「富山ガレキ阻止のお母さんらを市長が刑事告訴した」など-地震と原発事故情報

たんぽぽ舎です。【TMM:No1778】
2013年3月18日(月)地震と原発事故情報-3つの情報をお知らせします

転送歓迎
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★1.今度はビデオが真っ暗 東京電力はどこまで嘘つきなのか (上)
川内博史前衆議院議員の福島第一原発1号機原子炉建屋4階の
ビデオ撮影真っ暗事件         伊東良徳(弁護士)
★2.富山ガレキ阻止のお母さんらを市長が刑事告訴した
行政が弱い立場の個人を恫喝するスラップ訴訟だ
立ち上がった富山のお母さんらを支援しよう
山田 武 (たんぽぽ舎会員)
★3.新聞・雑誌より
◆防災計画策定に遅れ 茨城東海第2―30キロ圏
原子力編 5市町、来年度に  (3月17日茨城新聞より抜粋)
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※3/20参加歓迎!第15回「反原発何かしたい人会議」
日 時:3月20日(水)18:30より
会 場:「スペースたんぽぽ」ダイナミックビル4F
ツイッター @nanikashitai
参加費:500円
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┗■1.今度はビデオが真っ暗 東京電力はどこまで嘘つきなのか
|  川内博史前衆議院議員の福島第一原発1号機原子炉建屋4階の
|  ビデオ撮影真っ暗事件
└──── 伊東良徳(弁護士)

2013年3月13日、川内博史前衆議院議員が福島第一原発1号機の原子炉
建屋4階に調査に入りました。その調査には東京電力から3名が同行し、東京電
力側でビデオを撮影し、当初はその撮影したビデオのファイルは公開される手は
ずだったのですが、翌14日になり、東京電力からビデオは暗くて何も映ってい
ないので公開しないと川内前議員に連絡があるという事件が発生しました。
この件については、基本的には伝聞にはなりますが、川内前議員とお話しした
経緯があるので、その当事者として事実を記録に残しておきたいと思います。

○川内前議員の調査の経緯と川内前議員から聞いたお話

この調査は民主党の議員・前議員が福島第一原発に赴いて行ったもので、川内
前議員が1号機原子炉建屋4階、他の議員・前議員は4号機の使用済み燃料プー
ルに行くということでした。当初は田中三彦さんにも声がかかり一緒に行く可能
性があるということで東京電力側にも予告したということですが、田中三彦さん
は国会に再調査を要請している段階でもあり然るべき態勢で入りたい、一度入っ
てしまうともう入れたということで拒否される可能性があるということから民主
党の調査団には同行しないということになりました。
そういう経緯もあり、私たちは、調査終了後に川内前議員と打ち合わせを行い、
調査の内容についてお話しを聞くことができました。
以下、川内前議員から、調査終了後の14日午前中に聞いた話です。東京電力
は、入る前の段階では、ビデオは東京電力が撮影するが撮影したメディアは川内
前議員が持ち帰ってよいといっていたということです。そして、川内前議員が何
か所か気になるところについて東電の撮影者に撮影を指示し、同行した東電の説
明者に何回かこれは何かと聞いたがいずれも「わからない」という答えだったと
のことです。また、2011年10月18日のビデオでは天井が崩落して明かり
が差していた北側はなぜか暗くなっており大変見えにくかったそうです。北側の
明るさについては2011年10月18日のビデオとはかなり様子が違ったとい
うことです。調査を終了すると、東京電力は、ビデオを撮影したメディアは渡せ
ないと態度を変え、その代わりに今晩中にホームページで公開すると約束したそ
うです。
ところが、14日朝になってもビデオ映像は公開されず、昼頃になって、川内
前議員に東京電力から、「ビデオは暗くて何も映っていなかったから公開しない」
と連絡があったそうです。
ここで、私は、川内前議員の話から、川内前議員が何回か東京電力の説明者に
質問をしたが「わからない」という答えに終始し、何か所か川内前議員が撮影を
指示した上で、東京電力が、最初は記録メディアを持ち帰ってよいといっていた
のに態度を変えて記録メディアを渡さないといいだしたことに注目したいと思い
ます。この態度変更は、東京電力が、このビデオをこのまま公開させてはならな
いと判断したためと考えられるのです。

