みなさまへ 松元
小出先生の「たね蒔きジャーナル」2月6日分の転送です。つづいて、いちはやく脱原発を発信した城南信用金庫の吉原毅理事長のお話がありましたので、あわせて紹介いたします。
2号機圧力容器の温度上昇、「(東電の情報が)本当であれば再臨界ではない」が、「落ちた炉心がどこにあるか、どういう状態かも分からない」ことがもっと深刻だと語っています。
また、帰村宣言をした川内村のミミズから1キロ当たり2万ベクレルのセシウムが検出されたこと、「たいへん痛ましいことですが、猛烈な汚染地帯で人は住んではいけない放射線管理区域」にしなければならない、と述べています。
●「小出裕章非公式まとめ」に生の声がアップされています。
http://hiroakikoide.wordpress.com/
======以下、小出先生6日のお話=====
永岡です、毎日放送ラジオ「たね蒔きジャーナル」、今日も水野晶子さんの司会、毎日新聞ほっと兵庫編集長の平野幸夫さんの案内で放送されました。
原発のニュース、東電は2号機の圧力容器の温度が上がり、注水量を増やして監視しています。2月に入り4日で20℃上昇、1トン/時間増やしています。敷地内の放射線量に変化はなく、配管の切り替え工事で、燃料が冷やされていないのではないか、キセノンはなく、再臨界の可能性なしと言うことです。
川内村のミミズから、1kgあたり2万ベクレルのセシウムが出て、森林総合研究所の調査であり、1平方メートル130万ベクレルの汚染であり、鳥、イノシシなどミミズを食べる動物のことも懸念されます。
京都市の門川市長、脱原発提案をすると言うことです。
そして、小出先生のお話、福島2号機の圧力容器の底の温度、リスナーから質問が殺到し、何が起こっているのかについて、50℃→70℃になっているもの、温度は発熱量と冷却量のバランスで決まり、必ずそうなる、水を増やす前に水の量は同じで、その場所での発熱量が上がり、原因は2つあり、ウランの燃料が集まってきたことか、ウランの核分裂(再臨界)で、判断は難しく、東電は核分裂生成物を見て半減期の短いものはなく、再臨界はなく、融けた炉心の一部が温度を測っているところに集まっている。炉心はなくならず、圧力容器内にはないものの、残っていたものが、あちこちに動き、それが温度を測っているところに来たと思われるのです。
配管の切り替え工事と東電は言っているものの、微妙なバランスで事故が進行し、中も確認できない、温度計、急に上がったところがあり、類推して中を想像するしかないのです。東電の言うように、炉心が温度計の近くに集まっていると思われるのです。
小出先生が事故が進行していると言って水野さんショックで、政府の事故収束はインチキと小出先生言われて、融けた燃料がどこにあるのか不明で、圧力容器を問題にしているが、炉心は格納容器に落ちて、その後は全く不明であり、それを収束と言ったのは、大変恥ずかしい国と言うことです。
東電は原子炉は冷えていると言うのですが、冷温停止と言う言葉はあっても、冷温停止状態と言う言葉は技術的にはないのです。炉心がどこにあるのか知らないといけないのに、事故が収束していると言うのが間違いなのです。
再臨界でなければ心配ないかについて、100℃を越えたら水は沸騰して大変であるが、50~70℃なら水の状態で、冷やしていると東電は言いたがるものの、100℃以下ならその主張は成り立つものの、圧力容器内は不明で、困った状態なのです。
ミミズ1kgに2万ベクレルのセシウム、小出先生放射性物質を取り扱うが、1kgあたり何万ベクレルなんて小出先生の使われる測定器は使えず、「すごい」ことなのです。食物連鎖が心配で、鳥やイノシシが食べて、ミミズも大地が汚れたから汚染され、他の生き物も汚れるのです。
政府は食物連鎖に指針を出しておらず、この事態に何年何十年付き合わざるを得ない、指針は要るのです。ミミズも、人間に関係のあるもので、このミミズ、川内村、帰村宣言した村であり、こうした中で帰れというのは、大変痛ましい、みんな帰りたい、今まで通り自分の家に行きたいのに、村長の決断はあるものの、膨大な汚染で管理区域にしないといけない、そこに帰るには、子供を持っていたら帰れない、町が分断されて崩壊する、痛ましい事態なのです。どうしたらいいか、分からないのです。
