以下は、一つ前の記事に続く佐倉市議会総務常任委員会(2013年3月19日開催)を傍聴した4人の佐倉市市民の傍聴記である。4人の方全員から転載の了解をいただいたので、それらを掲載させていただくことにした。審議の対象となったのは一つ前の記事で掲載した2件陳情(市庁舎建設基金条例の一部改正を求める陳情と市庁舎改築/改修計画への市民の参加を求める陳情)である。
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総務常任委員会傍聴記
委員の皆さん、こんにちは。委員会を傍聴させていただきました。地方自治は、「民主主義の学校」とされています。私たちが住む
佐倉市
をより良くするために議員になられた皆さんですから、常日頃から自分の意見を形成するのに、なるべく門戸を広げて吸収し取捨選択されておられると思います。
一人のスーパーマンの良い意見に賛同し実行されるのを傍観するよりも、多数の侃侃諤諤の意見を戦わせ、時間をかけてもいいからみんなの意見を反映させようとするのが民主主義ですよね。
職員の答弁がなっていないといいながら賛成するのではなく、一歩でもベターを目指して意見を交わし、佐倉市の課題を解決していって下さい。
Cさん
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佐倉市議会総務常任委員会傍聴感想
3月19日の総務常任委員会に市庁舎改築、改修に関する2件の陳情をし、その討議 ぶりを期待して傍聴に行ったが、議員たちの無気力、無反応ぶりに驚いた。
清宮委員長が陳述者に対する質問や議員としての意見を求めても、伊藤とし子議員以外の5人は全く反応なし、議員として何らの発言もなく終了してしまった。ただ、採決では、伊藤議員以外は全員、反対に挙手して陳情は否決された。全くお話にならない、委員会傍聴であった。
反対するなら、陳述者に質問するなり、自分の意見を述べて反対するくらいの気概を持ってもらいたかった。これでは、何の目的を持って議員をやっているのか、全く理解できない人たちの集りと言わざるを得ない。陳述者に対しても,大へん礼を失しているのみならず、こういう議員達が年間一千万円近い税金を喰いものにしているのかと思うと腹立たしくもあり、やりきれない喪失感のみが残った委員会傍聴であった。
Dさん
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常任委員会に於ける市民の陳情議案の審議状況を傍聴して
昨年に続き今年も総務常任委員会を傍聴した。
広報等では広く市民の声を求めているものの、いざ陳情という形になると審議どころか内容についての質問もなければ討論等はまるで無し!!
陳情内容が理解されているのか??いないのか?さっぱり解からないが、採決となると『反対』に回る。
まるで『市民の陳情等は聞く耳持たぬ。』と言った傲慢な態度が非常に残念であり、このような議員を選んでしまった自分が悲しくなりました。
我々も陳情議案がどのように審議され結果が出るのかを時間を割いて傍聴しているのであって、遊びに行っている訳ではない。
もっと真摯な気持ちで議論を交わして欲しい。
Eさん
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総務常任委員会に想うこと
3月19日開催、総務常任委員会での陳情に対する審議模様の傍聴に強い関心を抱いて参加した。とりわけ「議会基本条例(第3章、市民と議会との関係)」との深い関わりがある事案でもあり、真摯な態度による自由闊達な審議を期待していたが、結果的には失望の念を抱かせざるを得なかった。
傍聴を通して奇異な感じを受けたことは、採決の結論(今回は否決され残念)にまして、採決に至るまでの過程に注目すべき点が内在していたことであった。すなわち、委員会は委員長の議事進行により採決の段階まで取り仕切られたが、その間、陳情者への質問や協議討論が皆無に近い沈黙の時間が経過し、結局、発言の無い状態で最終採決に至り挙手を以って多数決にて採択された。
この異常な委員会の当事者は、事案に対する事前の調査・検討もなく、市民から負託された自覚すら持たず漫然と会議に臨んでいる無気力・無意欲な委員に思えてならなかった。この様な委員会は会議体の本質を失った形だけの集団にすぎず、ここでの決議事項は真に有効となるのであろうか、甚だ疑問に感じる。また、諸々の重要事案においても同様な状況の中で採決されているのであろうか。
この実態は今回の傍聴で初めて明白になったもので、市民の誰もが想像できなかった事態であろう。市民として情けなく、恥ずかしい限りの思いで一杯である。この失態に対し当事者は勿論、佐倉市議会としても少なからぬ市民社会へのイメージ低下は免れず、信頼失墜の早急なる回復を目指して心機一転の奮闘を望んで止まない。
Fさん
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佐倉市議会総務常任委員各位
3月19日、陳情25号、26号の賛同者の一人として委員会で陳情の趣旨説明をし、その後の審議を傍聴しました。採決終了後、この日のような委員会審議・議員しか持てない佐倉市の市民の一人であることに深い失望と恥辱を感じました。
審議中、一言も質問、意見を述べないまま、採決となると黙々と否の挙手をする委員。他市では当たり前になっている市庁舎改修・改築計画の検討に市民の参加を求める陳情でさえ、1対5で否決されるのでは、「市民の意思を市政に反映させるために競い合い、協力し合う」こと、「市民参加による多様な意見を聴いた上で、公平、公正かつ透明な議会運営の下、議員間の自由闊達な討議を通じて論点を明らかにすることにより政策立案や政策提言を行っていかなければならない」とした市の議会基本条例は死文と化したのも同然です。
しかし、私はこれに落胆せず、よい意味で、「この市民にしてこの議会、この議員」となるよう、そして「良貨が悪貨を駆逐する」理性ある民意が佐倉市に広がるよう、尽力しなければという決意を新たにしました。
醍醐聰
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なお、2件の陳情提出の代表者U.Mさんが起草し、市民有志の賛同で総務常任委員宛てに次のような文書を3月21日付けで発送した。
佐倉市議会総務常任委員宛て「陳情25号、26号 総務常任委員会における反対理由書を求める申し入れ書」
http://sdaigo.cocolog-nifty.com/somu_zyoniniinn_hantairiyusho_yobo.pdf
初出:「醍醐聡のブログ」より許可を得て転載
http://sdaigo.cocolog-nifty.com/
〈記事出典コード〉サイトちきゅう座 http://www.chikyuza.net/
〔opinion1210:130326〕