みなさまへ 松元
小出先生の「たね蒔きジャーナル」2月9日、13日分の転送です。13日は、山本浩之さんの南相馬での除染のお話がありましたので、あわせてお届けします。
9日は、がん保険契約の心配、ホットスポットはたくさんあって調べれば増えてくるはず、プルトニウムはもはや燃料には出来ない、というお話。
13日は、「比較的安定的に管理されている」という保安員にたいして、事故を起こしたあともそのまま安全委や保安員がいること自体おかしい、と語っています。
●「小出裕章非公式まとめ」に生の声がアップされています。
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======2月9日のお話======
永岡です、今日の毎日放送「たね蒔きジャーナル」、千葉猛さんの司会、毎日新聞大阪本社論説委員の池田昭さんの案内で放送されました。
原発のニュース、ウォールストリートジャーナルが、NRCが原子炉建設認可を決めた(スリーマイル以来)と伝えており、ウェスティングハウスの加圧水型の原発の建設を決め、福島事故がアメリカで起きる可能性はないと言うのです。
東京の住民投票、規定数を達成し、25万人分の署名が集まり、これを提出し、請求します。
また、神戸空港の用地、震災後、1件も契約がなく、液状化を恐れて企業が来ないのです。
小出先生のお話、リスナーの質問が来ており、神奈川の方より、自宅の近くにホットスポットがあり、排水路に6.85マイクロシーベルト/時間があり、60ミリシーベルト/年になりショック(高さ1cm)、近くに小学校もあり、農場もあるのです。これについて、小出先生大阪においでで、0.04~0.05マイクロシーベルト/時間しかない、1cmは比較にならないが、1mでも30倍高く、排水路には放射能が濃縮され、そういう泥を集めて掃除をした方がいいが、放射能は消せず、排水路に集まっているので、また集まる、これからずっと注意しないといけないし、取り除いても他の場所に移さないといけないのです。まだまだ、こういう場所は出るのです。
ニュージーランドからのメールで、クライストチャーチの方、ニュージーランドの法律で、セシウム134と137合わせて1000ベクレルが基準で、日本の500ベクレルは、134と137についてはどうかについては、両者を合わせた数値であると言うことです。
ドイツからのメールで、核廃棄物を燃料として電気を作るプリズム高速炉のこと、プルトニウムを燃料として動くとブルームバーグの報道があり、日立の制作で、イギリスに提案しているのですが、このプリズム高速炉、小出先生笑われて、原子炉はウランを核分裂させ、しかしウランは少なく、プルトニウムが希望の星であったのに、それが厄介者になり、それを何とか始末したい方向になり、高速増殖炉は破綻し、プルトニウムは燃料にならなくなり、プルトニウムは人類最悪の毒物で、これを消すしかないと世界は変わり、ごみを消すための原子炉を考えたのです。プルトニウムは膨大にたまり、これを消す重荷があり、プルトニウム、超ウラン元素を消さないといけない方向に追い詰められているのです。
埼玉のリスナーから、放射線業務者はがん保険に入れるのか、福島の人はがん保険は入れるのかについて、小出先生保険が嫌いで正確なことは知らないが、放射線に携わる人はがん保険に制約がある模様であり、福島の人は、20ミリの被曝を受忍され、保険会社は嫌がり、契約できない可能性があると言うことでした。法律の詳しいことは小出先生ご存じないとのことでした。
今日は、リスナーの質問の特集をお届けいたしました。
======2月13日のお話======
永岡です、毎日放送ラジオのたね蒔きジャーナル、今日も水野晶子さんの司会、毎日新聞ほっと兵庫編集長の平野幸夫さんの案内で放送されました。
原発のニュース、2号機の温度計の問題、午後3時に東電は344.2℃という数値を示したと発表し(今朝は80~90℃)、100℃以下が冷温停止で、温度計の限界が300℃であり、温度計の故障と東電は言っています。5時には200℃台になっています。温度計を見たら、断線した模様で、同じ高さにある他の温度計は30度程度で、東電は冷温停止と言い、再臨界はないと言っています。
