トランプ大統領誕生に象徴される米国の政治変動は、一つの時代の終わりの始まりを予感させる。米軍事戦略に深く規定されてきた東アジアの戦後秩序は、転換するのか。沖縄の自己決定権の行方は?日米同盟はどうなる?米中関係は?朝鮮半島情勢は?-激動の東アジアを読み解く。そして、1952年の「サンフランシスコ・システム」成立から65年-「東アジアの中の沖縄/日本」の未来を共に考える。
◆日 時 2017年4月22日(土)13時開場―17時
◆出席者 新垣毅・康宗憲・丸川哲史・二木啓孝(司会)
◆会 場 文京区民センター3A(℡03-3814-6731)
◆資料代 500円 ★賛同・ご協力を! 団体2000円/口、個人1000円/口
◆主 催 〈4.28〉シンポジウム実行委員会
(呼びかけ 沖縄文化講座 連絡 ㈱情況出版 ℡03-5213-3238)
出席者のプロフィール
新垣毅(あらがきつよし):日本国家と対峙する沖縄の闘いの現状と自己決定権の行方を論じる。1971年、那覇市に生まれる。98年琉球新報社入社。中部支社、編集委員、社会部デスク、文化部記者兼編集委員を経て昨年4月から東京支社報道部長。編著に琉球新報連載を基にした『沖縄の自己決定権-その歴史的根拠と近未来の展望』(2015年高文研)。
康宗憲(かんじょんほん):激動する朝鮮半島情勢と東アジアの平和を論じる。1951年生まれの在日2世。ソウル大学在学中に国家保安法違反容疑で拘束、77年死刑判決確定。82年無期懲役に減刑。88年仮釈放。89年日本に帰還。2012年再審、15年大法院で無罪確定。大阪大学などでアジア現代政治を教える。著書に「死刑台から教壇へ―私が体験した韓国現代史」(角川学芸出版2010年)。
丸川哲史(まるかわてつし):米中関係の行方を論じる。1963年生まれ。明治大学教員。台湾・大陸中国・東アジアの文化と思想研究。著書に『思想課題としての現代中国 革命・帝国・党』(平凡社2013年)『魯迅出門』インスクリプト14年)『阿Qの連帯は可能か―来たるべき東アジアのために』(せりか書房15年)。翻訳に『台湾68年世代―戒厳令下の青春』(作品社14年)など。
二木啓孝(ふたつきひろたか):司会を担当。日本政治と日米同盟の行方を論じる。1949年に生まれる。『週刊ポスト』『日刊ゲンダイ』記者を経て現在はフリーランスのジャーナリスト。著書に『永田町の通信簿』(作品社96年共著) 『手に取るように政治がわかる本』(かんき出版02年)など。
〈4.28〉シンポジウムの記録
〈4.28〉シンポジウムは2013年からスタートした。「東アジアの時空間の中に沖縄/日本関係を捉え返す」というのが一貫したテーマ。〈4.28〉は、サンフランシスコ講和条約が発効した1952年4月28日。敗戦後7年目にして日本は形の上で「主権」を回復したが、沖縄は過酷な米軍占領下に置かれた。72年「復帰」=再併合後も日米共同管理の下で沖縄の軍事植民地状況は続く。
[2013年]
「サンフランシスコ講和条約60+1年」を共通テーマに、2013年4月28日東京・文京区民センターと5月18日那覇・自治会館で連続シンポ。東京シンポは、司会がジャーナリストの二木啓孝さん、出席は石垣島の大田静男さん、名護・ヘリ基地反対協の安次富浩さん、ピープルズプラン研究所の武藤一羊さん。沖縄の山城博治さんからビデオメッセージが寄せられた。参加者約200人。那覇シンポは、司会が沖縄タイムスの長元朝浩さん、出席は早稲田大学院大学の李鍾元さん、明治大学の丸川哲史さん、大田静男さん、映像批評家の仲里効さん。約120人が参加した(報告は情況誌2013年7・8月合併号に掲載)。
[2014年]
「東アジアの中の沖縄/日本」をテーマに、2014年4月27日東京・文京区民センターで開催され、約150人が参加。司会は二木啓孝さん、出席は沖縄の思想家・詩人の川満信一さん、恵泉女学院大学の李泳采さん、丸川哲史さん。沖縄の安次富浩さん、山城博治さんからメッセージが寄せられた。(報告は情況誌2014年11・12月合併号に掲載)。
[2015年]
「敗戦70年の日本と沖縄/アジア」をテーマに、2015年4月25日に東京・全水道会館で開催され、約130人が参加。出席は沖縄の映像批評家の仲里効さん、広島大学の崔真碩さん、明治大学の丸川哲史さん。沖縄の安次富浩さんからメッセージが寄せられた(報告は情況誌2015年7月号に掲載)。
[2016年]
「〈反テロ戦争〉に向かう時代に考える―世界史の中の沖縄/辺野古」をテーマに、2016年4月24日開催。司会は専修大学の伊吹浩一、出席は国際基督教大学の田仲康博さん、イスラーム研究の板垣雄三さん、明治大学の丸川哲史さん。約100人参加。沖縄の安次富浩さんからメッセージが寄せられた。(報告は情況誌2016年8・9月合併号掲載)