みなさまへ 松元
小出先生の「たね蒔きジャーナル」12月15日分の転送です。今回はあわせて、チェルノブイリとドイツへ行かれた山本太郎さんのお話と、40年間海洋の放射能汚染と闘っている東京海洋大学の水口憲哉さんのお話を紹介させていただきます。
山本太郎さんも水口憲哉さんも、非常に貴重なお話をされています。
●「小出裕章非公式まとめ」に生の声がアップされています。
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=====小出先生、15日のお話======
永岡です、毎日放送ラジオ「たね蒔きジャーナル」、今日は千葉猛さんの司会、毎日新聞大阪本社論説委員の池田昭さんの案内で放送されました。
原発関係のニュース、福島の広野町の議会が移転していたものが、本来の議会に戻りました。人口5300人、議会を広野町で開いており、町民を呼び戻します。
環境省、除染活動の推進員に東電社員36名を任命し、任期は2年、無給であり、細野氏が西澤社長に任命です。自衛隊に協力です。
そして、小出先生のお話、環境省が東電に除染推進(放射能モニタリングなど)について、環境省の任命だが、除染に責任があるのが東電で、自分の社員にやらせるもので、環境省が頼むものではないと言うことです。自分の所有物をばらまいて無主物と言っている、国がそれを放置して任命とは、筋が通らないと言うことで、国もパフォーマンスなのです。
リスナーの質問で、大阪府が瓦礫を受け入れる、セシウムは焼却の基準のみで、煙突からのことは触れられていない、セシウムは650℃で気化すること、焼いたら気化して飛び出す、空気を冷やすとセシウムは固体になり、フィルターで取れる、焼却施設で何もせず燃やしてはいけないが、フィルターを付けて引き受けるべきと言い、皆さんより怒られているという指摘でした。技術は100%ではない、全部取れないが、適切なフィルターで取れるのです。
セシウム134や137は不安定で、崩壊した後どうなるかについて、無害になるのかについて、ウラン238は天然にあり、アルファ線を出してトリウムになり、ベータ線を出して変わり、その後ウラン237、次々姿を変えていく、それで、セシウム137は、ベータ線を出してバリウム137になり、もう安定、放射線を出さないのです。セシウム137,134、ストロンチウム90は1回の崩壊で安定になるのです。
首都大学東京の人が東京を調べて、セシウムが花粉に移るのは1/10、花粉のセシウムは年々低くなると言うことで、来年の春、子供にマスクはいるかで、さすが首都大学、1/10で大丈夫でない、1/10の危険があり、1/10になっても、比較的良かったが、その危険があり、子供は感受性が強く、マスクが要るのです。
今日は、リスナーの質問をお届けいたしました。
=====15日、山本太郎さんのお話=====
永岡です、たね蒔きジャーナル、続いて、脱原発の旗手、俳優の山本太郎さんがチェルノブイリに行かれた報告をされました。山本さん、日本に帰ったばかりのMBSの東京のスタジオでの出演です。
山本さん、メディアで本当のことが流れない中、たね蒔きジャーナルは本当のことを言ってくれたと、山本さんから番組へのお礼がありました。
リスナーの質問も多数あり、テレビから干されてどうしているかについて、100%干されていない、メインストリームからは外され、NHK月1本、テレビ東京に出る、山本さんを使う=支援をするなのです。収入は1/10なものの、初任給に戻ったようなもの、食べてはいけるとのことです。しかし蓄えはない、震災から9か月、マンションも売ろうか、東京は不動産が動かない、東京は大丈夫と言われているものの、次の地震でマンションは二束三文になる、このこと、たね蒔きジャーナルだから言えるのです。
後悔していないかについて、するわけない、失ったものは収入だけ、自由を感じ、声を上げたくても上げられないより、自分の思うことを言える原点に立ち返り、充実しているのです。関西でも講演され、福井があるのに、とんでもない爆弾があるのに、大阪・神戸は近く、それを感じているかについて、大阪の市民投票はあまり盛り上がっていない、大阪の本気度は疑わしいとのことです。大阪の署名は知らない、4万人の有効投票が要り、受任者(署名を集める人)が少なく、大阪がまずく、来週山本さん大阪に来られるのです。福井で時々漏れているのに、大阪の危機感は少ないのです。
