはずはなかろう」という国民の信頼。それをいともたやすく、アベ晋三とその妻と手下どもが盗み取ったのだ。
「行政の透明性という原則」を盗んだとも、「厳正な文書管理の原則」を盗んだとも、「行政の説明責任厳格化の要請」を盗んだともいうべきだろう。そのことを通じて、アベ晋三とその一派は、民主主義の理想を盗み取ったのだ。その意味で、アベ晋三は稀代の大泥棒であり、泥棒たちの親分なのだ。
懲らしめるには、投票によるしかない。徹底して自公の獲得票数を減らすことだ。民主々義を大切に思う人たちよ。行政の公正を願う人たちよ。行政の説明責任や文書管理を徹底すべしと考える人たちよ。アベ晋三とその手下どもが、大事な原則や理念を盗み出して頬被りしていることに怒ろうではないか。
アベとその一派にきついお灸を据えることなしには、真相の解明も政治や行政の刷新もできない。
(2017年9月22日)
初出:「澤藤統一郎の憲法日記」2017.09.22より許可を得て転載
http://article9.jp/wordpress/?p=9225
〈記事出典コード〉サイトちきゅう座 https://chikyuza.net/
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