みなさまへ 松元
小出先生の「たね蒔きジャーナル」10月12日と13日分をあわせて転送いたします。今回は13日に放送された柏市の大作(おおさく)ゆきさんのお話も、あわせてお届けします。
両日とも小出先生は話題になっている「世田谷の汚染」について触れていますが、要するに日本には「放射能取扱いの法律がないことが問題」と語っています。
また、住民のいがみ合いから「放射能から子供を守る会」の解散を余儀なくされた大作(おおさく)ゆきさんの話は、国家になびく集団主義のなかで異論を排除しようとする日本人の特性が現れていて身につまされます。あなたならどうしますか…?
●「小出裕章非公式まとめ」に生の声がアップされています。
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=====12日のお話======
永岡です、毎日放送ラジオ「たね蒔きジャーナル」、今日も水野晶子さんの司会、毎日新聞専門編集委員の近藤勝重さんの案内で放送されました。
原発のニュース、福島の米が、暫定規制値の500ベクレルを下回り、予備調査で500ベクレルの二本松のものは470ベクレルであり、これは、調査研究用に買い上げます。
横浜の土で、ストロンチウムが検出され、4万ベクレル/kgのセシウムがあり、住民の要望で民間の検査が、ストロンチウムの検出を受け、横浜市も検査します。横浜市は過去の核実験ではなく、今回の事故とのことです。
小出先生のお話、東京・世田谷の一部で2.7マイクロシーベルトは高い、通常の50倍であり、飯館村で2マイクロであり、「本当にいやだ」という数値なのです。
近藤さん、東京いくらと言ってみんな安心していることについて、広い範囲での汚染については役に立つが、東京でもホットスポットがもちろんあり、雨水のたまっているところ、側溝は高く、調べれば調べるほど高いところが出るのです。東京がいくらというのは、細かいところではなく、きめ細かく測らないといけないのです。近藤さん、意識が高止まりして、もういいやと、やけになっている、そういう時に出される(もっと鋭い時もあった)といい、小出先生、2.7マイクロに驚いているが、普通の人は慣れたと言われています。区民の人の要望で測って2.7マイクロが出て、東京の過去の最高は0.49であり、その5倍、住民が訴えないと、分からない、住民の意識が大切なのです。2.7マイクロが、雨どいのところなどなら、そういう数値は不思議でない、世田谷だけの問題ではないのです。
ホットスポット、西日本にもあり得るが、あっても比較的見つけにくい(薄まっている)のです。
横浜のマンション屋上の堆積物から195ベクレル/kgのストロンチウム、小出先生、この問題でマスコミに追われて、これ、堆積物のたまっている、雨水、泥のたまるところなら、あり得る数値であり、世田谷のホットスポットと同じであり、世田谷では6万ベクレルの数値があり、セシウムは何百、千倍あり、福島から出て、自然環境での濃縮が起こったのです。
チェルノブイリは1平方メートル4万ベクレルは管理区域にしないといけないので、換算の必要があるが、6万ベクレルは管理区域にしないといけないのです。
サンマ、福島100km圏内の操業を中止し、しかし、科学的な判断はなく、小出先生、今はアドバイスできないのです。しかし海藻に濃縮され、魚は最後に濃縮されるのですが、サンマの季節であり、たくさん獲りたいのに、少しでも汚染されていたら全部売れない危機感が漁業者にある、100kmを外したら消費者に受け入れられると思われたのかも知れませんが、データが必要なのです。
米のこと、福島の米、規制値の500ベクレルを超えなかったので出荷可能であるとなり、福島知事は米の安全宣言を行い、「間違いである」、放射能の安全はない、安全宣言をしてはいけない、500ベクレル以下でも危険であり、10ベクレルでも危険、国の暫定規制を下回ったから安全と言うのは科学的には全く間違っているのです。3・11以前は1ベクレルあるかないか、もう500倍を許容しろと言うのが政府の考えです。あとは勝手にしろと言うことなのです。
