中曽根元首相ら7人に、「年2000万円」の献金を18年間も
自民党政権時の総裁に毎年盆暮れに、巨額の政治献金をしていたことが明るみに出た。朝日新聞7月28日付朝刊がすっぱ抜いたもので、選挙のあるなしに関係なく、1回1000万円で年2回献金していたという。
同紙によると、1972年から18年間で、その間の総理は田中角栄、三木武夫、福田赳夫、大平正芳、鈴木善幸、中曽根康弘、竹下登氏の7人。1974年の電力業界が政治献金の廃止を決定した後も続いていたという。6氏が亡くなっているため、中曽根氏1人だけが事情を知っているはずだ。しかし同氏が否定するに違いないから、本質は闇の中に葬られてしまった。
元関電副社長が勇気ある証言
朝日記者の取材に応じて、献金の内要を証言したのは内藤千百里・元関電副社長(91歳)で、1962年に故葦原義重社長の秘書になり、政財界とのパイプ役を務めた人物。[トップシークレットだった」との証言は重い。同紙のコメントによれば、「政治資金規正法は金権スキャンダルのたびに改正を重ねた。ロッキード事件後の1980年に政治家個人が受けた献金の収支報告が義務化され、リクルート事件や東京佐川急便事件を受けて99年に政治家個人への企業・団体献金が禁止れた。99年までは政治資金収支報告書に記載していれば問題ないが、記載の有無は取材で確認できなかった」という。
電力会社と国家の癒着構造そのもの。沖縄を除く本土電力にも同じような献金疑惑があるのではないかと勘ぐりたくなる。
勝俣元東電社長ら3人に「起訴相当」の議決
一方、各紙7月31日付夕刊は、「東京第五検察審査会は7月31日、東京地検が東電元か幹部ら起訴処分とした42人のうち、勝俣恒久東電社長ら3人について『基礎相当』とする議決を公表した」と報じた。
〝原発安全神話〟を盾に
未曾有の福島第一原発事故。3年余の歳月が流れてしまったが、汚染水漏れなど事故修復は遅々として進まない。〝原発安全神話〟を盾に、防災対策を怠った責任はまことに重大だ。まして、政治献金などとんでもない話である。
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