2026年1月3日、トランプ米大統領はベネズエラを空爆しニコラス・マドゥロ・ベネズエラ大統領を誘拐しました。 主権国家を攻撃しその国の首長を誘拐する行為は、戦争犯罪です。
「明けましておめでとう、、私の名前はニコラス・マドゥロ・モロス大統領です。私はベネズエラ共和国の大統領であり、1月3日以来、誘拐されています。」と,1月5日、マドゥロ大統領はニューヨーク州連邦裁判所で宣言しました。
① ローズマリー事務総長代行とジェフリー・サックス教授がアメリカを大糾弾:
2026年1月⒌日、トランプ米大統領のベネズエラ侵略を受けて、国連安全保障理事会は緊急会議を開いた。
ローズマリー・デカルロ女史が、「ベネズエラの不安定化の可能性、地域への潜在的な影響、そして米軍作戦が国家間および国家間の関係の進め方に前例をもたらす可能性があることについて深い懸念を表明する。国際法の規則が尊重されていない。国連憲章も、加盟国の領土保全や政治的独立に対する武力の脅威や行使の禁止を明記している」と、国連事務総長の代理で、国連の米国批判を述べた。ローズマリー・ディカルロ(79)は、2018年5月から連政治・平和構築担当事務次長を務めているアメリカの外交官だ。

ニューヨーク国連本部で、左にシディオマル西サハラ国連代表、右にローズマリー・デカルロ 国連事務総長代行
国連持続可能な開発ソリューションネットワークの会長ジェフリー・サックス教授は、米国の一方的な介入を非難し、国連憲章および国際法の違反を強調し、米軍の即時撤退と経済的強制の終結を求めた。教授はより具体的に、「1947年以降、アメリカの外交政策は他国で政権交代を促すために、繰り返し武力、秘密工作、政治的操作を用いてきた、、この手法は1989年以降も続き、安全保障理事会の承認なしに行われた。主要なアメリカの政権交代作戦には、イラク(2003年)、リビア(2011年)、シリア(2011年以降)、ホンジュラス(2009年)、ウクライナ(2014年)、ベネズエラ(2002年以降)などで行われた。
ベネズエラに対するアメリカの政府転覆工作は、2002年4月に始まり、公開戦争、秘密情報活動、騒乱の扇動;武装集団への支援、マスやソーシャルメディアの操作、軍人および文民関係者への贈賄、標的型暗殺;偽旗作戦、そして民間人生活を崩壊させることを目的とした経済戦争と、あらゆる工作が続いた。勿論、全てが国際法と国連憲章の下で違法だ。」
米国のウォルツ国連大使は、「マドゥロ夫妻は米国の司法当局に起訴された2人の逃亡者だ、、その逮捕に米軍が支援する法執行作戦を実施した」と説明し、「ルビオ国務長官によると、米国はベネズエラに戦争を行っていないし、占領もしていない」と、代弁した。
が、トランプ親分は、ベネズエラ原油のあがりは俺が管理すると、言ってますよ!
ベネズエラ国連大使は、「アメリカのベネズエラ空爆と大統領の誘拐は、国際法、国連憲章、ジューネーブ憲章、人道法と、あらゆる法に違反している。国連安保理はアメリカの蛮行に<法の支配>を適応して欲しい。アメリカには、大統領の即時釈放をお願いする。ベネズエラは武力行使ではなく平和解決を目指し副大統領に政権移行させた」と、語った。
② 中南米諸国の猛反発、中国、ロシア、スペイン、フランスの反応:
1月⒌日の国連安保理緊急会議で発言したラテンアメリカとカリビアン諸国、コロンビア、パナマ、チリ、ブラジル、メキシコ、パラグアイ、キューバ、ニカラグア、などは<明日は我が身>と、理不尽なトランプのベネズエラ侵略に猛反発した。
ベネズエラの友好国である安保理常任理事国の中国とロシアは、トランプの原油を狙った一方的軍事侵略を糾弾し、マドゥロ大統領夫妻の即時釈放を求めた。常任理事国のフランスはマドゥロは大統領に相応しくないとし、イギリスはトランプに忖度し非難を避けた。
一方、南アフリカは、自国がイスラエル・ジェノサイドを告訴したICJ国際司法裁判所や、イスラエル首相に逮捕状を出したICC 國際刑事裁判所の例を挙げ、国際社会の団結を促した。中南米諸国の元宗主国スペインは、トランプ式植民地主義を非難した。
12月7日、ベルリンのシンポジウムで、ドイツのシュタインマイヤー大統領は、世界が「強盗の巣窟」となることを阻止しなければならないと訴え、ベネズエラを攻撃しマドゥロ大統領を誘拐したトランプを非難した。ドイツでは政治的実権は首相にあり、大統領は主に儀礼的な役割を担っているが、元首として国民世論への影響力は強いとされる。
故ホルスト・ケーラー元ドイツ大統領は、2017年後半から2019年中旬まで、西サハラ国連事務総長個人特使として、モロッコとポリサリオ戦線の両当事者を2度にわたって交渉の席に就かせた。が体調不良を訴え辞任してから、両当事者の交渉は途絶えたままだ。
