東北フォーラム(井上明久元東北大学総長の研究不正疑惑の解消を求める会) 新着情報新着情報No.29 2017年6月10日

新着情報No.29 2017610

『金属』(Vol.87,No.6(2017), p.563-567)に掲載された、齋藤文良、矢野雅文両東北大学名誉教授の論説「東北大学『研究不正疑義の告発に関する調査報告書(20161215日付)』の意識的な誤認,科学的根拠なしの不合理判定―少数意見を述べられた委員の名誉回復が必須」の電子版を公表します。

標記の『金属』誌最新号に掲載された齋藤、矢野両名誉教授の論説は、朝日新聞科学欄(2017518日、新着情報 No.28)が報じた井上明久前東北大総長の論文疑惑に関する東北大学調査委員会の報告書の内容に強い疑問を提示しておられます。調査報告書は疑惑論文(JIM99論文)に「不正は無かった」としていますが、それは委員全員の意見ではなく、委員の中には「不正」と断じられた方がいました。両名誉教授は、報告書の3箇所で「少数意見」として言及されているそうした委員の見地に焦点を当て、この「少数意見」こそ、研究不正を判断する学術界の(世間一般の)常識に叶った判断であることを明確にし、「少数意見」として葬られた委員の名誉回復が急務である、とされています。

東北大学は、調査報告書に「少数意見」を書き込んではいますが、どなたが「少数意見」であったのか、そもそも評決の分布はどうであったのか、「不正は無かった」とまとめるについて採決をしたのか 等も明らかにせず、責任者の伊藤貞嘉研究担当理事、四ツ柳隆夫本調査委員会委員長は未だに記者会見さえ開いていません。

齋藤、矢野両氏の論説電子版は下記をクリックして下さい。

 

初出:「東北フォーラムホームページ 井上[元]総長の研究不正疑惑の解消を要望する会」より許可を得て転載:https://sites.google.com/site/wwwforumtohoku3rd/
〈記事出典コード〉サイトちきゅう座http://www.chikyuza.net/
〔study856:170611〕