第5次救援活動隊報告《その一》と選挙結果報告などからー連帯・共同ニュース

2011年4月25日 第109号

僕らはこの間に、東日本大震災救援活動や反原発集会、あるいは統一地方選挙など多くの取り組みをしてきました。連休を挟んでそれらはより多くのことが要請されると思います。福島第一原発の危機が進行していることと政府や東電等の対応への不満とその意思表示が強まってきているからです。この週末を中心にした活動の報告をいたします。(ニュース編集部)。

第5次救援活動隊は南相馬市をめざして行きました。

■23日(土)、①僕は自然災害にしても、原発禍にしても、その責任追求としての民衆の大衆的政治闘争を重視する者ですが、そうだとはいえ、現実に苦しんでいる民衆を救援する行動なくしては、こういった行動も”虚業”に変質する危険を有すると考えています。その意味で、立ち上げられた「市民会議」の生鮮野菜や水、タオルらを被災地の人々に届ける活動こそ、紛れもなく、”実業”として尊貴する者です。被災地の人々にありがたがられ、役に立てば、こちら、救援する側も元気、幸せ感をもらい、政治闘争にも精がでます。僕は、前回第4次の石巻の際は、仕事の都合で、行けず、仕分けの手伝いだけでしたが、今回はトラック隊の一員として端っこに乗りました。23(土)、9時、四谷事務所集合ということで、7時に家を出て、8時半に出向きました。今回は、常連の長船清治隊長、もう一人のドライバー、川本三郎さんとの3人組で、2泊3日です。ある政治グループの取材を受けた後、9:30頃出発。トラックは長年の「阻止の会」のロシナンテ役を果たすコンテナ車、1トン半近くのパルシステムから提供された野菜類と他からのタオル。パルシステムに重ね重ね感謝。特殊装備として、2種類のガイガーカウンター、一種はタンポポ車より借用、もう一種を、途中で貸していただき、いざ、東北自動車道へ。常磐道は未だ不通。タンポポ舎のは、通称CPM、単位はナノグレイ、もう一つはロシア製、これはマイクロシーベルト、毎時。出発の際は、0,019ナノグレイ。

■   ②、東北自動車道を宇都宮、白河、郡山と走り、二本松で高速を降り、二本松市の東和体育館に到着。午後5時前。ここは、福島県浪江町の被災者の人々が緊急避難していたところで、4~5日前この人々は、近隣の各ホテルに第二次避難し、分散して行きました。今は緊急支援物資の集積所になっており、かつ浪江町の人々の仮市役所となっています。 職員の方に事情を伝えたところ、歓迎され、まずタオル類を卸す。浪江町の住人で、第一次避難をした人たちで、役所手続きをしたり、ものを取りに来た人たちが、かなりな数、居られ、その人たちに生鮮野菜を受け取っていただきました。イチゴ、トマト、ほうれん草、タケノコ、夏みかん、ニラ、ピーマン、なすび、ジャガイモら。放射能汚染で、野菜、果物らは不足していましたから、大歓迎です。僕らは、これで大いに気合いが入り、気を良くし、一気に国道浪江町、葛尾村沿いの114号線をを南下し、海岸沿いの6号線に出て、目指す南相馬市、原の町の市役所に向かおうとしました。ところが、この試みはすぐに挫折しました。6号線は、既に規制が入り、20キロ圏合内にかかり、通行止めということで、警察官に追い返されました。引っ返して、それでは南相馬市に入るにはどの道を選ぶか、となり12号線を南下することとしました。12号線は阿武隈山系を通る、山又山の、山道とかわらない砂利道、泥道なのです。これは僕ら3人には物の数では、なかったのですが、脅威となったのは別のことでした。引っ返し途中から、計測器が強烈に赤ランプとなり、その数値は、3000ナノグレイ、ロシア製は、9、99までは計測されますが、それ以上は針が振り切れてしまいます。全くの脅威です。考えてみれば、この辺りは、新聞をにぎわす飯館村や浪江町の近くの山地とはいえ、盆地上の地形であり、放射能が滞留しやすい地域であったのです。さてこの事態を迎えつつ、僕らが深山幽谷の中、強烈な放射能を浴びつつ、いかにして、原町に行き着いたかについての報告は次回(その二)とします。  (文責 塩見孝也)

杉並区議選に新城節子さんと結柴誠一さんが当選、世田谷区長選挙に保坂展人さん当選
■ 4月24日(日)は統一地方選挙の後半選で市町村や区などの議員や首長を選ぶ選挙がありました。「9条改憲阻止の会」のメンバーとしても活動してきた新城節子さんと結柴誠一さんが杉並区の区議選で当選いたしました。いずれも上位(十位,十二位)でした。また世田谷区長選では我々と関係の深い保坂展人さんが激戦の中で当選いしました。今回の選挙は民主党の退潮が著しいい中で、反原発や脱原発の候補がどこまで伸長するかが注目されました。保坂さんは脱原発を掲げて当選されましたが、世田谷は人口八十万人都市でその活動が期待されるところです。

各地で反原発をめざす運動が新たな展開を見せています。

■ 4月24日(日)は各地で反原発や脱原発をめざす運動が大きな展開を見せました。東京では芝公園で「反原発集会」が前回を上回る五千人を結集し、経産省(原子力保安院)や東京電力、また中部電力などへの抗議行動を展開しました。代々木公園では「バイバイげんぱつ―エネルギーシフトパレード」が行われこちらは一万人近い人々が結集し、パレードという意思表示を行いました。また、浜岡原発を抱える静岡では1200人を結集した「菜の花パレード」が賑やかに展開されました。福島第一原発の危機は終息されず、また政府も東電も正確な情報を開示しない中で原発災害は継続しています。垂れ流し状態の放射能被害がどうなるのかは誰も分からず、政府は後手というべき対策しか講じてはいません。人々の不安と怒りが大きな動きとして示されるようになってきていますが、「福島第一原発の暴発阻止」「浜岡原発停止」をさしあたっての具体的課題としつつ、原発推進政策の転換をめざす必要があります。と同時に原発推進をしてきた、政府や企業、メディアの責任追及とその変革をめざさなければなりません。連休を挟んでこの声をさらに大きいものにする闘いを私たちは目指したい。6月11日には全国で30万人が集まる集会などを準備されています。4月27日に原発問題の院内集会(主催:超党派国会議員)がある。時間:13時~17時。場所:衆院第一議員会館の多目的ホールです。   (文責 三上治)

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