小出先生、「日本は国家の体をなしていない、責任者は刑務所に入れてほしい」

著者: 松元保昭 まつもとやすあき : パレスチナ連帯・札幌
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みなさまへ    松元

小出先生の「たね蒔きジャーナル」3月19日、20日分の転送です。20日は、飯館村の中学生といっしょにドイツを訪ねた高橋みほりさんのお話がありましたので、あわせてお届けいたします。

汚染の数値、「50年代から60年代の核実験による放射性降下物は日本で1平方メートル当り5000ベクレル、チェルノブイリでは1平方メートル当り100ベクレル、ところが福島では1平方メートル当り、何万、何十万、何百万という汚染で進行している」。

保安院が東電福島第二の運転を認可したもよう。これに対し小出先生、「保安院は六ヶ所村も含めて今のうちに全部認可しようと突き進んでいる」「福島第一も安全だと評価し認可した人たちが相変わらず責任も取らずに、また認可している」「規制庁ができてもやることは同じ人間」と呆れ果てています。

●「小出裕章非公式まとめ」に生の声がアップされています。http://hiroakikoide.wordpress.com/

=====19日のお話=====

 永岡です、毎日放送ラジオのたね蒔きジャーナル、今日も水野晶子さんの司会、毎日新聞ほっと兵庫編集長の平野幸夫さんの案内で放送されました。水野さん、坂田記念ジャーナリズム賞をプロデューサーやディレクターとともに受賞、ラジオ番組として初の快挙なのです。平野さん、在野の精神がある、大阪ジャーナリズムと評されました。原発報道(つまり、小出先生のお話)で受賞し、これも意義があると平野さん指摘され(政府、東電の発表がデタラメであった)ました。小出先生のお話も予見が当たった形であり、被災地の方にも聴いてもらえた、反響の多さであり、リスナーからの励ましも多かったのです。私もこの番組を聞き始めて明後日で1年です。

 原発関係のニュース、大阪市と大阪府は、関電に原発を廃止しろと提案し、橋下氏、国民も原発から距離を置こうとしていると話し、大阪市は関電の9%の株を持っており、発送電分離、電力需給、役員報酬の開示を求めています。株主には2/3の賛成が必要で、神戸、京都にも賛同を求めています。

 また、秋田のペレット(暖房機の原燃料)、スウェーデンの木からセシウム137が検出され、セシウム134はなく、これはチェルノブイリのものとみられています。1kg8000ベクレル以下なら国はOKとしているものの、その3倍です。
 そして、小出先生のお話、坂田記念ジャーナリズム特別賞で、審査委員の講評があり、この1年小出先生のお話を届けていたことで、同志社の渡辺先生のお話であり、様々なところで話題になり、原発の問題を事故が大きくなるまで知らなかった、安全神話にメディアも加担して、背景の問題も、小出先生を起用して連日発信して、世界に発信され、大きな反響を呼んで日本の世論を変えて、貢献報道としても高く評価されたと言われました。

 小出先生のおかげで原発について考えられて、「おめでとう」、水野さん、平野さん、近藤さん、スタッフの努力の賜物で、小出先生も素材の一つでうれしい、賞に恥じない正確な報道を、とのコメントもありました。

 メディアが安全神話に加担して、それ、水野さん、何と申し開きしていいかと言われ、平野さんも発表報道に慣れていたとコメントされて、ホンマかいなとの、素人なりの判断を、小出先生が評価して、「あまりにひどいウソをつき続けて来て、これに気付かないといけない」、マスコミも、重い旗振り役をしてきたと言われました。

 で、今日のテーマ、安全協定、地元の範囲は原発の立地する自治体だけでいいのかとなり、福島だと、大熊、双葉町に立地して、その2か所の了承を取り付けたら良かった。東電はこのふたつにお金を山ほど配り反対できないようにして来た、しかし、事故が起きたら飯館村という日本一美しい村(原発の恩恵ゼロ)が汚染された、電力会社はやりたいように金で操れる範囲は小さくとしていたのです。

