2012年4月13日 連帯・共同ニュース第244号
■ テレビでは恒例の桜前線を報道しているが、巷では加速する政府の政治的な動きに緊張が高まっている。消費増税法案をめぐる民主党内部の亀裂と対立。それでも法案を閣議決定し国会提出の野田内閣への反発。消費増税が今、なぜ必要かの議論も説明もないまま進行する事態は現在の政治を映し出している。この中に大飯原発の再稼働を急ぐ政府の動きもある。ここに共通するのは政府が政治的な見識や構想で事態に対応する能力がなく、結局のところ官僚主導で事を進めていることである。東日本大震災や原発震災の遅遅として進まない復興はその象徴であるが、だからといって混迷の故に出てくる政府や権力の暴挙を許してはならない。緊急の課題は大飯原発の再稼働を急ぐ政府の所業であるが、僕らはあらゆる力を結集してこれを辞めさせねばならない。
■ 大飯の現地では監視のためのテントが三つ建った。これは14日以降さらに増え再稼働に反対するテント村ができつつある。大飯町大島南浦には福島飯館村も皆さんもテントを建てるといわれている。福島の人々の怒りがこんな風に実現されようとしている。4月14日と伝えられる枝野通産大臣の福井県への再稼働説得来県に対しては福井県庁包囲行動を展開する。すでに報じた通り関西電力の本社前では小林圭二さん(原子力学者)がハンストに入られている。関西では再稼働に反対する自治体や地域住民の動きが高まっておりこれは日増しに高まっている。
■ 首都圏では4月17日(火)には経産省前テントひろばで正午12時から記者会見を機に入る「集団ハンスト」を前に緊張が高まっている。この集団ハンストは4月17日(火)から5月5日(祝)までの再稼働に反対する第一次行動である。この4月17日の記者会見には国会議員や「1000万アクション」の呼びかけ人なども参加の予定であるが、僕らはこれを国民的な、また大衆的な意思表示として盛大に実現し、国民の意志や声を無視した政府の暴挙に対するものとして展開する。集団ハンストはそれぞれの意思と条件に応じて多様な形を持ってなされるが、これを中心にした再稼働に反対する意思表示の大きな姿が出現することである。政府の密室的な意思決定に対して国民的、あるいは大衆的な意志表示が対抗的に示されることだ。経産省前のテントやその周囲に現れるこの声と意思の磁場、それを持って5月5日まで対峙し続けるのだ。ここに出現する光景は国民の意思や声として政府の暴挙を阻止する力になる。盛大に賑やかに、かつ持続的にこの行動を実現することで再稼働阻止の局面を変えよう! (文責 三上治)