本間宗究(本間裕)の「ちきゅうブッタ斬り」(283)

著者: 本間宗究(本間裕) ほんまそうきゅう:ほんまゆたか : ポスト資本主研究会会員
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中国共産党の野望

現在、世界的な大問題となりつつあるのが「米中対立の行方」であり、実際には、「米中の武力衝突」までもが懸念されている状況となっている。そして、この原因となっているのが、ご存じのとおりに、「中国共産党の暴走」であり、実際には、「武力による世界統一」を目論んでいる可能性である。つまり、私自身は、今まで、「中国が、米国に代わり、世界の覇権国になる野望」を抱いていたものと考えていたが、過去数か月間の推移をみると、本当は、「中華思想」と「マルクス・レーニン主義」の融合とでも呼ぶべき「世界を暴力革命で統一する野望」のようにも感じられるのである。

具体的には、現在の「香港」や「新疆ウイグル地区」、あるいは、「内モンゴル自治区」などのように、「国民の人権を無視してまでも、一党独裁体制の強化を図ろうとする姿勢」のことである。別の言葉では、「過去40年間に、どのような方法で、どれだけの経済成長が達成できたのか?」を考えず、単に、「今までの流れは、今後も継続する」というような誤解を抱いている状況とも思われるのである。

つまり、他国との信頼関係が崩れると、中国国民の存在そのものが危うくなる可能性が存在するわけだが、現在の「中国共産党」については、この点が、全く無視された状況とも言えるのである。そして、結果としては、「中国政府の正当性」までもが疑われる状況となっているが、実際には、「歴史的にみると、中華人民共和国と中華民国のどちらが、正当な政府なのか?」という疑問である。

より具体的には、「五千年の歴史」を持つと言われる「中国」については、基本的に、「易姓革命」が継続している状況とも考えられるのである。つまり、数多くの王朝や政権が交代し続けてきた歴史のことでもあるが、現在、海外で噂されていることは、「中国共産党が消滅し、中華民国が次の支配者になる可能性」である。具体的には、「内憂外患」の状態となっている「中国共産党」が、近い将来に崩壊する可能性のことだが、実際のところ、「米中の武力衝突」が発生した場合には、「ロシアや北朝鮮、そして、韓国などを除いて、中国共産党が全世界を敵に回す可能性」も存在するのである。

ただし、私自身としては、「攘夷派」と「開国派」が戦った結果として「幕藩体制の崩壊」に繋がった「明治維新」の時のように、米中の対立が、間もなく、「唯物論」を中心にした「西洋文明」を崩壊させるものと考えているが、実際には、「デジタル通貨の完全消滅」により、全く別の価値観、そして、新たな時代が形成される可能性である。(2020.10.30)

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西洋哲学の歴史的推移

今から2500年ほど前、「ソクラテス」や「プラトン」などから始まった「ギリシャ哲学」は、その後、「西ローマ帝国」、そして、「東ローマ帝国」などの栄枯盛衰の時期を経て、「西暦1600年前後」から、再度、輝きを取り戻した状況のようにも感じている。具体的には、「我思う、故に我あり」と述べた「デカルト」や「人間は考える葦である」と述べた「パスカル」などにより、新たな時代が始まったものと考えているが、この時に注目すべき点は、「人間と神との関係性」に変化が発生した可能性である。

つまり、「人間の能力」に対する期待感や信頼感が高まった結果として、その後、徐々に、「人類は、自然を征服すべきである」というような考えに至ったものと思われるが、この点に関するピークが、西暦1900年前後の「神は死んだ」という言葉のようにも感じられるのである。別の言葉では、それまでの「神を尊敬する人々」が、その後、「人間が神様となったような状況」へ変化し、その結果として、「過去百年間は、お金が神様に祭り上げられた時代」だった可能性のことである。

より詳しく申し上げると、私自身の「心の仮説」において、「人間の頭脳と魂の乖離」がピークに達した状態とも考えているが、実際には、世界中の人々が、「目に見えるもの」と「自分の欲望」を象徴する「マネー」に興味と関心を持った状態である。別の言葉では、「お金のためなら、どのような行為も許される」というような錯覚を持った結果として、「地球環境の悪化」が進行した展開とも言えるようである。

つまり、「お金や領土などの奪い合い」が激しさを増した結果として、反対に、「人類が、地球に存在を許されなくなる可能性」のことでもあるが、この点については、今後、「デリバティブバブルの完全崩壊」、そして、「デジタル通貨の完全消滅」という展開となった時に、はっきり認識されるものと考えている。別の言葉では、「お金が、神から紙に変化する事態」のことでもあるが、このような状況下では、今までの常識を完全に捨て去る必要性があるものと思われるのである。

より具体的には、「都会での生活」が難しくなる状況のことだが、この点については、今回の「コロナ・ショック」が、大きなヒントを与えてくれているものと感じている。つまり、「天からのメッセージ」が込められている可能性のことであり、実際には、「歴史を学び、今後の大変化に対応すべきである」、しかも、「地球環境の悪化を防ぎ、本当の意味での持続可能性を考えるべきである」という認識のことである。(2020.10.31)

本間宗究のコラムhttp://www.tender-am.com/column.html より許可を得て転載。

〈記事出典コード〉サイトちきゅう座http://www.chikyuza.net/
〔opinion10314:201125〕