気の休まるときがない中で、桜の季節を迎えた

 昨夜、高市首相がアメリカに発った。とんでもない大きな土産を背負ってこなければいいがと気がもめる。トランプの機嫌を損ねないように、何を言い出すか分からないトランプを相手に、首相は難しい局面に立たされているとか「専門家」たちが「真面目」に解説したり、「できることとできないことがある」との答弁を高く評価したりするのを聞いていると、情けなくなる。「手の内」を明かさないことや「曖昧」にすることが外交手腕のように取り沙汰されることもあるが、国際法違反の戦争には加担できない、憲法上、自衛隊法などの国内法から見ても、自衛隊を派遣することはない、という明確な発言こそが「国益」に沿うことになるのではないのか。

 アメリカとの関税交渉の中で、合意したアメリカへの80兆円強という巨額な投資の中身についても話し合われるが、その内容が明らかになって来た。
 時事ドットコムニュースによれば、その1弾としてば、5.5兆円、ガス・発電、原油輸出、人工ダイヤの3件で(2026年02月18日)、2弾として、10兆円でGEベルノバと日立による次世代型の小型モジュール炉(SMR)を建設する計画、天然ガス発電施設2カ所の建設事業が盛り込まれる見通しだという(2026年03月18日)。アラスカの原油増産に協力も具体化するらしい。

*「GEベルノバ」は、旧称ジェネラル・エレクトリック
* SMRとは、発電容量が30万キロワット以下と大型原発の3分の1ほど。構造が簡素で事故リスクを低減でき、建設しやすく工期も短くてすむとされる次世代型の原子炉

 日立の原子炉輸出といえば、イギリスからの撤退のニュースが思い出される。2019年1月、ウェールズ地方で進めてきた原発建設プロジェクトを断念したのだ。地元の反対も大きかった上、融資も人材も見通しが立たなかったという。

 SMRについては、東南アジアへの輸出も視野に入れてのことらしい。事故リスクが低減できたとしても、廃棄物の処理はどうするのか。日本国内において原発の再稼働、新設に意欲を示す高市政権、使用済み燃料、核のゴミの最終処分場として南鳥島への打診が始まった。福島の原発事故から15年、日本は、学習をしない国、反省しない国であることが露わになったと言えよう。

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春は足早にやって来た。ベランダ先の枝垂れ桜、何本かの支柱に支えられ頑張っている。上段は2月9日、下段はきょう3月19日撮影、ほぼ同じアングルだったのだが。

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初出:「内野光子のブログ」2026.3.19より許可を得て転載
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〈記事出典コード〉サイトちきゅう座  https://chikyuza.net/
〔opinion14737:260320〕