2012年6月12日 連帯・共同ニュース第264号
■ 写真の向こうの樺さんの微笑にはいつも胸に刺さるものがある。それでもこの胸を刺すものがあるから樺さんに会いにくるのだと思う。これは彼女の生きられたはずの時間への思いが、僕らの生きてしまった時間への波紋を引き起こすことがあるためだ。この波紋は僕らが歴史の中で生きていることの証でもあるように思う。僕らは彼女の生きられたはずの時間(世界)を想起し、想像することで僕らのもう一つの時間(世界)を自己の中で創出しているのだ。樺さんへの思いは人それぞれだろう。だから、僕らが想像し、想起する彼女の未成時間(世界)もさまざまかもしれない。しかし、そこには同時代という共通性もまたある。僕らは樺さんの微笑のなかでしばし歴史(世界)を取り戻す。これはやはり、僕には大切なことだと思う。人が歴史を失うことは生を失うことであり、未来はいつも歴史を想起しつ続けることと相等しいのだからである。今年もまた、僕らは紫陽花の季節の中で樺さんを偲ぶ。6月15日(金)午後13時から国会旧南通用門前にて偲ぶ会を催す。例年のように日本山妙法寺石橋行受さんの読経や献花も行われる。
■ 今週は大飯原発3,4号機の再稼働決定の山場である。連日、官邸や経産省などに向けたプチデモ等の多彩な形での決定阻止に向けた行動が展開されている。テントにも激励に訪れる人が増えている。6月16日・17日には福井市中央公園での集会があり、テントひろばはバスツアーで参加する。「脱原発や反原発は精神論だ」というのが野田首相の言らしいが、見識なき政治決定しかできない御仁が何をか言わんおやである。国民の意志や声と遠く離れた場所で政局という名の政党間抗争と駆け引きに終始している君らを国民は見限っている。長くない政治生命のなかで、原発再稼働の決定などして欲しくないだけだ。野田首相よ、原発事故収束宣言がどのようになっているか国民に説明してみよ。出来るはずはないのだ。恥の上塗りのような行動を繰り返すのは避けよ。国民はいつまでも君らの愚行を許しはしないのである。
■ 6月15日(金)午後6時、総評会館2階大ホールで「許さない!日米政府の沖縄への構造的差別」の集会がある。司会は上原公子(元国立市長)、山内徳信(参議院議員)、伊波洋一(元宜野湾市長)らの発言がある。また、テントから椎名千恵子や淵上太郎の発言もある。
■ 6月13日(水)、19時からテントローテーション全体会議が持たれる。連絡《070-6473-1947》。
政府の動きを注視し、僕らは取れる限りの行動を、テントを拠点に展開しよう。 (文責 三上治)