 大阪市、大飯がやられたら大阪も被曝するというデータを出しており、安全協定はおかしい、複数県に渡ってもいいと平野さん言われて、平野さんの郷里の四国も、九州へ海を超える場合もあり、日本全部が被ると言われて(つまり日本全部が原発の地元になる)、小出先生もその通りと言われました。

 今日のお話をお届けいたしました。

(今日は私のパソコンに書き起こし中にトラブルがあり、一部録音を聴きなおして完成させたため、配信が少し遅れたのをお詫びいたします)
=====20日のお話=====

 永岡です、毎日放送ラジオのたね蒔きジャーナル、今日も水野晶子さんの司会、毎日新聞ほっと兵庫編集長の平野幸夫さんの案内で放送されました。この番組を聴き始めて今日で1年目です。

 原発のニュース、東海村の発電所で放射能を含む汚染水が漏れています。98年に停止、廃炉中ですが、漏れたのは防護服を洗った廃液で、別のタンクに移したら、配管で漏れて、1.5トン漏れて、1gあたり33ベクレル(1kgでは33000ベクレル、トータル4950万ベクレルと千葉さんが計算)、保安院は汚染水が海に漏れていないか調べろとのことです。
 小出先生のお話、東海村の汚染水の漏れ、計算は千葉さんのものでOKであり、これに驚くものの、福島の周囲は1平方メートルあたり何百万ベクレルで汚れており、大地がそれだけの汚染で、それに比べたら些細なものなのです。福島事故は、東海の数字で驚いてはいけないのです。3・11以前は1平方メートル当たり、大気圏内の核実験で5000ベクレル何十年かかけて降ってきた。チェルノブイリで1平方メートルあたり100ベクレル降ってきた。それが、福島の場合はとんでもない数字になるのです。何百万ベクレルは避難区域であります。

 政府、東電の数字はチェルノブイリより小さいとしており、チェルノブイリも悲惨で、今回もそれに匹敵するものと、皆さん数字で理解してほしいということなのです。水野さん、段々分からなくなるとも指摘されました。

 東海原発は廃炉作業で、福島第2原発、津波被害で、地元は廃炉を求めているが、東電は10年間の運転管理方針を出して保安院が認可しており、小出先生、水野さんも失笑で、「驚きあきれた、つい笑うほどのひどいこと」なのです。第2は自動停止し、非常用発電機がなくなり、しかし冷温停止になったものの、冷温停止のまま維持管理が東電の方針なものの、東電はもう一度動かす(再稼働)としており、政府は第2は使えないと事故直後は言っていたのに、東電はそうではなく、再稼働させたい。なら、保安院の評価が必要で、保安院は4月に無くなり、保安院が責任を取らずに規制庁に移り、「駆け込み認可」であるのです。保安院は今のうちに認可してしまえと、六ヶ所村のMOX工場もそうなのです。

 規制庁になると、肩書が変わっても同じ人で、結果は同じなのです。

 伊方の認可も駆け込みであり、小出先生、保安院は福島のGOサインを出した人で、これが間違いで事故になった。間違えた責任を取るべき、刑務所に入れるべきで、責任なしで安全と言い続けて、なぜみんな黙っているのか、と言うことです。

 平野さん、デタラメ氏も疑問を示したことを認可しており、「国家の組織を成していない」と小出先生言われました。

 デタラメ氏、他の委員から慰留を受け、「タフな人だ」と言うことなのです。

 4月に規制と言う名で、やる人は同じなのです。

 保安院の呆れた実態をお知らせいたしました。

 
=====飯館村の子どもたち、ドイツへ=====

永岡です、たね蒔きジャーナル、今日の特集、福島県飯館村(原発から45km)の中学生たちが昨年の夏にドイツを訪れました。風力発電などの「までいライフ」を学ぶためです。同行した村営の書店の高橋みほりさんのお話がありました。平野さん、飯館村に半年後に行かれて、他のところは稲穂があるのに、飯館は草ボウボウであったと言われました。動物もほとんどいない、全村避難の村です。

