韓国の李在明(イ・ジェミョン)大統領は10月29日、トランプ米大統領に国宝<天馬塚金冠>のレプリカと、最高勲章「無窮花(ムグンファ)大勲章」を贈りました。 全米で<NO KING!王はいらない>運動が広がり、ニューヨーク市長選では、<王はいらない>派が大勝利して民主社会主義者ニューヨーク市長を誕生させたなか、韓国大統領はキツイ冗談を飛ばしたもんだと、感心しておりました。 が、トランプ王はご満悦で、ビックリしました。 本記事では、遠慮なく<トランプ王>の異名を使わせていただきます。

TIMEの表紙を真似たトランプ王
ホワイトハウス執務室のインテリア、見ましたか? なんでもかんでも金ぴかで、椅子の背は王冠をアレンジ、、趣味の悪いこと、驚きヌルです。
① 少女売春売買主犯エプスタインに関する文書公開:
米国議員達は、トランプ王に言及するものを含む、ジェフリー・エプスタイン氏の遺産から2万3000ページの文書を公開した。
そのうち、下院監視委員会の民主党議員は、3つのメールのやりとりを発表した
1つ目は、有罪判決を受けた性犯罪者エプスタイン氏と彼の仲間ギスレイン・マクスウェル氏との間のものだ。2011年4月にエプスタインがマクスウェルに宛てた電子メールには、「吠えていないあの犬が切り札であることに気づいてほしい」と、警告している。そして、[被害者(少女)は]私の家で何時間も一緒に過ごした」と、言及した。
ホワイトハウスは、言及された匿名の「被害者」はバージニア・ジュフレで、「トランプ大統領はいかなる不正行為にも関与していないと繰り返し語った」と述べた。
バージニア。ジェフレさんは、トランプ不動産王の所持するマールラーゴ豪邸のスパ(風俗)で働いていた少女(当時14才)で、主犯ジェフリー・エプスタインに売られ売春少女として英国アンドリュー元王子などの相手をさせられた。犠牲者のバージニアさんはエプスタイン・シンジケートから逃げ出し、真実を訴え始めたが、2025年4月25日、<Nobody’s Girl(誰の少女でもない)>と言う本に真実を託し、自殺?を遂げた。享年42才。
そして、生き残った他の元少女たちが、「No more silence !」「No King!」と声を上げ始めた。が、トランプ王は一貫してエプスタイン氏に関する不正行為を否定し、記者が投げかける質問には黙して語らず、<吠えない犬>を決め込んでいる。
二つ目、2017年2月のメールでエプスタインは、「私は、骨の髄まで悪がしみ込んだ、トランプのような悪人を見たことがない、、」と、トランプを名指しで非難している。
三つ目、2018年12月のメールでエプスタインは、「トランプを墜とすことができるのは、私だけだ」と、語った。そして、2019年7月6日に逮捕され、8月10日に自殺とされる獄中死を遂げた。トランプ大統領一期目のことだ。
② <吠えていない犬>は法廷で吠える:
トランプ王を支配しているのは、金、つまりゴールドとマネーだ。
トランプ王は、2023年5月にセクハラ罰金刑を科されている。 が、総額約500万$の罰金を払うつもりなど全くないトランプ王は、この刑をチャラにするため、忠臣のパム・ポンディ司法長官に命じ、あらたな裁判を起こした。
11月10日、トランプ王はトゥルース・ソーシャルへの投稿で、、「連邦最高裁判所で行われている関税訴訟で政府が敗訴すると、返還しなければならない関税と投資の規模は2兆ドルを超える」と、書き込み、対トランプ王へのこの訴追は無効だとするよう、これも忠臣パムに命じ、控訴させた。
そして、儲かる裁判を目指し、トランプ王は忠臣たちの進言に従い、10億$の儲けが目的で、11月10日、BBC英国TVを<不正な放映>で、訴えた。11月13日、 英国の公共放送BBCは、「トランプ米大統領の演説を誤解を招く形で編集したことを謝罪したが、同大統領の名誉を傷つけたわけではない」として、10 億ドルの損害賠償請求の脅しを退けた。要は、BBC訴追でトランプ王は設け損ねた。
一方で、トランプ王は、ジュリアーニ元弁護士など選挙違反や暴動などで有罪を科されていた40人超の元側近たちに恩赦を与えた。ついでに、アイザック・ヘルツォーク・イスラエル大統領に、盟友ベンヤミン・ネタニヤフ・イスラエル首相を<完全恩赦>するよう正式に促す書簡を送った。ネタニヤフ首相は、3つの別々の事件に関連して、5年前から、贈収賄、詐欺、背任の容疑で裁判にかけられている。ICC国債司法裁判所からは、ガザ戦争犯罪人として逮捕状を出されている。
③ トランプ王は 2025年度G20議長南アフリカに因縁をつける:
トランプ王は、自分が損をするか得をするかで、単純で場当たり的な外交を展開する。
当面、アメリカが商売仇とするのはロシアと中国と中南米で、間接的に直接的に叩く。
