まず防衛省「我が国の防衛と予算 平成30年度概算要求の概要」から。
これによると平成30年度(2018年度)概算要求は、5兆219億円で前年から1,223億円、2.5%の増加となっていて、H14(2002)以来残減を続けていたのがH25から増額に転じているのが、下図でうかがえる。(総額の推移、伸率の推移)。
続いて、防衛省HP「防衛費の現状について」(Q&A)より。
http://www.mod.go.jp/j/publication/net/shiritai/budget_h26/index.html#a2
下図からは、一般会計歳出中防衛費より社会保障費の伸びが著しいことがうかがわれる。
下図では、周辺諸国(ロシア、中国、韓国など)の防衛費(軍事費)の近年の伸長度を比較している。(2003年=1として基準化)これによると、日本の伸びは他国と比べて小さすぎてグラフ線はほぼ水平にしか見えなくなっている。(ロシア;6倍、中国;4倍)
以上の数字から推察するに、日本の戦前回帰、初期ファシズム化は疑いないとすると、世界はこぞって軍備拡張に走っており、近年の自国中心主義、移民排斥など排外主義の横行と合わせて、いよいよ大恐慌以降のブロック主義と軍事対立の激化かから第2次世界大戦に突入した往時を想起せざるを得ない状況といえるのではないか。日本の社会状況をもって「閉塞」「崩壊」を嘆いているいるばかりでは、人類的危機の実相を見失うことになる。
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