小出先生仙台講演で、「子どもと一次産業を守るため、まず計測をさせて大人が引き受けるべき」

著者: 松元保昭 : パレスチナ連帯・札幌
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みなさまへ    松元

いつも「たね蒔きジャーナル」で小出先生の話を紹介している永岡さんが、小出先生仙台講演の質疑応答の概略を投稿されましたので、転送いたします。

小出先生、「子どもと第一次産業を守るために、汚染食品を政府や東電に買い取らせるのではなく、まず食品汚染の計測をしっかりさせて、原子力産業を許してきたわれわれ大人が引き受けるべきだ。」と明確に主張されています。

=====以下転送=====

永岡です、小出先生の仙台での講演(8月5日)で、最後の質疑の模様が公開されていました

(動画はhttp://hiroakikoide.wordpress.com/2011/08/09/tanemaki-aug8/にあり)

2時間の講演の書き起こしは無理なので(根性なしですんまへん)、質疑のみ例により書き起こしました。小出先生、昔は10~20人しか来なかったそうです。それが、会場ひとつでは足りなかったのです。それは事故のためであり、うれしくない、事故が起きなければ良かったと小出先生言われました。

 何の責任もない子供たちが被曝している、大人の責任でどういう世界を作るか、なのです。

 (1)9・11にデモを企画している人の質問、東電救済法案ができたとき、何がいるかについては「分かりません」、小出先生は答える資格がない、40年間原子力を止めたかったが何もできなかった、これからどうしたら止められるかは、分からないのです。しかし、これまでは小出先生のような特殊な人しか原子力に反対しなかった、これからはたくさんの人が個性を生かして行動すれば原子力は止まると言われました。
 (2)農家からの質問で、子供を守るため、東北の農民を救うため東北の農作物を止めてはいけないと言われるのですが、それについてと、セシウムのガイドライン、500ベクレル(海外に比べると緩い)についてのことで、これについては話すと時間がかかりますが、ガイドライン、日本政府は500ベクレル汚れていたら出荷停止、それ以下は野放し(200でもOK)という規制は間違い、放射能はどんなに微量でも危険で、基準を決めてやるのではなく、どれがどれだけ汚れているかを明確化し、出荷停止の食べ物は東電、政府に賠償させるのではなく、どれだけ汚れているか測定するべきなのです。

それをやった上で、どう食べ物に向かうか、子供は放射線の感受性が高く、原子力への責任がない、また一次産業を守りたい、原子力はエネルギーさえ使えば豊かになるとの象徴であり、農業、漁業を潰せとの世界であり、1次産業崩壊にさせたらますます悪くなる、農業、漁業を守らないといけない、自分たちが生産したもの、東電に買い取らせたら捨てられる、捨てるものを作れない、これを回らせるべきで、できたものは全て引き受けるべき、基準により切り捨てるのではなく、受け入れるべき(自分は放射能を食べたくないが、それを受け入れるしかない)なのです。捨てるためではなく、どれだけ汚れているかを調べて明確化するためにお金を使うべきと提案されます。

映画に18禁があり、食べ物にそれをやる、60禁の食べ物、40禁・・・として、きれいなものを子供に、汚れたものは大人に、と小出先生、実現できるとは思わないが、子供と1次産業を守るべきなのです。これについて多くの人から異論が出ましたが、分かってくれる人がいるなら力を貸して欲しい(として拍手が起こりました)。
 (3)27年前から自然農耕をやっている人からの質問で、2kmの地点でセシウムが3000出て、配達を打ち切った、それはフランスのデータなのですが、日本で計り、590ベクレル出た、データを添付しても、500ベクレル出たと、仙台市は認めてくれないのです。これについて、小出先生にも分からないが、ちゃんと図って数値が出て、それを認めないのは、「行政がアホである」、こちらの力を強めて乗り越えるしかないと言うことです。この方は、400ベクレルでも、100ベクレルでも出荷しない、30でも安全ではない、加害者にはなりたくないと言われて、3700で農業を続けるなら、小出先生引き受けたいと言われました。
 最後に、小出先生、仙台は第2の故郷であり、うれしく思う、原発廃絶のために働きたいとコメントされ、満場の拍手を受けました。

 
質疑は以上です、これを、お知らせいたしました。
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