チェルノブイリ、ドイツについて、チェルノブイリは立ち入り禁止ではないのかについて、立ち入り禁止、石棺の手入れで人が働いている、山本さん、取材なら、申請(厳しい)したら入れるのです。30km圏内立ち入り禁止、村は廃村、非常事態省が監視に来て、30km圏内に人が戻れるのは2万4000年後なのです。それほど汚染はひどいのです。日本政府、10~20年後に帰れるというのは現実的ではない、希望を持たせるのか、なのです。
山本さんの目的、自分で新しい情報は得られない、この事故から学ぶにチェルノブイリしかない、日本で得られたことの答合わせで、生の迫力が欲しい、ドイツの市民運動に参加してテンションは高まったが、ベラルーシで絶望し、吐きそうになった、日本と照らし合わせると大変なのです。今なら、避けられることもあるのです。事故の36時間後では、プリピチャチ市から住民を避難させて、日本よりテンポが速い、30km圏内も同心円ではなく、ベラルーシにそれ以外の住めない村もあるのです。
日本の研究者もチェルノブイリに入り研究し、冷静に対処しているかについて、補償、賠償を無視するスタンスで日本ではやり、それが問題である、もう9カ月経っている、ソ連は秘密が多かったものの、民の命を守った、人がいなくなると吸い上げるものがなくなるのに、なのです。
ドイツの市民運動を見て、ベラルーシに入り、ここは独裁国家、集会の権利もなく、大統領選は出来レース、開票とともに逮捕、ライバルは刑務所の中、ロシアからの金で原発を作ろうとしている、ベラルーシの医者、本当のことは言わない。
実際のことはなく、IAEA、WHO、2009年以降原発由来の病気なしと言われて、甲状腺がんは風土病と言われて、土壌のヨウ素が少ないと言うのです。ベラルーシに4日間おられて、毎日2つの病院を見て、全員が判で押したような答え、監視の役人があるのです。松本市長の人が、事故当時日本の医師が一番頑張って、感謝されて、医師同士なら秘密の話も聞けるが、それ以外はダメなのです。報道管制の中での話で、日本の報道陣、ベラルーシを訪れ、箝口令が引かれたのです。喋れる状態にないのです。
ベラルーシに、日本の25年後、日本は民主主義ではなく、日本の市民運動のデモも逮捕される、迷惑防止で新聞に逮捕者の名前が出るのです(毎日ではない)。池田さん、最近デモが少なくなったと言われました。恐怖感を植え付けるため、実名報道されると言うのです。
今年、タイムの今年の人々にデモをする人が選ばれて、山本さんはドイツに行かれて、福島の小さいお子さんのいる人と行き、自分の前に1000mの山で守られた、核廃棄物の陸上輸送の抗議をこの人として、山本さん、核廃棄物の輸送に非暴力抵抗をして、日本のデモと異なり、暗いイメージのデモではなくなっている、脱原発と言わなくても参加したくなるお祭りで、老若男女が参加しているのです。昔は若い人がリードしており、しかしメディアは福島収束しているとなっていると山本さん指摘され、毎日新聞はそのスタンスではなくても、そうなのです。
ドイツは風力、自然エネルギーが進化しており、2035年の先取りをして、2メガワットの風車で1000世帯の電気が出るのです。バイオ、豚の糞尿でも出る、太陽でも出来る、すごいものなのです。代替エネルギーはドイツでは進化しているのです。6メガワットの風車もOKなのです。
フランスとの関係で、フランスは原発推進、陸続きで、調整もあり、ドイツも5%フランス、チェコから買う、為替と同じで、安い電気を買っているのです。
福島事故を受けて、その気持ちが変わらないのがおかしい、遠いドイツ、イタリアが変わる、事故後25年後にベラルーシを進める、日本はよその国に売ると言うのです。
山本さん、30日の特番にも出られます。これは、貴重なお話でした。
=====東京海洋大学、水口憲哉さんのお話=====
永岡です、毎日放送「たね蒔きジャーナル」、今日も水野晶子さんの司会、毎日新聞専門編集委員の近藤勝重さんの案内で、スペシャルウィークの最終回、海の放射能汚染に関して、40年間闘っている東京海洋大学の水口憲哉(けんや)さんのお話がありました。今日は小出先生のお話はお休みで、来週月曜にも水口さんとのお話があります。
原発のニュース、高知、土佐沖で獲れた魚からセシウム検出(2ベクレル)です。
事故の野田総理の終息宣言、冷温停止状態で、不測の事態でも低い線量になり、事故は収束したと発表し、しかし融けた核燃料のことは不明で、避難した人の帰還も不明です。