忠臣ヘグセス長官が率いるアメリカ戦争省(国防首の名前を変えた)は、11月13日、「米国は20回目となる、麻薬密売船に対する攻撃を実施した。」と、トランプ王に向けて、雄叫びを上げ、カリブ海に世界最大のジェラルド・フォード空母を配置した。大多数の攻撃はカリブ公海で行われ、被害を受けた船の大部分は漁船だと言われている。
そして11月7日、「朕は、出席しない!」と、南アフリカのヨハネスブルグで10月22日から23日まで開催される<2025年G20>へのボイコットを宣言した。G20は、G7+アルゼンチン、オーストラリア、ブラジル、中国、インド、インドネシア、韓国、メキシコ、ロシア、サウジアラビア、南アフリカ、トルコ、欧州連合・欧州中央銀行、アフリカ連合が参加する<金融・世界経済に関する首脳会合>だ、そのうちロシアと中国を始めとする新興国の多数が、トランプ王が商売仇と嫌うBRIKSに所属している。
<2025年G20南アフリカ>ボイコットは、南アフリカ叩きとブリックス潰しとG 20のアメリカ独占と、三兎を狙ったものだ。トランプの臣下で超悪知恵の働くステーブン・ミラーを操るスージー・サマーオール・ワイルズ大統領首席補佐官の指図と言われている。
南アフリカ叩きは、2025年5月22日のホワイトハウス・オーバルルームでの米大統領と南ア大統領の会談で勃発した。「南アフリカの白人は大量に虐殺されている」と、トランプ王は数千の十字架が林立する集団墓地の映像を記者団に紹介した。南ア出身で、<白人の南アフリカ奪還>を目指す世界一の大金持ちイ―ロン・マスクとスージー大統領首席補佐官が同席していた。が、実は、トランプ王が紹介した<数千の十字架>は、以前に別な場所で行われた集会のイベント装置の映像で、本物の墓ではないと明らかにされた。
が、トランプ王は、捏造だと認めない。自身に不利な情報や批判は、世論調査も含め全て政敵民主党の捏造だと、11月10日のFox TV ニュ-―スで語っている。BBCを捏造映像だと訴えたトランプ王を、ラマポーザ南アメリカ大統領が、訴える番だ。トランプ王は、黒人にそんなことができるはずがないと、見くびっている。が、南アフリカは、トランプの盟友ネタニヤフ・イスラエル戦争政権を<ガザ・ジェノサイドの戦争犯罪>として、ICJ国際司法裁判所に告訴しているのを、忘れてはいけない。
南アフリカはアパルトヘイト(人種隔離政策)に打ち勝った黒人の国であるばかりでなく、パレスチナや西サハラの独立を支援する人道主義の国として、国際社会から認められ、尊敬されている。
11月11日の夕食会でトランプ王は、「<アルク・ド・トランプ(凱旋門)>は、アメリカ建国250周年記念と同時期に建設される。」と発表しました。 「慣れ親しんだ建築や不動産の話をすると心が落ち着く。」と、ナポレオン皇帝を真似て、凱旋門をアメリカ主要都市に作るそうです。
「NO KING!」の声は、とてもトランプ王のお耳は届かないようです
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「サラー西サハラ難民アスリート」の出版情報です。 著者:平田伊都子、写真構成:川名生十、画像提供:アマイダン・サラー、SPS、 定価:本体1,800円+税、 発行人:松田健二、 発行所:株式会社 社会評論社、東京都文京区本郷2―3―10、電話:03-3814-3861
同じ「社会評論社」が出版してくださった「ラストコロニー西サハラ(2015年)」、「アリ 西サハラの難民と被占領民(2020年2月)」にも、お目を通してください。
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Youtube2018年7月アップの「人民投票」(Referendum)もご案内。 「人民投票」日本語版 URL :https://youtu.be/Skx5CP3lMLc 「Referendum」英語版 URL: https://youtu.be/v0awSc25BUU
Youtubeに2018年4月アップした「ラストコロニー西サハラ」もよろしくお願いします。 「ラストコロニー西サハラ 日本語版URL:https://youtu.be/yeZvmTh0kGo 「Last Colony in Africa] 英語版URL: https://youtu.be/au5p6mxvheo
WSJPO 西サハラ政府・日本代表事務所 所長:川名生十 2025年11月15日 SJJA(サハラ・ジャパン・ジャーナリスト・アソシエーション)代表:平田伊都子
〈記事出典コード〉サイトちきゅう座 https://chikyuza.net/ 〔eye6055 : 251115〕












