官邸幹部、「日本は核兵器保有すべき」…

韓国通信 NO783

首相官邸の幹部が「日本を取り巻く厳しい安全保障環境を踏まえ、個人の見解」と断ったうえ、「核兵器保有の必要性」を説明したと18日付け朝日新聞電子版が報じた。

首相が側近を使って核保有の必要性を臭わせた。批判されると、「私の意見ではない」と逃げる余地を残して自分の考えを巧妙に伝えるやりかた。姑息にも世論に探りをいれたと見るのが常識的な見方だろう。

官邸の要請を受けたのか、報道陣は側近幹部の名を伏せ、核保有に執念を燃やす首相の本音隠しに協力した。

「毎日難儀なことばかり」と嘆いてはいられない。「厳しい安全保障環境」と説明されると大軍拡も核の保有も納得しそうな社会の雰囲気。政治の右傾化だけでは説明できない、ムードに流される社会が心配だ。一体どの国がわが国を攻撃するのか、その根拠について冷静に考えたい。

核戦争が「人類最期の戦争」だというのは今や世界の常識である。わが国の被爆者たちの運動が実を結び、核廃絶を求める核兵器禁止条約は世界の主流となった。唯一戦争被爆国の日本政府が核保有にこだわり、公然と核保有を言い出したとは桁外れな悲劇か喜劇ではないか。高市を首相に選んだ自民党と自民党を選んだ国民に猛省を求めたい。

「風が吹けば消えそうで、おちおち夢も見られない」
消えそうな民主主義。
何とかするためには唯一、高市首相に辞任を求める他ない。10年前、安倍政権の強行採決によって安保法制が可決された。以降、わが国は憲法違反の状態にある。その違憲状態を解消するために憲法を変えること自体も憲法違反。参政党の主張に乗じて「スパイ防止法」が成立すれば民主主義は圧殺される。スパイの摘発どころか戦争反対、憲法擁護の主張さえ、「利敵行為」として処罰される可能性が大である。10年間、駅頭で続けてきたささやかなアピール活動も禁止されるだろ。<写真/駅前のサンタの訴え「戦争ダメ」「物価を下げろ」12/3」>

「日に日に世界が悪く」ならないように闘うしかない。

トランプや高市に立ち向かうには老いも若きも、国境を越え、手を携えて立ち上がるほかない。「闇の中に光を求めて(ガンジー)」、友よ!「夜明けは近い」と学生時代によく歌った。

「落ち込まないで諦めないで 君のとなりを歩くから」

「リベラル21」2025.12.30より許可を得て転載
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