格納容器の中で高温多湿となったのが故障の原因と思われるとのことです。注水量を増やしていたものの、元に戻すものです。
これについて、さっそく小出先生のお話、温度計の故障と言うことです。熱電対という温度計で、壊れにくいもの、圧力容器のあちこちにあり、データを送り続けていたものの、今回はおかしい数字を出し、300℃と言うのは、計測器が壊れたと推測されるのです。キセノンが再臨界のキーで、東電がキセノンなしと言い猪、その通りなら再臨界なしなのです。温度計も、直径5m、高さ20mの構造物のところどころに温度があり、場所により温度が変わるのは当然で、300℃を示すのは故障としか考えられないのです。
計測する機械を元に中を推測するしかなく、他の温度計も当てにならないのです。事故により、現場に行くことも、見ることも、触ることも出来ず、どうなっているか分からない。計測器を頼りにするしかなく、計測器もロクに配置されず、計測器が壊れていくのです。
野田総理、冷温停止「状態」に変わりなしと言い、小出先生失笑されて、言葉を勝手に作っただけなのです。これの裏付けは出来ず、圧力容器内に炉心はないと東電も政府も言い、圧力容器の温度は関係ないのです。
温度の一喜一憂、壊れたデータを東電が発表しているものの、事故処理するチームがいると平野さん言い、小出先生もその通りであり、電力会社+保安院でやってきて、同じ体制でやっており、これを変えないといけないのに従来のまま進行するのに違和感があるのです。保安院も情報を聞いているだけで、保安院の官僚は力にならないのです。
現場の作業員、入れている水の量が問題と言い、温度計は一部の情報で、それで水を増やしたら汚染水が増え、トラブルが増えるのです。
保安院の院長、原子炉は安定に管理されていると国会で、事故当初は打つ手もなく、爆発して、破局的な事故が進行した時期と比べて安定していると言う言葉を使いたいくらいになるのだが、もちろん安心していいわけではない、融けた炉心がどこにあるのか、温度計も当てにならず、4号機の燃料プールも大変で、安定、安心と言ってほしくないのです。
今日は、温度計の関係のお話をお伝えいたしました。
=====13日、山本浩之さんのお話=====
永岡です、関西テレビのニュースアンカー、キャスターのヤマヒロさんこと山本浩之さんが今日から3月11日まで東日本大震災の被災地に入り中継で、今日は原発事故の地元、南相馬市、浪江町からの中継でした。
警戒区域の上限では0.14マイクロシーベルト/時間、この付近では防護服は不要(長袖、長ズボンでOK)です。しかし、浪江町、人がいなくて(181名死亡、3名行方不明)、山本さんが昨年4月に岩手に入り見た時(瓦礫の山、船が打ち上げられている)の光景のまま手つかずなのです。そして原発の付近になると防護服が要り、原発の北北西の方向、山側ほど線量が高く、放射能がそちらに流れていて、政府の描いた同心円の避難図はまったく意味がなかったのです。
さらに、2号機の温度上昇、東電は温度計の故障と言うものの、福島の現地では東電の度重なるデータ隠蔽、改竄があり、こちらでは信用されていないのです。
そして、南相馬市、国際会議があり、東大の児玉さんが怒っており、笑っていたら大丈夫とか、何シーベルトは大丈夫とか言って福島の足を引っ張っている、そんなことをするより現地を助けてほしい、阪神・淡路に倍する支援を関西にもお願いしたいとのことでした。
南相馬、保育園で、240人いた園児は90人しか帰ってこず(南相馬の人口は7万人→1万人に一旦減り、今も4万人にしか戻っていない)、また、お店とか、施設がないので、戻ってこられないのです。
南相馬の皆さん、国が除染をやってくれないので、自分でやるのですが、高圧洗浄機で洗えばOKではなく、放射能を含む木とか枯葉などの片づけの必要があり、山本さん、その手伝いもされました。これは人手のいる、大変な作業なのです。
南相馬ではまだ人が戻っておらず、苦労が続いています。これが、原発事故の実態です。国がゼネコンを使い除染もするものの、まだまだなのです。
この枠で、レギュラーのジャーナリストの内田誠さん、昨年10月に南相馬に入り取材し、それから進歩していない模様です。
この枠で、山本さんこれから1カ月現地中継を行い、必要なものはまたお知らせいたします。