③ モロッコ、アルジェリア、西サハラの反応、そして、トランプの逆恨み:
2026年に入って、モロッコは異様にはしゃいでいる。まず、今年からアルジェリアが国連安保理から姿を消し、モロッコの後ろ盾であるフランスが安保理やEU議会で発言力を増し、モロッコの西サハラ領有権を45代トランプ米大統領に認めさせた娘婿クシュナーが、47代トランプ米政権に帰ってきたからだ。
そして、トランプのベネズエラ爆撃とマドゥロ・ベネズエラ大統領の誘拐。モロッコにとってまたとない好機が訪れたとしている。追い打ちをかけるように、モロッコは米下院の親モロッコ議員に、<ポリサリオ西サハラ政府代表はテロリスト>という決議を出すよう、働き続けている。さらに、アルジェリアも、イラン・ヒズボラと繋がると密告した。
アルジェリアでは、バイデン前大統領が任命したエリザベス・ムーア・オービン駐アルジェリア・アメリカ大使が、トランプ現大統領によって本国召還された。アルジェリア天然ガスを狙うトランプが送り込む新大使待ちのアルジェリアは、友好国ベネズエラの危機に身動きができないでいる。ましてや居候の西サハラ難民キャンプは、静まり返っている。
「テレビ映画を見てるみたい!」と、ベネズエラ空爆とマドゥロ大統領夫妻誘拐の生中継に、トランプ米大統領は大喜びしていたが、国内の支持率も下がったままで国連の評判も悪く、グリーンランドお買い上げも国連安保理で反対の声が上がった。トランプの逆恨みが、鎌首をもたげた。かねてからのサプライズ計画<国連機関を含む66の国際機関からの撤退>を発表した。地球温暖化対策の国際的な取り組みを支える「国連気候変動枠組条約(UNFCCC)など、半数以上が国連の機関だった。
トランプ発表を受けた国連報道官は、「驚くことではないが、米国が複数の国連機関から離脱する決定についてホワイトハウスが発表したことを遺憾に思う。それに関する公式な手紙は一切受け取っていない、、国連の通常予算および平和維持予算への課税拠出金は、総会で承認されたものであり、米国を含むすべての加盟国に対して国連憲章に基づく法的義務だ。アメリカが昨年、2025年に何も支払わなかったことを確認した」
早く、一刻も早く、ベネズエラ大統領夫妻を釈放をしないと、トランプ大統領は何をやらかすか分かりません。 夫妻は<地獄>の悪名が高い、ブルックリンのメトロポリタン拘置所に収容されています。 大雪のニューヨークで暖房もなく、ウールの毛布が1枚、金属製のベッドの上で、薄い2インチ(約5センチ)のマットレスと枕、、それにもまして、ギャングや麻薬患者など凶暴な収容者が、何をやらかすか分からないそうです。
トランプの相棒で少女売春売買エプスタインを監獄に入れ、謎の自殺を遂げさせたのは、当時の大統領トランプでした。 同事件の重要参考人で元少女被害者バージニアさんを自殺に追い込んだのも、現大統領トランプ氏だそうです、、
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「サラー西サハラ難民アスリート」の出版情報です。 著者:平田伊都子、写真構成:川名生十、画像提供:アマイダン・サラー、SPS、 定価:本体1,800円+税、 発行人:松田健二、 発行所:株式会社 社会評論社、東京都文京区本郷2―3―10、電話:03-3814-3861
同じ「社会評論社」が出版してくださった「ラストコロニー西サハラ(2015年)」、「アリ 西サハラの難民と被占領民(2020年2月)」にも、お目を通してください。
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Youtube2018年7月アップの「人民投票」(Referendum)もご案内。 「人民投票」日本語版 URL :https://youtu.be/Skx5CP3lMLc 「Referendum」英語版 URL: https://youtu.be/v0awSc25BUU
Youtubeに2018年4月アップした「ラストコロニー西サハラ」もよろしくお願いします。 「ラストコロニー西サハラ 日本語版URL:https://youtu.be/yeZvmTh0kGo 「Last Colony in Africa] 英語版URL: https://youtu.be/au5p6mxvheo
WSJPO 西サハラ政府・日本代表事務所 所長:川名生十 2026年1月10日 SJJA(サハラ・ジャパン・ジャーナリスト・アソシエーション)代表:平田伊都子
〈記事出典コード〉サイトちきゅう座 https://chikyuza.net/ 〔eye6093 : 260110〕












