小池百合子学歴詐称問題その2/エジプト大学を卒業したのかー訂正を兼ねてその3

英国BBC放送が絶対正しいという観念は,捨てるべきであろう。間違った報道をすることもあるというのではない。フェイクニューズを流すようになったのがBBCを含めたここ20年間の西欧諸国のマスコミである。記者ともども金で買われているのである。

ところで朝堂院大覚総裁の発言を根拠に推測申し上げたが,小池都知事の学歴には疑問が残る。偶然にも,アラビア語を習い始めた小生だが,老いたせいもあってなかなか習得が捗らない。彼女は英語を習ってからアラビア語を習い始めたのか,あるいはその逆か。

大覚総裁の小池評に戻れば,アメリカン大学ACUの卒業は本当だが,エジプト大は卒業していないという(1970年代の卒業証書は日付がない)。

しかしアラビア語は英語と文法体系が異なり,フランス語やインドネシア・マレ-語に似る。しかししかもアラビア語は英語やインドネシア・マレ-語と違ってロ-マ字表記ではない。

知り合いの,インドネシアのムスリムの女学生が『コーラン』を読めと推奨してくれたからアラビア語学習を思い立ったわけだが,英語が堪能な彼女はスペイン語を習得したが,アラビア語を習得していない。

もちろん習得の程度が問題だが,英語(会話)を習得した後に,アラビア語を習得するのは容易でないだろう。しかも小池氏は社会学部文学科卒だそうだ。文学科には『コーラン』も含まれるはずである。

エジプトの政府要人が来日した時,大覚総裁の通訳をした小池氏は英語で話をしたという。総裁がJRPテレビジョンで片言の英語を話すが相当英語に慣れた方でないとできない英語を話される。つまり,総裁の英語感覚は鋭いと思われるので,「しょう。」を連発される方のご意見より,総裁を信用したい。恥をかくことは固より覚悟。

問題はくり返すが,コメンテ-タや政治家に学歴詐称が少なからずあって,特に後者が公選法違反に問われないことである。

追記:小池氏が都知事選に出る前,大覚総裁は彼女を総理大臣の器と褒めたたいていた。それが「排除の論理」以後,豊洲移転問題で小池批判を始めだし,学歴詐称の暴露に到る。つまり,総裁にも考えの揺れがあることを小生は承知している。

追記2:小生の研究する故・加藤周一は日英独仏語に堪能である。イタリア語も話しただろう(ハングル語は学ばなかった)。しかしみなロ-マ字表記中心の言語であるが,アラビア語は別の表音文字である。どう考えてみても「首席」で卒業できるほど,アラビア語に堪能であったとは思えない。

 

イラクとイランの国の位置でどちらが右で左だったか思い出せずマイナス点をもらった覚えがある高校地理の試験。今もってACUなのかAUCなのか間違えてしまう。マレーシアの政府投資銀行も1MDBなのか1MBDなのか迷ってしまったことがある。

もとの英文を思い出せばそういう間違いは起きないのだが,悪い癖で年老いた今でも右と左とを間違えて平気の平左だったりする。

マレ-シアの友人は左と右とをよく間違える。車に乗っているときが危ない。また「彼」と「彼女」も英語に直すときよく間違える。インドネシア・マレ-語では同じ単語で両性を指すからである。しかも2つある。

さて「その2」で,小池都知事の学歴詐称疑惑で彼女がACU卒業と書いてしまった。AUCの間違いである。お詫びして訂正申し上げる。

それで紹介のあった英文を読んでみると,小池百合子都知事がエジプト大学を卒業したとは書いていない。小生の英語力は中高で習った域を出ないばかりでなく,低下するばかりであるが,彼女がエジプト大学を卒業したとはどこにも書いていない;

1.Koike studied at American University in Cairo and speaks Arabic.(Mari氏の記事)

2.With Tokyo due to host the 2020 Olympics, Yuriko Koike (CASA ’71), Tokyo’s first female governor and a graduate of AUC’s Center for Arabic Study Abroad(AUCのホ-ム頁)

英語もできるムスリム友人のご夫妻はヨルダンのアンマン大学を卒業されたという。アラビア語の半年の研修が最初にあるという。

上の2.の”AUC’s Center for Arabic Study Abroad”は半年の「アラビア学習のための外国人用AUCセンタ-という意味ではないかという疑問が湧きあがった。1.でもAUCを卒業したとは書いていない。「学んだ」としか書いていない。

したがってエジプト大学への直接の調査を待たねばならないのは,当然である。そこでNHK出身の永島氏という方が調べたようである。しかしその結果にも拘らず,その調べ方は甘かったようで,朝堂院大覚総裁の方が的確だろうと思われる。その理由はその2で述べた。

話は飛ぶが,ある専門学校だか農業技術専門学校だかが北大に編入された。ためにその卒業生はみな「北大卒」となったという話を聞いたことがある。また父が笑いながら語ってくれたように,同様にして元大蔵大臣の故渡辺美智雄氏は一橋大学卒業となったようだ。

何が真実か分からないが,本人が健在であり,生存している以上「卒業証明書」を出すぐらいの証明はできるであろう。

もちろん最近の裁判事例は被害者が証明するのではなくて加害者側が無実であることを説明する責任を負うらしい。それは松本サリン事件に反省することに由来すると聞いている。

薬品の研究者であった河野氏は,松本県警により,サリン散布の犯人として逮捕・起訴された。サリンガス一部吸引で身体に異常をきたし,歩行も困難な河野氏が身の潔癖を証明することは至難の業である。

身の潔白証明は容易ではない。しかし「卒業証書」ぐらいは出せるでしょう。