平成22年基準「消費者物価指数全国」の平成25年5月分(2013年6月28日公表)に依りますと「生鮮食品を除く総合」では、0.00%とデフレ傾向に反作用が認められます。 この理由は、円安に依るエネルギー輸入価格の上昇を原因とした電気料金その他の値上げでしょう。
輸入価格は、円安傾向が続けば、あらゆる品目で値上げがあるでしょう。 日銀のインフレ2%目標は、仮に、輸入インフレに依り達成出来るとしても、それで、日本経済再生が可能でしょうか。 価格上昇分は、他国へ流失するのです。
電気・ガス料金は、この先も値上げが連続して行くことでしょう。エネルギー価格が高騰すると、生鮮食料品その他の品目も価格据え置きは不可能になります。 ガソリン料金は、7月に入ってレギュラー看板価格でリッター当たり146.7円にもなっています。
http://www.jiji.com/jc/zc?k=201306/2013062700768&g=eco
5カ月連続の一斉値上げ=8月分の電気・ガス料金 時事ドットコム 2013/6/27
http://carlifenavi.com/gs/price_graph/2/1/0
ガソリン価格推移 最近1年間のレギュラー価格 CarlifeNavi
尤も、国民健康保険料(税)では、過去から、一般常識では凡そ考えられない値上げが平然と実施されて来ました。 今年も、東京23区内では、年2万円から16万円もの値上げの人もいるそうですし、「赤旗」に依ると「受け取った住民から『高くて払えない』 『毎年値上げが繰り返され、もう限界』と悲鳴が上がって」いるそうです。 東電の電気料金値上げも、これに比べると可愛いものでしょう。
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik13/2013-06-18/2013061801_01_1.html
東京23区 高すぎる国保料に悲鳴 「払えない」「限界」 役所に殺到 しんぶん赤旗 2013年6月18日
更に、消費税値上げも確実に実施されますので、日銀が異次元の金融緩和を実施しなくても、2%程度のインフレは、問題無く実現出来るのでは無いのでしょうか。 それに、安倍政権主導で、国と地方行政庁での各種手数料等、保険料等々の値上げが為されれば、日銀の出番は無いのでは、と思うのです。 それとも2%の目標は、「税抜き」でしたか。
矢張り、異次元の金融緩和は、財政ファイナンスであるとの思いを強くします。 問うに落ちず語るに落ちた財務相の発言「日本は自国通貨で国債を発行している。(お札=日銀券を)刷って返せばいい。簡単だろ」は、その証拠です。その先にある地獄を観た国は、歴史の警告を厳粛に受けているからでしょうか、日銀の緩和策には厳しい眼を向けています。 円札をストーブに薪代わりにくべたり、壁紙代わりに貼ったりする世の中が出現しないように、と願うばかりです。
http://www.jiji.com/jc/zc?k=201306/2013061700847
国の借金「刷って返せばいい」=財政ファイナンスを容認?-麻生財務相 時事ドットコム 2013/06/17
http://www.youtube.com/watch?v=WI1i5yhwOz8
Hyperinflation – Germany 1923