今日も、小出先生のお話をお知らせいたしました。
=====城南信用金庫の吉原毅理事長のお話=====
永岡です、たね蒔きジャーナル、続いて、金融機関として脱原発を打ち出した城南信用金庫の吉原毅理事長のお話がありました。城南信金は昔から公正な金融機関として知られていたと、平野さん言われました。
城南信金、東京では知らない人はいないもので、吉原さん、電話での出演であり、3・11の大震災、翌日原発の水素爆発を見て、テレビで見て、東京も、福島もどうなるかと思い、福島の半分は立ち入り禁止、東京にも放射能が来て水が飲めなくなり、何とかしないといけないと思ったのです。
個人としてやれるものの、組織としてどうか、信金として全国2位の機関が脱原発と言うのは勇気が要り、しかし福島の信金で、採用内定取り消しなど、仲間が大変なことになり、困った人を見捨てられない、信金は銀行と違い、地域を幸せにするためのものであり、地域を守るために、金融以前の業務として行動したわけです。原発に正面から取り組むべきと思ったのです。
平野さん、信金は戦後、銀行にすると言う話もあったものの、吉原さん、お金儲けではなく、社会福祉のためのものであり、もともと銀行と目的は違う、先人の教えを受けて、町のために尽くすためにやっているのです。
福島の状態、福島の予定者を10人引き受けて、東北の津波被害者も受け入れていて、原発もこんなことは2度とあってはいけない、調べたら危険があり、採算も安くない、原発は民間事業として成り立たないと思ったのです。つまり、民間だと儲からない、事業を判断して融資するが、そのプロとして見たら、原発は固定費、リスクが高く、原発にとても融資できない、国民にツケを回すから(リスクの過小評価)出来るのであり、国民がツケを負うので銀行が融資する、しかし、銀行も今は融資に躊躇しているのです。
平野さん、事故のない関電もものすごい赤字と指摘し、吉原さん、原発は採算性は悪い、石炭、ガスは安いのに、原発をやると採算が高いのです。
水野さん、そんな高い原発になぜ依存したかを聞き、日本のエネルギー危機を救う期待もあったものの、建設他で巨額の金が絡み、世界的にも利害関係が出て、金が流れるほど止められない。採算は国民がリスクを負担するのでリスク計算が出来ず、しかしそれも明らかになり、廃炉に天文学的な金額が要り、長く使わないといけなくなる。使った燃料の再利用も無理で、問題が噴出しているのです。
吉原さん、浜岡原発の訴訟にも加わり、浜岡にはみんな反対している、福島と同じ古い機械で、しかも活断層があり、風が吹けば東京直撃、遠距離まで被害が及び、そんなものを稼働することに反対し、原告団に加わったのです。
リスナーから質問があり、金融機関の脱原発に驚いたが、金融機関、お金の貸し方も変わり、企業に目的があり、社会に志を持ってやるべきで、目先の利益に目を奪われたらおしまい、吉原さんは、健全な未来に貢献したい、環境問題に力を入れる中、原発は最大の環境問題なのです。
メガバンク、原発に融資しており、その動き、メインバンクとして電力会社を支えているので動きは取れず、しかし三井住友の方が城南の動きを評価しており、大変ありがたかったのです。
水野さん、儲からないものにやれるのかと思い、仕事にはプラスとマイナスの面もあり、批判もあり、そこまでやる必要があるのかと言われるものの、ここで良くやってくれたとの評価もあり、子供を持つ人から、ホットスポットがあり、心配している中、不安の中で2度とこんなことをしてはいけないとの声で、吉原さん、地域で声を上げたいのです。
預金残高は増えてはいないものの、口座を開きたいとの声もあり、支援の声に涙も出るのです。
銀行は経済の血液であり、金融機関が考えを変えると日本は変わり、また金融は情報産業であり、社会をリードする中、あとにツケを残さないことが仕事と言うことなのです。
水野さん、商売とは何かを考えさせられたと言われました。これを、お伝えいたしました。