(2022年9月10日)
明日(9月11日)の沖縄は選挙一色。この選挙結果は全国的に重要な意味を持つ。注視せざるを得ない。
7月参院選の後は、政権にとっての「黄金の3年」が始まると言われた。この間、国政選挙がない。政権は、世論を気にせずに思い切ったことができる。あわよくば、この間に改憲も…、とさえ言われてもいた。が、この3年のスタートの現実は、政権にとっての黄金どころではない、土砂降り泥沼の2か月である。内閣支持率も、自民党支持率も急速に低下している。主要メディアの一部には、「(政権与党は)解党的出直しを迫られている」との見解さえ見られる。
その世論の動向が、明日の沖縄の諸選挙で確認される。この沖縄の選挙結果は来年4月の統一地方選を占う。その統一地方選の結果は、「黄金の3年」のメッキを剥がすことにもなる。「3年」持たずして、総選挙必至となるかも知れない。
明日投開票される沖縄選挙のハイライトは任期満了に伴う知事選。《沖縄県内最大の政治決戦》と言われている。玉城デニーの再選をかけた選挙戦。立候補者は下記の3名。
玉城デニー・現職=「オール沖縄」(立民、共産、れいわ、社民、社大、新しい風・にぬふぁぶし)推薦
佐喜真淳・新人=自民、公明推薦
下地幹郎・新人
もともと主要な争点は、《辺野古新基地建設の賛否》や《経済対策》であった。これに、統一教会や安倍国葬問題がどう影響するか。
知事選だけでない。注目されるのが、1議席を争う県議補欠選(那覇市・離島区)。
県議補選にはいずれも新人で前那覇市議の上原快佐(カイザ)他の4人が立候補している。県議会の定数は48。玉城県政の与党24(共産・立憲・無所属)、野党(自民・公明)21、中立3と色分けされていた。与党県議の一人が、那覇市長選(10月16日告示、23日投開票)に立候補するため辞職し、那覇市・南部離島選挙区(被選挙数1)で補選となった。補選に立候補のカイザは、「オール沖縄」の前那覇市議。与党議席半数維持のために、勝たねばならない選挙。
さらに、任期満了に伴う宜野湾市長選。前回2018年と同じ顔ぶれ。再選を目指す現職の松川正則=自民、公明推薦=に、「オール沖縄」勢力が支える元県高校PTA連合会会長の仲西春雅=立民、共産、れいわ、社民、社大、新しい風・にぬふぁぶし推薦=が挑む。
そして、本部(もとぶ)、大宜味(おおぎみ)、伊是名(いぜな)の3町村では首長選があり、5市と19町村の計24市町村で議員選が投開票される。24市町村の総定数348に対し418人が立候補している。
以下は、赤旗の本日の記事である。
(現地に応援で張り付いた小池晃書記局長は、)岸田自公政権が宮古島・石垣島に続き、沖縄本島にまで自衛隊ミサイル部隊の配備を計画していることを告発。「沖縄を二度と戦場(いくさば)にしてはならない。憲法9条を守り抜くとの願いをデニーさんとカイザさんに託してほしい」と呼びかけました。
デニー知事は「誰もが希望をもってみんなで支え合う沖縄の政治をさらに前進させていく」と強調しました。
カイザ氏は、日本の政治が憲法を守っていないと述べ、「権力に歯止めを掛ける存在がいないと、ますます暴走してしまう。そのような日本にさせないために憲法を必ず守っていく」と力を込めました。
明日の投開票の結果に期待したい。
初出:「澤藤統一郎の憲法日記」2022.9.10より許可を得て転載
http://article9.jp/wordpress/?p=19930
〈記事出典コード〉サイトちきゅう座 https://chikyuza.net/
〔opinion12369:220911〕