2012年8月13日 連帯・共同ニュース第281号
■ Tさん。こちらでは8月15日の終戦記念日の儀式なども終わって、秋の政治的動きが始まっています。国会では解散をめぐる政局(政党間抗争)が浮上すると予測されますが、第三極をめざす地域の政治グループ(大阪維新の会等》の動きも一段と活発化されそうです。こうした政治的動きは既存の政治枠内で動きですが、これらを尻目に首相官邸前の行動は続いて行きます。いわば平行して進んで行くと思われます。そして徐々にではありますが、政党側にも首相官邸前の行動は影響力を与えて行きます。無視をしたくてもそうはいかなくなってきているのです。原発の再稼働阻止がこの行動のメインスロ―ガンです。このことはご存じであると思いますが、これは原発廃止を内包した優れた戦略的なスローガンですが、人々の政治的欲求の一部を表現しているものに過ぎません。政治的表現はいつの場合もこうした形(形態)をとるのですがその背後に社会的・政治的欲求を持っています。僕は官邸前や国会正門前に参加している人々が直接的で自発的な形での意志表現をしているのだと書きました。この自発的で直接的ということは政治スロ―ガンの部分性を超えた政治的・社会的欲求に発露と同じことだと思っています。生活や日常の場で生成されている欲求、それは言葉にならない混沌としたものですがそれをこの行動形態で表現しているのです。それは未だ言葉にならないもので生活や日常意識の場に流れる時代的な社会的意識であり、わけがわからなくなっていくことを強いられているものだと言えます。概括的には閉塞感とか解体感などと言えるのかも知れませんが時代的、社会的に視界も閉ざされて行くなかでの募る不安感や危機感といえます。これらは混沌としたものですが内在的なものとして身体的な感覚として在るものだと言えます。現存する感覚であり意識です。諸個人は自発的で直接的な行動を通してこの欲求(意識)を表現し、またそれが自分に反響することで対話をしているのだと思います。対話とは自己問答でもあるのですがここに持続力の秘密もあるのだと考えています。Tさん、僕はここにあなたがたが沖縄の基地移設問題で提起されていた自己決定ということとの共通性を見ています。沖縄の基地移設反対闘争と脱原発闘争の同一の性格についてお伝えしたかったのですが舌足らずに終わってしまいました。いずれまたの日に。(Tさんへの手紙 完)
■ 8月20日(月)に「国会議員意見聴取プロジエクト」の行動が開始される。10時議員会館(衆1・衆2・参)に集合し、議員の直接訪問。13時~15時院内集会と記者会見。 (文責 三上治)