『ねむらない樹』(侃侃房)?!に「阿部静枝」について書きました。

 8月31日は、阿部静枝の命日であった。葬儀は、1974年9月10日、地元の池袋の祥雲寺で執り行われた。歌人、阿部静枝について知る人は、歌人でも少ないかもしれない。よく間違われた歌手「あべしずえ」すら知る人も少なくなった昨今である。私は、『ポトナム』という短歌雑誌で、阿部静枝の晩年に師事したことになる。
 今回、侃侃房(かんかんぼう)の『ねむらない樹』7号に、葛原妙子特集の中での「阿部静枝」についてという依頼であった。『ねむらない樹』、まだ、手にしたこともない雑誌、このムックは若い歌人たちの活動の場らしい評判は聞いていた。少し戸惑いながら、2頁ほどの文章ならと書くことにした。若い人たちに阿部静枝や「女人短歌会」について、知ってもらうことがでできればと思った。

 Img168

 このさし絵の静枝は、いつの頃の写真をもとに描いたのだろう。若々しい。静枝の甥にあたる阿部徹雄は、毎日新聞のカメラマンだった。彼の手になる戦前の静枝の写真に接することができた。ブログの記事が縁で、徹雄の子息阿部力さんから送信していただいた。また、静枝の遠縁にあたる櫻井敦子さんからは、自ら作成した詳細な静枝のルーツを示す系図をいただいている。これもブログの記事が縁であった。お二人とはいまも、メールでの情報交換が続ている。ありがたいことである。

クリックするとpdf版でお読みいただけます。
ダウンロード – e998bfe983a8e99d99e69e9de58685e9878ee58589e5ad90.pdf

 5f24f64d268bdc78696f_20210904210101

初出:「内野光子のブログ」2021.9.4より許可を得て転載
http://dmituko.cocolog-nifty.com/utino/2021/09/post-64ebd6.html
〈記事出典コード〉サイトちきゅう座 https://chikyuza.net/
〔culture1014:210906〕