安普請と普請中ー水晶玉 予想当たらず

澤藤統一郎弁護士が『私は、けっして「令和」を使わない。令和不使用を宣言』された(2019年 4月 2日)。小生も驥尾に付して「令和不使用」を宣言する。

ところで4月1日から日本では物資の値上がりがあったようだが,南洋でも旅券など公的申請書料金の値上がりがあった。元号で記入することになっている。実際には元号は印刷されていることが多いので,二重横線を引いて新たに4桁を書いている。

しかしそもそも元号にはあまり興味はない。イスラム歴やマヤ歴や,一代限りの元号を使うより「便利」だからこれからもグレゴリ-歴を使おうと思う。

ただ残念だったのは新元号予想が当たらなかったことである。小生は安普請の「安普」を想定していた。恥ずかしながら芥川を熟読したことがないのだが次のような事例があった;

>軒に松家やと云う電燈の出た・・・安普請らしい二階家である(芥川龍之介『葱』)

当代の自民党役者が二人も出てきて面白いと思う。つまり,皆さん,TVもブログも「安」に気がいっていて名前の「晋」に注意が行かない。「晋」という国が古代中国にあったにも拘らずである。万葉集よりずっと古いだろう。

その他に,『晋』に注目した作家は森鴎外である;(加藤周一 「日本人の世界像」P81 日本の内と外(文芸春秋))

>・・森鴎が明治社会よんで『普請中』といったのもそのほかのことではない。・・

同様のことを夏目漱石や永井荷風も言っているらしいので若い人にはぜひ読んでほしいものだ。

話を戻すと,芥川と漱石とを組み合わせて「安晋」としたのだが外れた。小生の,中国で買った水晶玉(占い)は当てにならない。