【講座】
欲望の政治
――ジル・ドゥルーズ、フェリックス・ガタリ『政治と精神分析』を読む
(全10回・最終金曜日、19時~21時)[5月27日開講]
現代社会の政治性の分析を行う場合、ひとびとの欲望の次元を考慮に入れ、政治に精神分析を導入しなければならない。そのためには、精神分析という学問の政治性の次元を反省的に捉え返す思想的で理論的な作業が、同時に必要となる。政治に精神分析を導入し、また、精神分析に政治を導入することによって、《政治と精神分析》に対する《批判》を同時に遂行して《新たな政治》を構想するというテーマは、ドゥルーズとガタリの『アンチ・オイディプス』から『千のプラトー』へと至る『資本主義と分裂症』の思想的で理論的な営みを根底から支えている。ドゥルーズとガタリ共著『政治と精神分析』は、『資本主義と分裂症』を解読するための導入の位置を持つとともに、現代社会の政治性のあり方を踏まえたうえで、新たな政治を構想するための手がかりを与えてくれる。本講座は、この《新たな政治》を探究する試みである。今年度は、『政治と精神分析』の日本語訳を逐次的に読み解読する。
【テキスト】
ジル・ドゥルーズ、フェリックス・ガタリ共著『政治と精神分析』(杉村昌昭訳、法政大学出版局、1994年)。必要に応じて適宜、フランス語原典を参照し、プリント教材なども使用する。
(2011年)
[1](5月27日)
[2](6月24日)
[3](7月29日)
[4](9月30日)
[5](10月28日)
[6](11月25日)
[7](12月23日[変則])
(2012年)
[8](1月27日)
[9](2月24日)
[10](3月30日)
【講師】
宇波 彰(うなみ・あきら)
(評論家 )
専攻:哲学・記号論
著書・論文:『記号的理性批判―――批判的知性の構築に向けて』(御茶の水書房、2007年)、『力としての現代思想―――崇高から不気味なものへ』(増補改訂版、論創社、2007年)、『記号論の思想』(講談社学術文庫、1995年、講談社)、『誘惑するオブジェ――時代精神としてのデザイン』(紀伊国屋書店、1991年)
【場所】
変革のアソシエ事務所 中野区中野2-23-1ニューグリーンビル3F 309号室(JR,地下鉄南口徒歩3分)交番の裏の坂道を登り、新宿方向へ。http://homepage3.nifty.com/associe-for-change/map.html
【受講料】
講座は、全10回で8,000円。各回の当日参加は1回1,000円。