○東京電力の釈明会見

15日に開かれた東京電力の記者会見で、東京電力は、ビデオカメラに放射性
物質による汚染を防ぐためのビニール袋による養生のために巻いたテープがレン
ズに付着したためにレンズカバーが閉じたものと思われる、撮影者は液晶モニタ
は暗いものの撮影中の赤ランプが点灯していたので録画されていると思っていた、
歩行中は安全確保のために液晶モニタを見なかったために映像が撮れていないと
は気付かなかったという趣旨の釈明をしました。
まずは、東京電力の釈明内容を説明しましょう。撮影に使用されたビデオカメ
ラはこのカメラだそうです。
このカメラを原子炉建屋に持ち込むときに、放射性物質(ちり・埃等)による
汚染を防ぐためにビニール袋で下のように「養生」をします。下の写真、向かっ
て右側にいる人が右手にビデオカメラを持っていてその腕ごと大きなビニール袋
をかぶせているのがわかるでしょうか。こういう形でビニール袋をかぶせ、口を
テープで巻いて止めていきます。このテープの端がビデオカメラのレンズに付着
してレンズのカバーが閉まったのではないかというのです。
そして、ビニール袋で養生しているために、液晶モニターもビニール袋越しに
なるので見えにくかったというのです。

○真っ暗ビデオとその検討

東京電力は、川内前議員の要求と記者会見での要請に従い、2013年3月1
5日夜、その真っ暗ビデオをホームページで公表しました。
このビデオは1号機原子炉建屋1階から4階までの移動中(8分22秒)、1
号機原子炉建屋4階(15分33秒)、1号機原子炉建屋4階から1階まで移動
中(6分26秒)に分割されています。
以下、この1号機原子炉建屋4階のビデオを紹介します。
まず4階に入ってすぐの0分25秒頃、川内前議員は大物搬入口の撮影を指示
しています。音声で「大物搬入口はこれ?」「これ、ちょっと撮っといて」とい
う声が記録されています。このときの東京電力が公表した真っ暗ビデオの映像が
これです。
厳密に言うと、大物搬入口は、1階から5階まで吹き抜けになっていますが、
川内前議員の関心は、ビデオの音声で蓋のことを聞いていることからもわかるよ
うに、4階の天井側の開口部です(そのことは、私たちとの打ち合わせでも、調
査終了後のお話でもそういっていました)。その大物搬入口の4階天井側開口部
を、東京電力が2012年11月30日に撮影したというビデオからキャプチャ
ーしたのが下の写真です。
さて、撮影者は、これを撮ってといわれたら、当然、液晶モニターでちゃんと
それが映っているか確認しますよね。東京電力の釈明会見での説明者(尾野昌之
原子力立地本部長代理)は、暗いところでの撮影と強調していましたが、この被
写体の大物搬入口はこんなに明るいんです。目の前の被写体がこんなに明るくて、
液晶モニターが上側の写真のように真っ暗だったら、これでビデオがおかしいと
思わない人はいませんよね。
繰り返しになりますが、これは、川内前議員が原子炉建屋4階についてすぐに
これを撮してくれと指示したところです。どんな素人の撮影者でも、これを撮し
てくれと指示されて撮るんですから、当然に液晶モニターで確認するはずですし、
この2枚の写真を見比べればわかるように、本当に上側の真っ暗撮影状態だった
らおかしいと気付かないはずがありません。そして、原子炉建屋4階についてま
だすぐ時点ですから、本当にビデオが真っ暗撮影状態であれば、そこでおかしい
となり、レンズカバーが閉まっていただけなら見ればすぐにわかって、その場で
修正できたはずです。それにもかかわらず、おかしいという発言も、修正も行わ
れなかったのです。
次に、東京電力公表の真っ暗ビデオの2分31秒あたりで、川内議員は「B系
の蒸気配管を見たいんですけど」といい、東京電力の説明者が案内していき、3
分19秒あたりで東京電力の説明者が「上にライト当てて」といい、4分あたり
で「上の方、撮影」と指示しています。このときの真っ暗ビデオの映像がこれです。
ここでも、撮影対象は、ライトを当てて照らされているわけですし、やはり特
定の場所を指示してここを撮影するようにいわれているわけですから、撮影者は、
当然、液晶モニターで確認しているはずです。それで、このモニター画像を見て、
おかしいと気付かないなど、考えられません。
同様に、東京電力公表の真っ暗ビデオの7分02秒あたりで川内前議員が、
「ダクトを撮って」と指示し、7分07秒あたりで、東京電力の説明者が「今、
先生が照らしているところを撮影してございます」といっています。その時の真
っ暗ビデオの映像がこれです。
ここでも、東京電力の説明者の発言から、撮影対象を川内前議員がライトで照
らし、そのライトで照らした対象をビデオ撮影するように撮影者はいわれ、また
はこの言い方からすると説明者自身がモニターで確認しているようにさえ受け取
れます。いずれにしても、ライトで照らされた対象物を撮影しようとしているわ
けで、これまた液晶モニターで確認しないはずがありません。
東京電力がいう、ビデオ撮影に失敗したが撮影が終了するまで気がつかなかっ
たなどということはおよそ考えられません。

☆長文なので次号に(下)を掲載します。(著者の了解を得て掲載)
☆4月20日(土)13:30から16:30
『東電「今は真っ暗」またもや虚偽発言』の
学習会を、「スペースたんぽぽ」で開催します。参加歓迎!