チェルノブイリのベラルーシの専門家が来日し、日本政府の暫定規制値は高すぎて理解できないと発言し、ベラルーシの基準は日本よりはるかに厳しいのです。ただし、どこまで規制を決めても危険はある、ベラルーシが安全ではない、どの食べ物がどれだけ汚れているかを示すのが必要であり、低い基準値を下回ったから安全ではないのです。食品、具体地なしで広がっているのです。
今日の小出先生のお話をお知らせいたしました。
=====13日のお話=====
永岡です、毎日放送ラジオ「たね蒔きジャーナル」、今日は千葉猛さんの司会、毎日新聞大阪本社論説委員藤田悟さんの案内で放送されました。
原発関係のニュース、新潟、千葉などでホットスポットが伝えられており、小出先生の本でもチェルノブイリの際に8000km離れた日本にも放射能が来ており、今回は放射能が地球を汚染しているのです。
世田谷の弦町での高い放射線量、住宅の床にあった瓶に原因があり、その中身の特定を進めています。ここに30マイクロシーベルト/時間を超える放射線が出ています。近くに小学校,保育園があり、対応に追われています。
千葉県船橋市の公演で、地上1cmで5.8マイクロシーベルトの放射線が出て、立ち入り禁止になりました。
そして、小出先生のお話、世田谷の放射線、民家の瓶が原因と分かり、ラジウム226ではと言うことであり、ラジウムだと、事故に関係ないのです。ラジウムは原発事故で出ることはなく、全く別の原因で汚染物質があったと思われたのです。ラジウム温泉、ラドン温泉に喜んではいっていたのですが、これ、大変な被曝源であり、今も人形峠のウラン鉱山に放射能のゴミが置き去りにされ、それを商品としてばらまいており、たくさんの商品が出回り、家庭に放射能が入っているのです。
今回も地表より高くなり、そのため福島ではなく、すでに出回った放射能と疑われたのです。針の振り切れる放射線で、残念ながら、ラジウム、ラドン温泉を取り締まる法律がなく、これが野放しなのです。藤田さんも驚かれました。商品は、ウラン入りのゴミが3000立方メートル最高裁より撤去を命じられ、ウランの煉瓦として市販されて、市場に出回り、害があるのに、どうにもならないので、煉瓦に焼いたより放射線の濃度の高いものは、アメリカ先住民の土地に日本が捨てに行ったのです。酸化チタン(自動車の塗装の白顔料)に放射性物質が副産物として出て、それを環境に捨てて、整備する法律がなく、福島事故以降は、そんなことが問題にならないほどの汚染が日本を襲っているのです。世田谷の背景は、これなのです。
高濃度の放射能取扱いの法律がなく、問題なのです。法律の網の目をくぐり市場に出回っている、規制する当局も頭の痛い問題であったのです。
福島から遠く離れた横浜、船橋、新潟にホットスポットがあり、横浜で195ベクレルのストロンチウムがあり、この数字は高く、しかし局所的な異常な値であり、これを隔離したら対処できるのです。しかし、ストロンチウムが飛んでいるなら、その1000倍のセシウムがあるのです。泥、土に高い値が出る、そこだけであり、これをどけたら被曝は避けられるのです。
西日本にホットスポットの出る可能性はあり、しかし少なく、測定してかかるかは不明ですが、それで安全、安心ではない、心配すべきは福島、東京、関東圏なのです。
神奈川のリスナーより、屋上の下の階(最上階)の被曝の危険性は、ゼロではないが、ストロンチウムはベータ線しか出さず、建物の下の人は大丈夫である(木材1枚で止まる)が、セシウムは1000倍あり、ガンマー線は分厚いコンクリートでないと止まらない、突き抜けるものもある、しかし、堆積物は特殊な部分にのみあり、ここから被曝が問題になるほど出るとは思われない、行政に調査させて、掃除したらOKと言うことです。
