前回,『渡航中止勧告国は日本ではないのか』(6月26日付)で6月24日にコロナ感染者数第2波が来たと書いたが,「第1波が終わっていなかっただけ」という指摘を受けた(例えば山本太郎氏の街宣演説)。それはそれで正しい意見だろうと思う。また,コロナ患者対応ができているので今回の第2波は第2波ではないと専門家は主張する。コロナ禍と治療対策との関連比較でみる第n波論である。これはこれで間違ってはいない。しかしこの見方の弱点はコロナ患者数に対して対策・対処能力が低くなった場合しか,第2波としか認めない点である。対処能力がどれだけあるのか不明だが,対処能力が下回った場合,すでに感染者数や死亡者が相当な数になってしまっている。それまで東京警告(アラート)も緊急事態宣言も出されない。それでいいのか,どうか。
しかし一般の国民は,コロナ患者数が増えたかどうかで,第n波が来たかどうを判断するのではないだろうか。4月の最多記録である207人を越えれば対処能力如何に関わらず第2波がきたと思うのが自然である。ここ数日感染者数が100台を越えた。放置していてもいいのだろうか。
一方,東アジア,南東アジアは,感染者数が「0」に近づいてそれが何日も続いた場合,緊急事態を解除したか,準解除している。対して日本は短期間のうちに解除している。これは大きな違いである。
こたびのコロナ禍は長引くと言われている。つまり世界的なコロナ感染病が発生した以上コロナ菌は変異して,あるいは変異せず生き延びているから第1波は続いている,とみてよい。ワクチンが出来たとしてもそれが症状をさらに悪化させるという説もある。
ベトナムのVOV5やマレーシアbizナビをしばしば見てきたが,いずれもPCR検査を徹底的にやった。疑わしきは検査。しかしマレーシアの場合は症状がなくても陽性であれば隔離したのが特徴的である。
日本で感染経路不明者が6割以上を占める。それは陽性であるが症状がない人を隔離しないからである。厚生労働省及び東京都の誤りはここにある。まず和歌山県や島根県がやっているようにPCR検査を徹底的にやるべきである。そうして陽性者を隔離する。
PCR陽性で症状がないまたは軽い人は基礎疾患のある人や病弱の人にコロナ菌を移す。移されれば弱者は重篤に陥る。死亡する場合も多いだろう。それでいいのか。
訂正;マレーシアの死者数は121人です。死亡者0は20日間続いています。また,Sireh(シリー)の葉の学名はBetelでした。お詫び申し上げます。