再稼働の先陣に狙われている一つ、鹿児島の川内原発に関して、
九州電力が提出した川内原発周辺のの活断層評価に対して、政府の地震
調査委員会(*)の分科会で『断層の存在を全く無視している』などと
酷評されていたことが、西日本新聞が入手した議事録でわかった、
との記事です。
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西日本新聞経済電子版 6月21日(金)11時12分配信
「川内原発の九電断層評価を酷評 地震調査委」
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20130621-00010000-qbiz-bus_all
一部抜粋:「九電の活断層評価は、耐震安全性評価資料として旧原子力
安全・保安院に提出するために2009年に作成された。調査委は九州の
主な活断層を再評価する一環としてこの資料を検証。地震の専門家ら
10人で構成する分科会の議論などを踏まえ、川内原発の10~15キロ南
などにある複数の活断層の長さを、九電が作成した断層分布図の2倍に
延ばすなど大幅に修正して、今年2月に公表した。一般に、活断層が長い
ほど地震の規模が大きくなる傾向があるため、九電は地震を過小に想定
していたことになる。」
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この問題は今年3月、すでに、「HUNTER」という情報サイトで報じられて
います。以下、川内原発の地質調査に関する記事を紹介します。
HUNTER 2013年3月22日 09:50
政府機関が九電・川内原発周辺地質調査を否定 – 活断層隠蔽の可能性浮上 –
http://hunter-investigate.jp/news/2013/03/post-344.html
一部抜粋:「今年2月に公表された政府・地震調査研究推進本部の「活断
層再評価」に至る分科会の議論の中で、九州電力が作成した川内原子力
発電所(鹿児島県薩摩川内市)近辺の地質調査結果を否定していたこと
が明らかとなった。
HUNTERが文部科学省に情報公開請求して入手した同本部地質調
査委員会長期評価部会の分科会議事録によれば、平成24年に行われた
会議で、九電の地質調査結果を酷評、新たな断層の存在を指摘していた。
公表された再評価の結果を確認したところ、これまでの九電などの調
査を基にした「市来断層帯」が大幅に海側に延びるなど新たな断層の
存在が確認されており、川内原発の安全性に疑問符がついた形。九電の
原発に関する公表事項が、意図的に歪められていた可能性さえある。」
HUNTER 2013年3月25日 11:00
否定された九電・原発周辺活断層評価 ― 意図的に過小評価した疑いも
http://hunter-investigate.jp/news/2013/03/-110.html
一部抜粋:「政府の地震調査研究推進本部が今年2月に公表した「活断層
再評価」で、九州電力による川内原子力発電所(鹿児島県薩摩川内市)
近辺の活断層評価を大幅に見直す結果を出していた。
同本部地質調査委員会長期評価部会の分科会は、議論の基礎資料と
なった九電の地質調査結果を厳しく批判しており、事実上、九電の活断層
評価を否定した形だ。」
HUNTER 2013年3月26日 08:30
政府機関、「甑断層」の九電評価も否定 再評価で指摘された危険性
― 問われる九電の見識
http://hunter-investigate.jp/news/2013/03/post-345.html
一部抜粋:「再評価結果と九電の資料を見比べていくと、全ての活断層の
長さを過小評価し、川内原発の地震に対する脅威を隠そうとしていた
九電側の思惑が浮かび上がる。」
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(*) “政府の地震調査委員会”について
文科省所管「地震調査研究推進本部」の「地震調査委員会」のこと
かと思います。
http://www.jishin.go.jp/main/p_shokai03.htm#3
(名簿) http://www.jishin.go.jp/main/p_shokai_meibo.htm
市来断層帯について
http://www.jishin.go.jp/main/yosokuchizu/katsudanso/reg_kyushu_16_ichiki.htm
市来断層帯の長期評価(H25.2.1)
http://www.jishin.go.jp/main/chousa/13feb_chi_kyushu/k_16.pdf