 「本の森飯館」の元副店長、高橋さんの電話での出演であり、今は福島市内に避難されています。飯館村には時々ものを取りに行くのです。今の飯館、お店も一時休業で、別の仕事をしています(仮設の直売所)。村の書店と聞いて素敵な話と水野さん言われました。ヨーロッパの小さな村での、おとぎ話のような店であったのです。

 高橋さん、飯館村の子供たちとドイツを訪れて、みんななぜドイツにこんな大変な時に行くのかと言われ、しかし、大変だからドイツから学べる、日本を、自分を見直すチャンスと、研修旅行を、村がお金を支援して行ってこられたのです。飯館はユニークだと、水野さん言われました。

 18人の中学生とで、福島市内に避難している子供に水野さんインタビュー、祖父母は南相馬の仮設に避難で、なかなか会えない(飯館では週に1回会えたのに、事故後3回しか会っていない)。祖父母に電話で安否確認をしているのです。飯館は6000人の村で、バラバラに避難させられている(家庭の状況などで避難先が変わる)。友達ともバラバラになったと言うのです。転校して、片道バスで1時間かけて通っているのです。

 高橋さん、一緒に行った子供たち、いろいろな思いを秘めて、体を動かしたい子供たち、福島では部活が出来ず、ドイツでは動きたい放題であり、そのドイツ、3・11以前に行くことを決めていたのです。この計画、難しいが、今こそ子供たちにドイツを、となり、自然エネルギーの現場を子供たちに見せたいと言うことで、そういう場所はたくさん見たのです。

 フライブルク、環境首都、自分たちのところで発電して使用し、余ったものは販売するスタイルの、先進的な取り組みの場所なのです。ドイツの人は自分のお金で太陽パネルを買って発電し、日本ではただ買うだけ、自分たちで自然エネルギーをやっていないと、中学生も言っています。まず、やってみて試してと言うのです。水野さん感心して、高橋さん、行く先々で、バイオガス発電、水力と、質問がたくさん出て、飯館で出来るのかとか、積極的なのです。

 自分たちで電気を作れると言い、太陽パネルにお金はかかるが、その分電気が出来て儲かり、他の地域にも供給できるので、日本でも出来るものなのです。

 市民が風車を何百万も出しており、何十人の単位で風車が1基買えるのです。数年後に利益が出るのです。マイ風車、景観にも配慮していて、それもドイツは克服して、ギリギリの高さで最大限のものを作っているのです。作れば永遠で、リターンが大きく、また自転車を多用するスタイルなど、環境への意識が高い(ドイツの人は家に駐車場を持たない=車を持たない)なのです。

 水野さん、ドイツは高速をバーンと思っていたのに、都会こそ車を持たず、バスなど公共交通機関を使っているのです。

 高橋さん、原発の質問もされて、突っ込んだ話はなく、むしろ心配してもらったのです。

 いろいろな発電を見て、飯館に適しているのは、風力は風が少なく、太陽光がいいと子供がいい、高橋さんもそれが最適と言われました。

 平野さん、バイオマスについて聞かれて、木造のチップ、木は汚染され、これはダメな模様です。森林は汚染で使いにくく、しかし何とか出来ないかと考えているのです。

 皆さんの希望、帰村したい人と、帰りたくない人がいて、どちらの人もサポートしてほしいと高橋さん言われました。希望通りに生きるのが必要で、行政のサポートが欲しいのです。

 その時のエネルギー問題、大きな収穫です。

 子供たちの将来の夢、事故で全村避難になるとは思わなかった、帰村を忘れず、大人になったら、飯館に貢献できるように、と発言しています。

 高橋さんの作ったものは本になり、「未来への翼」として出版、この本はネットで取り寄せられるとのことです。本の売り上げは、飯館の村営書店の再建に使われます。

リスナーより、子供の声に胸を締め付けられたという言葉もありました。

 平野さん、子供たちの声を政府は聴けと言われました。

 今日は、飯館の子供とエネルギーのことをお知らせいたしました。