未認可の遺伝子組換え小麦栽培・流通が発覚:直ちになすべきこと(キバを向き始めたGM食品)

著者: 田中一郎 たなかいちろう : ちょぼちょぼ市民/原子力資料情報室会員
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ご承知の通り,アメリカで,モンサント社が開発した未認可の遺伝子組換え(GM)

小麦の栽培や流通が発覚し,世界中が大騒ぎになっております。GM食品へのいい加

減な規制や管理体制がもたらした人災で,少し大げさな表現になりますが,これは

「人類に対する警告」であると受け止めた方がいいと思います。

GM食品の危険性は,どれほど強調しても強調しきれないくらいのものがあります。

この未認可GM小麦に,恐ろしい生物特性があったとしたら,とんでもないことに

なっているであろうことは容易に想像が付きます。遺伝子組換えという生物の「(細

胞)核」を操作する危険な技術は,扱いを間違えれば,原子力・原子核とともに人類

を滅亡へ導く「2つの核」となるでしょう。再発防止のために,徹底して厳しい対応

や措置をとる必要があります。

また,今回の事件は,主要穀物を外国産に依存しきってしまうことの危険性について

も国民・市民に教えるところ大の事件であると思われます。

以下,直ちになすべきことを簡単に考えてみました。

*未承認のアメリカ遺伝子組み換え小麦が発覚 揺れる各国

http://news.nifty.com/cs/world/worldalldetail/newsphere-20130603-6233/1.htm

*5-31:未認可の遺伝子組み換え小麦、米オレゴン州で見つかる―農林水産省は当面

輸入禁止を表明(報道) ほんとうがいちばん-ウェブリブログ

http://mizu888.at.webry.info/201306/article_4.html

*モンサントに賠償請求=組み換え小麦発見で―米(時事通信社) – 経済 – livedoor

ニュース

http://news.livedoor.com/article/detail/7744481/

*未承認のアメリカ遺伝子組み換え小麦が発覚 揺れる各国   NewSphere(ニュース

フィア)

http://newsphere.jp/world-report/20130603-1/

<直ちになすべきこと>

(1)日本政府はオレゴン州だけでなく,同じ未認可のGM小麦が栽培されていた他

の州(15州?)からの小麦の輸入も停止すべきである。

(2)既に輸入されてしまった小麦及びその加工品(小麦粉等)について,未認可小

麦の混入がなかったかどうかの調査・検証,混入していた場合には全品を回収するこ

との指示・命令の発状(回収した未認可小麦は全量アメリカへ返還)

(3)今回のGM小麦を検出する検査手法の検証(未認可小麦を開発したのモンサン

ト社が提供するものを無批判・無検証で使用することは不可)

(4)米国産小麦について,当分の間(未認可小麦が混入していないことが完璧に確

証を得るまでの間),輸入の全品・全ロットについての入管前検査の義務化

(5)米国産の未認可小麦発覚とその混入について,その危険性を広く消費者・国民

に周知徹底

(6)上記にかかった全費用の輸入業者への請求

(7)再発防止対策=輸入されるGM食品の検査体制の徹底した拡充(安全性の確認

されていないGM食品の輸入防止の実効性確保:今は建前・名目だけになっている)

と,GM食品の食品表示を含む規制や管理のあり方の抜本的な見直し(現状では極め

て危険)

(8)消費者・国民は,米国産小麦を原料とする製品を買わないようにする

なお,日本の消費者団体や市民団体各位には,この未認可小麦の発覚問題を真摯・深

刻に受け止めていただき,上記のようなことを政府に対して要請していただくととも

に,現状における遺伝子組換え食品の管理や規制が,食品表示も含めて出鱈目・ずさ

ん・いい加減であることを,もっと大々的に全力を挙げて消費者・国民に知らせてい

ただきたいと思います。

遺伝子組換え食品を第二の福島第1原発事故にするな,このことが強く意識されるべ

きであると思います。

〈記事出典コード〉サイトちきゅう座 http://www.chikyuza.net/
〔opinion1322:130608〕