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┗■2.富山ガレキ阻止のお母さんらを市長が刑事告訴した
| 行政が弱い立場の個人を恫喝するスラップ訴訟だ
| 立ち上がった富山のお母さんらを支援しよう
└──── 山田 武 (たんぽぽ舎会員)

3/3「富山ガレキ阻止大会」に参加しました。
富山市で最終処分場への震災ガレキ焼却灰の搬入を阻止しようとしたお母さんら
が刑事告訴されました。
県警察本部に告訴したのは、富山地区広域圏事務組合(森雅志富山市長)です。
住民の権利を守るべき公務員が弱い立場の個人を恫喝し抗議活動を萎縮させ住民
分断を狙う告訴は許せません。仲間と新宿から夜行バスに飛び乗り駆けつけまし
た。
司会は木下黄太さん、壇上にお母さん方、山本太郎さん、大阪の下地真樹さん、
青木泰さんを迎えて会場に200人近く集まりました。
昨年12月富山県立山町の焼却施設で岩手県山田町のガレキ25トンを一般ごみ
970トンと混ぜて試験焼却。
12月18日に灰を積んだトラックが富山市池多地区の山本最終処分場に向かった
際、住民十数人が道を約十時間ふさいで搬入を阻止しようとしました。
住民グループ代表の中山郁子さんは「最終処分場のある地区全体への説明を求
めただけで告訴されるようなことはしていない」と訴えました。
住民側は翌3月4日、岩手県との間でガレキ処理の契約を結ぶ富山県と、地元の
富山市に対し、広域処理の中止を求める住民監査請求を提出しました。
住民監査請求で富山の震災ガレキ広域処理のいい加減さ、復興資金の無駄遣い
などで行政側を追及します。
岩手の中山一絵さんも森雅志へ告訴取りやめを訴える要望書を提出しました。
そもそも汚染拡散・希釈は国際合意に違反しています。
ドイツ放射線防護協会は、汚染ゴミの希釈を停止するよう、日本の官庁に勧告し
ています。
IAEAの基準に基づき、原発から出た廃棄物は、100ベクレル/Kgを超えれば低レ
ベル放射性廃棄物処分場で厳格に管理されているのに、各地で8000ベクレルまで
埋立処分されています。
富山市のほか、高岡市、魚津市でも震災ガレキの受け入れに向かっています。
高岡市は震災ガレキ受け入れで国から震災復興特別交付税などを受け取ります。
氷見市にごみ処理施設を建設し、ガレキ受け入れに伴って国から約18億円が交
付されます。
ガレキ処理受け入れを決めた自治体は金に目がくらんだとしか言いようがあり
ません。
環境省は2013年1月25日に公表した震災ガレキ処理計画の見直しで、広域処理
の必要量を当初の推計の401万トンから69万トンに下方修正しました。地元で処
理できます。バカげた税金の無駄遣いです。

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┗■3.新聞・雑誌より
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◆防災計画策定に遅れ 茨城東海第2―30キロ圏
原子力編 5市町、来年度に

東京電力福島第1原発事故を受けた地域防災計画原子力災害対策計画編の改定
(策定)に関し、日本原子力発電東海第2原発から半径30キロ圏の14市町村のう
ち5市町の計画が来年度にずれ込む見通しであることが、16日までの茨城新聞社
のまとめで分かった。具体的な避難計画についても、大子町を除く13市町村が来
年度以降になる見込み。県計画の改定は25日の防災会議で決定する。改定の法律
上の締め切りは18日で、自治体の中には「国の指針が遅れ、年度内に実効性ある
計画をつくるのは難しい」と指摘している。
地域防災計画は、改正原子力災害対策特別措置法で改定が義務付けられた。県
や市町村は昨年10月末に示された国の原子力災害対策指針を基に、地域防災計画
の改定作業を進めている。(中略)
東海第2の所在地である東海村は、原発で異常が発生した際、放射性物質の拡
散が始まる前の避難開始が求められ、担当者は「(村外の)避難場所は県が間に入
ってもらわないと到底見つからない」と強調する。
全域がUPZに入る水戸、日立、ひたちなかの3市は、20万人前後の住民を市
外に避難させる計画が必要。ひたちなか市は「16万人の避難は市だけではとて
もできない」とする。(中略)
地域防災計画の改定作業が実質的に始まったのは国の指針が示された昨年10月
以降。那珂市は「3月下旬に防災会議を開くが、暫定改定にとどまる。年度内に
実効性のある計画をつくるのは難しい」と指摘する。(後略)
(3月17日茨城新聞より抜粋)

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