今日の、小出先生のお話をお知らせいたしました。
=====柏市の大作(おおさく)ゆきさんのお話=====
永岡です、続いて、たね蒔きジャーナル、放射能から子供を守る会を解散させた代表の大作(おおさく)ゆきさんの電話出演がありました。千葉県柏市にお住まいで、原発より200km以上離れています。
10平方キロのところに放射線が検出されており、チェルノブイリは3万ベクレルが汚染地域になります。文科省は、千葉では放射能の雲が霞ケ浦を通りやってきたと言うものです。柏市は離れているのに、汚染されています。
大作さん、柏市に商店街で放射線を測るシステムが出来て、母親の間で話題にあり、検出限界は10~20ベクレルでは安心できない母親もいます。もっと細かい値も欲しいのです。子供の食べるものであり、お金もかかるのです。3歳と1歳の男の子を持つ大作さんであり、柏の子供たちを放射能汚染から守る会を5月に作り、その経緯は4月に幼稚園の先生に砂場が危ないと言ったら、市は大丈夫と言われて、そして交渉して、線量計で測ったら、高かったらどうすると園長に怒られて(除染の必要はどうする)、公の機関の測定なら受け入れると言われて、議員に当たり、逆のやり方なのです。高い値は出てほしくないのですが、文科省でホットスポットになっているのです。
東大のキャンパスでも高く、それを言っても園長に理解してもらえず、自治体で除染は、8月に放射線対策室が出来て、しかし、ボランティアで親がやっているのです。直接訴えても、かけあってくれなかったのです。
親たちの反応は、気にしている人と、していない人と(除染などに金を使うなと言う)いて、そして意識のある人がこの会を作りました。会員は、署名提出では100名分あったのです(名簿なし)。市役所も動いてきたのですが、この活動の必要性があり、子供が鼻血を出し、被曝の初期症状と聞いて、九州に避難し、活動が休止したのです。活動したいのに、出来ないところに追い込まれているのです。代わりに代表をしてほしい人は移住などを希望しており、引き受け手がないのです。温度差に参っている母親もいて(放射能を気にするのに耐えられない、マスクするのも大変)、放射能防御をやりすぎと言われる空気もあるのです。大作さんの活動も、気にされているのです。
文科省のデータで、放射線が高いことが分かっているのに、活動を続けたくても、活動を派手にやってほしくない、避難しているのはおかしいとか、自分の周りで精神的に参っているのです。放射能のことで、温度差が出来て、気にする人としない人の温度差が苦しいのです。子供の健康の問題があり、大変なのです。これには、藤田さんも驚かれました。放射能が地域のコミュニティを崩壊させているのです。
正しい情報を行政が伝える動きは、少しずつ小出しに出てきているものの、市長も放射能を気にする人はニートか引きこもりと、香山リカ氏の言葉を引用したり、福島の人はもっと高い線量で暮らしている、こんな線量で文句を言うなとの空気があるのです。離れているのに、なぜ線量が違うのか(千葉のモニタリングは市原)疑問なのです。
大作さん、自治体に、小さい子供を持つ親に、放射能のことを考えて欲しいのです。避難したら、気にせず子供を外で遊ばせられる、買い物も気にせずにできる(団体で行ったわけでなく、その点は苦しかった)のです。避難した人は、10人はいるのです。
離れたところにいても、子供たちを守りたいと言う意識なのです。地域が一体となり動くのではないのです。
どうしていくのか、テレビ、新聞で、柏がホットスポットとデマと言われて、大作さんの親世代は新聞を信用して、それもつらかったのです。
地域の人が放射能のことを勉強し、食べ物の暫定規制値を何とかしてほしい(外国より高い、致死量と言っている大学教授もいる)、安心して子供に食べさせられないのです。
放射能と闘っている最前線の人の肉声をお伝えいたしました。
(以上、転送終わり)