1998年だったか99年だったか、各大学のラテンアメリカ研究者が集まってラテンアメリカの「免責」状況を非難する会合があった。反憲法的行為や汚職や武力抑圧で市民を殺しても権力者はのうのうと権力に守られている状況への批判を採択したようだ。実は僕もそこにいたのだが大学教師間の仲間意識で運ばれていてはっきりとした決着がつかめなかった。しかし、現在の日本のこの状況はまさにラテンアメリカの「偽善的非暴力編」であって、恐るべき反憲法的状況を毎日生きていて誰も権力者の罪業を裁こうとしていない。司法権は国民の前でさえ、ほとんど棚上げ状態になっている。しかも、その先には究極的「暴力状態」である「戦争参加」が目指されている。これは実に日本国民が共謀して、現実を「幻想」的に解釈し、「敗戦体験の想像力喪失」を権力とともに演じているプロセスなのではないか。選挙がありますという。ならば現時点の罪業は選挙で解決できるのか。この状況をどのように「世界」は理解するべきなのか。実際には安倍だけなのか? 官僚も、メディアも、いくつかの政党も、財界の狭窄な世界観と、日本会議の勝手な論理とともに歩んでいるではないか。このコースそのものが反憲法的事態なのに、まるで国民は憲法の改正事案を受け取った事態の皿の上に知能をかき集められているような状態だ。押しまくられているのだ。辺野古の戦いを支持する。今後、僕なりの行動を始めたい。ここで書いたことは事態のある一瞬の局面に過ぎないかもしれない。そうであることを祈っている。
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