正常な炉心で100℃以下になることを冷温停止と言い、今回は通常の定義は当てはまらず、圧力容器の底が100℃以下、放射能の放出が低下したとしてこの発表ですが、汚染水の問題もあり、近藤さん、冷温停止「状態」であり、本当の冷温停止でもない、事故の収束、影響については野田氏言っておらず、良かったと思う人は少ない、メルトダウンでどこまで言えるのか、焦りを感じると言うことで、水野さん、余計に信頼が下がると言われました。
そして、水野晶子のどないなっとるねん、にて水口さんのお話、「海の中はどないなっとるねん」で、高知の土佐湾のカツオでセシウム検出について、リスナーより驚きがあり、高知の汚染に愕然との話で、水口さん、ある程度予想されたことで、2ベクレルなら、もともとそれくらいある(カツオは赤道近辺で、日本の周りに来て、その時は低いが、2ベクレル程度なら汚れる、北から戻っており、10ベクレル以上のものも出てくるのです)。高知沖で、もっと高いのも出る可能性もあるのです。
海藻に出ると言う話があり、事故直後はヨウ素131が大量に出て、海草のヨードに似て高い値になる、実際高く、グリーンピースが測り高かった、その後水産庁があわてて測ったのです。なぜ水産庁が測らなかったかは怖かった(出ると分かっていたから)、茨城~千葉沖の海藻は食べてはいけないと水口さんいい、どこもその話を取り上げず、その後、グリーンピースの測定値が出たのです。
今はヨウ素131は消えているものの、福島、茨城にはセシウムが出ており、南、西では、利根川の流出、黒潮で、房総以南には放射能はあまり行かない、神奈川より南は心配はいらないのですが、回遊するブリ、カツオは大きくその流れではなく、汚染されているのです。
事故の後、水口さん、30km以上の避難が要ると言い、実際は10→20→30となり、初めから事故を小さく見せたい、電力会社も含めてそうで、水口さんの疑うことが起こり、マスコミも無視し、チェルノブイリを知っている人は30km避難といい、アメリカが80km避難と言ったのも正しかったのです。事故を小さく見せようと、政府が一番パニックになっていたのです。
放射能汚染が海洋で続くこと、日本は、アメリカでは汚染したマグロが来ると警戒しており、水口さん、世界の9月号にマグロと放射能を書き、アメリカ西海岸にカキの筏が行き、つまり放射能も行っているのです。ロンドン条約もあるものの、事故は仕方ない、大気圏の放射能は地球を何週もして、アメリカ、ヨーロッパは日本より警戒しているのです。
日本は原発推進の呪縛にとらわれて、ドイツは厳しい勧告を出して、日本はその100倍甘いのです。
リスナーより、回転すし、魚は大切であり、魚の汚染で、海の水で薄まると言われるものの、それは、最初は政府も言っていたものの、水産庁、調査結果を見て、マダラは9か月後に汚染のピークが来て、福島のマダラは12月に高止まり、新聞は報じないが、都道府県の調査はHPに載っているのです。膨大なデータ(4745件)があり、事故直後のコウナゴの検出はあるものの、その後魚、海洋への警戒感は薄まりましたが、東日本のお母さんは子供に放射能汚染の魚を食べさせず、水口さんも魚の選び方を書いて売り切れ、どういうものが大丈夫か、安心な魚もあると書いて、日本には安心なものもあるのです。日本海側、瀬戸内はOK、ブリ、カツオは要警戒です。水産庁のQ&Aは信用しない方がいい(古い)のです。
濃縮の話、生体濃縮、海水の放射能がプランクトン→小魚→大きめの魚、となるうちに食物連鎖で濃くなり、濃縮係数は20~100、魚は海の100倍になるわけです。何十~何百倍に濃くなるのです。
ストロンチウムも出て、セシウムが最多で、ストロンチウムは骨にたまり(魚、人間共に)危険である、どれくらいどの生物にあるかは、調査に手間がかかり、しかし、セシウムが大変で、ストロンチウムはセシウムより少ない、まずはセシウムを調べないといけないのです。内部被曝を考えたら、小さいな子供には10ベクレル/kg以下でないとだめなのです(暫定規制値の1/50、ドイツでは何と5ベクレル!だからドイツは脱原発になった、チェルノブイリでバイエルンは大変なことになった、東京も大変なもの、パニックになるので言わないだけなのです)。
海のホットスポット、海流でたまりやすい場所はある、海の調査は大変で分かりにくい、魚種ごとに調べないといけないのです。
で、来週の月曜、小出先生と一緒にお話があります。今日は、水口さんのお話をお届けしました。