2012年5月28日 連帯・共同ニュース第258号
■ おおい総合運動公園テント設置より5日目 の25日(金)、「原発設置反対小浜市民の会」主催の「交流会」が開かれた。約40人が参加した。椎名さん、黒田さん、木田さん、森園さんなど福島の女性たちを初め、関西の活動家、東京のタンポポ舎の面々、プラント技術者の会そして、経済省前テントからの参加など多彩な現地支援活動集会ともなった。参加者の中には、中嶌哲演さんほか二人の僧侶の姿もあった。小浜市会議員、元労組、元民主党員など政治家魂を失わぬ意気さかんな男性たちが、福島の女性たちの体験談に聞き入り、3・11以降の事故・災害の真相に深く打たれた様子だった。福島の女性たちひとり二時間でもたりない語り手だが、地元の原発依存のやむにやまれぬ民意を慮りそれぞれ弁舌は控え目だった。椎名さんは、かんしょ踊りを能のパントマイムにふりを変え自分を殺すようにして、伊達市の詩人・久間カズコさんの被曝詩を朗読された。米軍の兵士にも伝わるような芸能の可能性を考えさせられた。しかし、また泣いたのは、福島の女性たちだった。あの事故以前の美しい風土がここにあり、過去の自分が、子供たちが、そして男たちがここで蘇るからだ。
■ 26日(土)の「もうひとつの住民説明会」に関しては、福井、朝日、毎日、読売でも新聞報道されている。約140人以上の参加で、五人の福島女性、朴さん、小林さんのお話は、価千金だった。或るおおい町の男性はこう語っている。「原電への懐疑は村八分になりました。3・11から変わりましたが、真実の生の声は重みが違います。事故の恐ろしさが実感できました」。さらに、6月3日には、中沢新一、高橋源一郎などが、おおいの民俗史の重要性を訴えるフォーラムが小浜市で開かれる(ニソの杜から日本の未来を考えるシンポジウム。グリーン・アクテイブ主催)。また、槌田東大裁判の証人となった武田教授の「おおい原発は震度7に耐えなくてはならず、目先の雇用問題にかかずらっている場合ではない」というメッセージが福井新聞で報道されている。おおいの未来は再稼働阻止からだが地元住民おおい町の人々は関西電力の核開発推進派に抵抗することがまだ困難な模様だ。おおいの今後を見守って欲しい。(文責 須藤道郎)
■ 6月16日か17日かに福井市で開かれる予定の現地集会に経産省前テントひろばはバスツアーで参加することを決定した。前日に東京を出発し集会に参加。料金などは参加しやすい方法を検討。料金は三千円に。申込はテントひろばの係《070-6473―1947》まで。(詳細は次号にて)。