島根原発訴訟

島根原発訴訟第8回弁論の様子と3号機提訴
裁判長は、中電自ら1号機廃炉判断の可能性を言及!

1、2号機差止訴訟については、原告側から福島原発事故に関する4つの事故調査報告を踏まえての島根原発の危険性について主張していますが、中国電力は島根固有の安全性に関して反論しているものの、福島原発事故については一切触れてはいません。
原告側弁護士から、「中電の見解を述べると約束されたと理解している。なぜ、答えないのか!主張するのか、しないのか聞きたい」というと、裁判所は「正面切っての反論ではないが、文書中に福島の事故に関して言及している」と中電の姿勢を容認しました。
中電も「必要と考える反論はしているし、証拠も出した」と福島原発事故問題から逃げようとしていました。原発の安全性に関しては、福島原発事故に学び、活かされなければならいのに、肝心な電力会社が、その事故について何も見解を示さず、逃げるとは許されません。
進行協議の中では、裁判所から「新基準」がパブコメ中であることに触れ、「新基準ができたら1,2号機が動くかどうかが問題でしょう」との発言があり、さらに「新基準をクリアしても活断層の問題も残る」との発言も。
また、「1号はベントの予定もない。ひょっとするとひょっとするかもしれませんね」と廃炉の可能性を中国電力側を見ながら発言。中国電力側は、顔色も変えず、一様にだんまりを決め込んでいました。
また、「裁判所の判断は最新の知見に基ずく」とし、「新基準を踏まえる」と続けました。この発言に関しては、原告側から「新基準が果たして最新の知見と言えるのかという問題も踏まえる必要がある」とくぎを刺しておきました。
今回の進行協議の中では、1号機の廃炉に言及したり、「これまで主張をまとめることを要求してきたが、裁判所としてミスリードであった。」と発言するなど、裁判所としてかなり率直な発言が目立ちました。

*3号機提訴
3号機については、建設が終了しているものの、まだ燃料の装荷が行われていません。今止めれば、まだ間に合う!と、提訴の準備を進めてきました。
24日の午後、原告428名、サポーター150名・4団体の参加を得て、弁護団も全国からの参加も含め93名(山陰18名)となりました。
この日約60人の皆さんの参加の下、島根原発3号機訴訟の会発会の総会を開き、午後3時に松江地裁に提訴しました。
訴状はホームページに掲載されていますので、ぜひご覧ください。また、サポーターは随時募集していますので、よろしくお願いします。
http://sayonara.daynight.jp/shimanegenpatsu/3goro/
再選を果たした松浦松江市長が、3号機の稼働について「新基準をクリアすれば認める」と発言するなど、事態は稼働に向けて進む方向にあります。提訴は、「私たちは決して認めない!」ことを示す絶好のタイミングでした。絶対に止めましょう!