(メール転送です) (1)ガンダーセン・松村昭雄-事故収束についての最近の議論,(2)元東京電力社員・木村俊雄が告発する福島原発事故の真相

著者: 田中一郎 : ちょぼちょぼ市民/原子力資料情報室会員
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以下,2つのメールは,原子力ドンキホーテの藤原節男様からのものです。

転送いたします。

(その1)—–Original Message—–

Subject: [原子力安全:155] ガンダーセン・松村昭雄-事故収束についての最近の議

各位(拡散希望)

from 藤原節男(原子力公益通報者、原子力ドンキホーテ)

件名:ガンダーセン・松村昭雄-事故収束についての最近の議論

頭書の件、2013年5月31日、元国連職員の松村昭雄氏が、バーモントのアーニー・ガ

ンダーセン氏の自宅に招かれ、戦略的なミーティングを行った。ミーティング状況の

動画を「カレイドスコープ(万華鏡)」ホームページにて、みることができます。ミー

ティング(英語)の全てが日本語翻訳付きです。

【カレイドスコープ(万華鏡)」ホームページ動画URL】

http://kaleido11.blog111.fc2.com/blog-entry-2285.html

【テーマとその内容】

◎国際的な独立調査団について:

松村昭雄氏: 国連が核物理学者、原子力工学の科学者、地質学者などからなる独立

した調査団を編成し、改めて検証を行うよう要請する書簡を、国連の潘基文(パン・

ギムン)事務総長あて送った。

ガンダーセン: 専門家による国際独立調査団を編成の上、福島に派遣し、これ以

上、日本の人々を放射線被曝させないため、論理的に正しい対策を策定し、急ぎ、実

行する必要がある。原子力発電推進のIAEAに調査を任せることは、馬鹿げている以上

に危険である。事故収束作業は、東京電力以外の手によって行う必要がある。独立調

査団は現地に留まり、作業の進展の監督をする。また、この独立調査団は日本政府に

対して、問題解決に必要な費用を支出するよう圧力をかけられるようにする。

◎発電所内、数百基のタンクに貯蔵されている放射能汚染水について:

ガンダーセン: 何百とある汚染水タンクは、きわめて高い値の放射性物質を含んで

おり、しかも、このタンクは耐震構造を持たない。大地震が発生すれば、700以上あ

るタンクから高濃度の汚染水がほとばしり出て、太平洋になだれ込むことになる。

◎福島4号機の使用済燃料プールについて:

ガンダーセン: 4号機使用済燃料プールの冷却機能が失われれば、大量の核燃料が

ジルコニウム火災を起こし、広大な国土を汚染してしまう。大地震が発生すれば、使

用済燃料プールが損傷し、冷却水が失われ、燃料は発火点温度まで上昇し、火災が発

生する。

◎福島3号機の使用済燃料プールについて:

ガンダーセン: 大地震が発生した場合、3号機は倒壊の恐れがある。3号機使用済

燃料プールが2011年3月14日に爆発(注)した際、巨大な衝撃波が生みだされ、原子炉

と原子炉建屋が最大の損傷を受けた。(注) 正確には『爆轟』、あるいは『即発臨

界』、詳しくはガンダーセン氏による解説をお読みください http://kobajun.chips.

jp/?p=5311

◎福島第一原発への地下水の流入について:

ガンダーセン: 建築物が90センチ沈み込むことにより、建屋基礎部分にかかる水圧

が高くなっている。これが福島第一原発の原子炉建屋の地下部分に殺到している地下

水の量が、一日に400トンにも達している。原子炉格納容器には構造上、配線類、注

排水パイプを通す穴が開いている。本来なら格納容器内にあるべき放射性物質がこう

した経路を伝い、他の建物まで汚染する状況が続いていると考えられる。中村興一博

士は、問題となっている地下水面を下げるために、その溝の外側に井戸を掘ることを

提案した。溝の中に敷き詰められたゼオライトが、放射性物質を吸着して、これらの

井戸の中に放射性物質が入り込むのを防ぐ働きをする。

◎福島第一原発からの絶望的な汚染水の流出防止策について:

ガンダーセン:

原子炉格納容器の漏出個所をふさいでしまうことが必要。漏出個所を特定し、その

穴を塞がなければならない。しかし、今や、その対策も、原子炉建屋付近の放射線量

が驚くほど高い値になってしまったために、非常に難しい。誰かにコーキング剤を持

たせ、「これであちこち穴を塞いで来てくれ…」などとは、間違っても言える状況で

はない。汚染水の流出を防止するには、地下水面を下げ、これ以上建屋付近に地下水

が入り込まないようにするしかない。事実を申し上げる。フェアウィンズは、この技

術を持つアメリカ国内の企業2社と詳細な打ち合わせを行った上で、この対策を福島

第一原発において実施するよう日本側に働きかけた。しかし日本側の回答は

『ノー!』、どちらの社の提案も拒絶した。ゼオラ

イトを敷き詰めた溝を使う技術は、アメリカ国内のウェスト・バレー原子力発電所で

実際に行われており、非常に、非常に高い効果が証明されている。

(その2)—–Original Message—–

Subject:元東京電力社員・木村俊雄が告発する福島原発事故の真相1/2、2/2

各位(拡散希望)

from 藤原節男(原子力公益通報者、原子力ドンキホーテ)

件名:元東京電力社員・木村俊雄が告発する福島原発事故の真相1/2、2/2

頭書の件、元東京電力社員・木村俊雄さん(注1)が、東京電力の福島原発事故評価報

告書の不備(注2)を指摘して、事故の真相(格納容器内配管破断による事故進展の可能

性)を記者会見で告発した。

(注1) 木村俊雄:元東京電力福島第1原発の技術員で、現在、高知県幡多郡に移住。

経歴と再稼働についての意見は以下のURL参照方。

http://www.youtube.com/watch?v=AgUz0G00e2w

(注2) 後藤政志さんが記者会見に同席して、事故を解説した。

東電、規制当局が「津波がすべての事故原因であり、津波到着以前の地震による格納

容器内配管破断はなかった。事故再発防止として津波対策さえすればよい。再稼働で

きる」というのなら、航空機のボイスレコーダに相当する「過渡現象記録装置」の全

てのデータ、即ち、著しい原子炉水位低下データ(ワイドレンジ水位計)、炉水温度計

データ、格納容器内温度上昇データ、サプレッション温度上昇データ、格納容器サン

プ水位計変動データと床ドレンサンプポンプ起動停止(くみ出し)との関係、排気筒放

射線モニターの指示値変動、CRDハウジング温度上昇等々、全てのデータを開示し

て、格納容器内配管破断との関係をきちんと説明する必要がある。「津波だけがすべ

ての事故原因」というシナリオをでっち上げる

ために都合のよいデータを使用した報告書はダメ。

また、大LOCAよりも小LOCAのほうが危険。東電社員は、エンジニアとしての良心はな

いのか。

◎元東京電力社員・木村俊雄 が告発する福島原発事故の真相1/2

http://www.youtube.com/watch?v=E0vuaqOYFZ0

◎元東京電力社員・木村俊雄 が告発する福島原発事故の真相2/2

http://www.youtube.com/watch?v=6wyssg2pXtE

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藤原 節男(Fujiwara Setsuo、原子力公益通報者、原子力ドンキホーテ)

単行本「原子力ドンキホーテ(藤原節男著、ぜんにち出版)」絶賛発売中

元原子力安全基盤機構検査員

元三菱重工業(株)原発設計技術者

〈記事出典コード〉サイトちきゅう座 http://www.chikyuza.ne/
〔opinion1410:130811〕