アジア記者クラブ1月定例会
「なぜシリアが標的なのか 米が狙うダマスカスからテヘランへの道」
日時:2012年1月24日(火)18時45分~20時45分
会場:明治大学リバティタワー7階(1074教室)
東京都千代田区神田駿河台1-1 JR・地下鉄「御茶ノ水」・都営線「小川町」下車
参加費:ビジター1500円、会員・学生・年金生活者・ハンディのある方 1000円
ゲスト:青山弘之さん(東京外国語大学准教授)
シリアでは2011年3月の抗議デモ発生以来、国内で激しい戦闘が続いている。この間、バッシャール・アル=アサド政権は外国勢力による破壊工作が存在することを度々指摘し、それを口実に武力弾圧に踏み出してきた。それに対して欧米諸国は、リビアのカダフィ政権転覆の場合と同様に、メインストリームメディアを総動員する形で、民主化の動きを弾圧する“独裁政権による恐怖政治の結末”だという構図を大宣伝してきた。チュニジアやエジプト、リビアで“アラブの春”を実現させたのだから、次はシリアだというのだ。
本当にそうなのだろうか。シリア全土で治安部隊に殺害された民衆の数が、人権団体やマスメディアから刻々と伝えられるのだが、そもそも「誰がどのように集計しているのか」という疑問はわかないのか。シリア制裁が決議された国連安全保障理事会でロシアと中国が拒否権を行使したことは記憶に新しい。盛んにメディアが伝える政府軍と戦う離脱兵の正体が、アルカイダやサルバドルオプションとして中南米で悪名をはせた“死の部隊”であることも明らかになってきた。イランは11月、NATO軍やイスラエルがシリアを攻撃した場合、イランが攻撃されたものと見なすと警告。12月には、リビアから600人の戦闘部隊が密かにシリア国内に送り込まれたことをロシアメディアがすっぱ抜いた。
1月定例会は上記の情勢を受けて、長年シリアを中心にした地域研究に取り組み、シリアへの留学研修経験もある東京外国語大学の青山弘之さんをゲストにお招きします。当日はシリア情勢を中心に、イラク戦争から今日に至るまでの歴史軸、アラブの春とシリアを標的とした欧米の介入の動き、サウジアラビアとシリアの関係、イラン攻撃の危機など周辺事態も視野に入れながら、中東全体のかでシリア情勢が何を示唆しているのかを青山さんに解説 していただきます。
<主催>
アジア記者クラブ(APC)、社会思想史研究会
連絡先 アジア記者クラブ(APC)〒101-0061東京都千代田区三崎町2-2-13-502
Tel&Fax:03-6423-2452