暗澹たる「借金大国

「税のゆくえ ヒツジたちの沈黙」と題する朝日新聞2・28日付け朝刊の鋭い指摘に啓発された。

「納税に感謝します。あなたが昨年支払った税金2万オーストラリア㌦(約160万円)の使途は次の通りです。『福祉』7356豪㌦,『防衛』1642豪㌦,『教育』1653豪㌦。国の借金は今、3200億豪㌦です。前年は2570億豪㌦でした。豪州の納税者は年1回、政府から税金受け取り将送られる。1号豪㌦は約80万円。納めた税が何に使われたか一覧できる。自分が防衛費や教育費をいくら負担したか分かれば、国政への関心も高まるだろう」。

「日本では納税者の8割が給与所得者で、納税者意識が乏しい。国際的に見て問題なのは年末調整。所定の名前や控除を書くだけで納税作業が終わる。日本人の多くは税務署との接触がない。持つべき痛税感が育ちません」。

「日本版・税金受取証を試作してみた。豪州版と同じ税額160万円を納めたと仮定すると、その使途は――。福祉48万9000円(豪州は約59万円)防衛8万2000円(同約13万円)教育9万5000円(同約3万円)。電卓をはじいて日豪の税の使い道を福祉、防衛、教育と豪日本の方が少ない。多いのは日本が約36万円、豪州は740豪㌦(約6間円)。日本はもう借金で首がまわらなくなってきたのだ。負担を将来世代に先送りして懲りない日本の危うい姿がはっきり見えた」。

〈記事出典コード〉サイトちきゅう座http://www.chikyuza.net/
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